言うまでもなく、東京駅は人が多い。メチャメチャ多い。Wikipedia曰く、1日当たりの列車発着本数は約3000本 & プラットホームの数は日本一だそうだ。そりゃあ人が多いに決まっている。だがしかし……

不自然なくらい人がいない場所がある。いや、階段に書いてある「恐怖の文言」が人を遠ざけているのかもしれない。かくいう私もメッセージを確認した直後に引き返そうかと思ったのだが……逆にその先の光景が気になったので前へ進んでみることにした。

何と書いてあったのかというと……

「この階段は91段あります。後方にはエスカレーターもありますのでご利用ください」


マジかよ……たしかに「後方の長いエスカレーター」とやらを利用するのが正解だろう。ちなみに場所は「丸の内南口改札」のすぐ近くで、階段の先には「中央線快速(1・2番)ホーム」がある。混雑率が高い中央線にもかかわらず、階段利用者はゼロだった。


・壁にも……

ちなみに壁にも「この階段は、91段有ります、後ろには、エスカレーターもございます。御利用下さい」と書いてある。

まるで「気をつけて! この先は本当にずっと階段だから。後ろのエスカレーターの方が絶対に楽だから。今ならまだ間に合うわ。早く引き返しなさい……!」という熱い思いが込められているようだ。


しかし我は行く。


・誰もいない

もしかすると本当に東京駅構内で最も静かな場所かもしれない。「91」という数字は十分に人を動かすだけの力があるし「先が見えない」ということが恐怖心をかき立てるのだろう。


しかしこの先、たとえどんな困難が待ち受けようとも諦めることなく、必ず乗り越えて中央線のホームへ行く


中央線快速なら編集部のある新宿まで約15分。必ず乗り越えて会社に行くんだ……

いやキチィィ……



・サラリーマンにとって心臓破りの坂

それでも階段・歩き・階段・歩き・階段という流れだから思ったよりもイケる。階段オンリー91段だったら確実に泣いてたけど。


クライマックスとなる最後の直線は約50段となかなかハードだったので、40代サラリーマンにとって「心臓破りの坂」と言えるかもしれない。急いでいる時こそ心を落ち着けて、後方のエスカレーターを利用すべし。

そんなわけで無事に1・2番線ホームに到着。端っこだからそもそも人が少なかった。ただ、もしかしたらラッシュ時などは階段も混むのかもしれない。丸の内南口を利用する方の参考になれば幸いだ。


執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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