衝撃的なニュースが届いた。あの、東筑軒の「かしわめし」が2025年3月1日より、米の価格高騰に伴い大幅値上げ……をしないで済むよう、大麦入りにリニューアルしたというのだ。
なんでもかんでも高くなるこの世の中で、なんとか踏ん張ろうと耐えているところがまず嬉しい。しかしその味はどうだろうか。子どものころから食べ親しんでいる記者が、僭越(せんえつ)ながら確かめてみることにした。
・通販も大麦入りに
北九州の名物駅弁『かしわめし』については、当サイトでも幾度となく紹介している。JR折尾駅での立ち売りが名物となっており、鶏スープで炊いたご飯に鶏肉と錦糸卵と刻み海苔を載せた弁当だ。
大正時代からある弁当で、地元民にはもちろん県外にもファンは多い。福岡出身の記者は、実家の最寄り駅で販売しているので頻繁(ひんぱん)に購入する。
また子どもの頃は折尾駅方面に出かけた際に、たびたび立ち売りの人から(親やおばあちゃんが)購入していた覚えもある。シンプルではあるがほかにない味で、定期的に食べたくなる故郷の味だ。
米の価格高騰は全国的な問題なので、東筑軒が仮に値上げしたとしても「そりゃそうですよね」としか思わないが、なんとか持ちこたえようとしてくれた結果の大麦入りである。
もうその気持ちだけで、一生東筑軒を推せる……!! と思ったのは記者だけではないだろう。しかもシレっと変更することなく、ちゃんと知らせてくれたところも嬉しい。さすがは俺たちの東筑軒ばい!
近々で地元(福岡)に帰る予定がなかったため、急ぎ取り寄せて(3人前税込2300円+送料)その新しい味を確かめてみることにした。もしかして通販分はまだ大麦入りじゃないかな、と思ったがこちらもしっかりリニューアルされていたぞ。
・どうやったって美味しくしかならない
取り寄せの『かしわめし』の食べ方などについては、以前に紹介しているのでそちらを参照してほしい。ご飯と具材が冷凍されバラバラに届くスタイルで、解凍後に自分でトッピングする仕様になっている。レンチンしてもいいが、自然解凍も可能だ。
届いたときの状態では米がむき出しになっていて、大麦の姿がよく見える。思った以上にがっつり大麦が入っている様子。そのほかはいつもの取り寄せの『かしわめし』と違いはない。
解凍させたものを箸ですくってみると、ひとすくいの4分の1程は麦が占めているだろうか。具材と一緒に食べてみると、なるほどこれは……いつもの味で美味しい!!
正直なところ、気にせず食べたならば「ちょっと食感が違うかもしれないな」くらいである。さほど食べ慣れていない人であれば、気にもならないだろう。
なにより、相変わらず鶏の旨味がしっかりで、繰り返すがバリバリうまい。やっぱり東筑軒の『かしわめし』は最高だなと思いながら、ふた口目から意識して麦を探すようにしてみた。
すると、ぷちぷちとした歯ごたえがあり、ちゃんと麦を感じる。噛み応えがあるからか、なんなら以前よりも食べている感があって、満足度があると個人的には感動した次第。
米の高騰を嘆くニュースばかりが聞かれるが、逆に新たな美味しさを生み出すとは、さすがは東筑軒だ。どうやったって美味しくしかならない東筑軒の『かしわめし』。みなさんも駅で、あるいは取り寄せで、楽しんでくれよな!
参考リンク:東筑軒
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼取り寄せも麦入りになっていました
▼自然解凍もできるし、レンチンもできる。レンチンの場合はご飯の下でかしわなどを温めるよ
▼結構な麦の量
▼なんにしても美味しいです
▼同じく取り寄せた『かしわおにぎり』(かしわうどん・おにぎりセット5人前、税込2400円)こちらも麦入りでした