おーーーーーーい! 丸亀製麺の至宝『山盛りあさりうどん』が期間限定で復活したぞォォォォオオオオ!! ついに2025年が始まったァァァァアアアア! と書こうと思ったが、むなしくなってやめた。

喜んだところで、どうせ今年も東京23区内で食べられる店舗は皆無なんだろう。あっても数えるほどなんだろう。知ってるんだよ。我々が何年ダマされてきたと思ってるんだよ。チキショウめ……


ところが!


・もはや期待していない

2025年3月4日から販売が始まった『山盛りあさりうどん』。本来なら今年最高のニュースと騒ぎ立てるところだが、私(あひるねこ)と編集部のサンジュンの表情は曇天のように重く沈んでいた。


無理もない。新宿にある編集部の最寄り店舗にて、我々が最後に『あさりうどん』を食べたのが2020年。それ以来、一切『あさりうどん』が販売されなくなってしまったからだ。敗戦の歴史を振り返ってみよう。


2021年──


2022年──


2023年──


昨年2024年に至っては、ついにあさり本体を持参して「イマジナリーあさりうどん」を精製するという禁じ手を敢行。いろいろな意味で、我々は限界だった。

・一応行く

お店に行ったところで、また徒労に終わるのではないか。いつもは無駄に元気なサンジュンも心なしか足取りが重い。


サンジュン「大丈夫だ青年。たとえ世界中が丸亀の敵になったとしても、俺は丸亀を信じるぜ」


別にそこまで嫌われることはないと思うが、そう言い残すとサンジュンは『あさりうどん』を求めてお店の中へ消えていった。


自分で書いておいてなんだけども、このくだり何回やんねん。


入店から数秒後。『あさりうどん』がないことを確認したサンジュンが、怒りの形相で飛び出してくるまでが毎年の恒例行事であるが……


ん?


・異変

出てこない……だと……? 不審に思った私が中に入ると、そこには想像を絶する光景が広がっていた。なななんと……なんとなんと……


『あさりうどん』が、あるッッ!


逆に真顔になるサンジュン。そして……


ついに夢にまで見た……! 『山盛りあさりうどん』(並・税込840円)が目の前にィィィィィィイイイイ!!


思えばこちらの店舗で最後に『あさりうどん』を食べたのが2020年。つまり約5年ぶりの再会だ。我々もよく待ったものである。

・販売店舗が激増

昨年、東京23区で『あさりうどん』を取り扱っていたのはたったの6店舗。しかもそのうち、4店舗がなぜか足立区だった。新宿区はもちろんゼロ。

それが今年は新宿にある4店舗中、3店舗で『あさりうどん』が販売されているではないか! いや……いきなりどうした!?


それだけではない! 東京23区にある丸亀製麵55店舗(2025年2月25日時点)のうち、27店舗が『あさりうどん』を取り扱っているのである! そう、去年の4倍以上だ! 丸亀覚醒キタァァァァアアアア!!



一体なぜこんな奇跡が起きているのか? 分からない。分からないが、おそらく当サイトが毎年ヘビのようにしつこく改善を求めていることと無関係ではないだろう。親愛なる読者諸君よ、山が動いた──。


さあ、サンジュンさん! 心置きなく食ってくれい!!


すると次の瞬間……


男の頬を一筋の涙が静かに伝った。

・謝罪

テンションが上がりすぎて思わずゴミみたいな茶番を演出してしまったが、これが大人しくしていられるか。想像してみてほしい。5年ぶりの祭りぞ!

溢れんばかりに盛られたあさり、そして磯の旨みが染み出まくった特製だしに……


もっちりふわふわな「釜抜き麺」がこれでもかと絡む。


うどん、特製だし、あさりが三位一体となって、口の中で春の嵐を巻き起こすのだ(めっちゃ雪降った後だが)。ああ、『あさりうどん』よ。やはりお前がナンバーワンである。

ありがとう! 新宿に戻ってきてくれて、本当にありがとォォォォオオオオ!!

・あさり最高

あまりに想定外の展開すぎて、サンジュンがほぼ言葉を発さなかったこともまた想定外だったが、たまにはこういう年があってもいいだろう。


4月下旬の販売終了(予定)まで、私たちは何度も何度も、この豊かな海の恵みに身を委ねることになりそうだ。

参考リンク:丸亀製麺店舗別の販売状況一覧(PDF)
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼『あさりうどん』に合う天ぷらとしてサンジュンが挙げたのがコーン天。

▼一方、私のオススメはえび天とジャンボカニカマ天である。

▼食後の『うどーなつ チョコ味』にご満悦のサンジュンだった。