ジャンボ! 今日もポテ活……なんだけど、その店は入店前から不穏な空気が漂っていた。違和感というか。


店名は「トレース イン デリカシーズ(trace inn ,delicacies)」で、サザンバイパスロード沿いにある。


何がどう違和感なのかを眺めていたら、ハッと私は気がついた。この店、入り口にドアというか、壁がないのだ。

入店すると、店の中はホコリだらけ。また、客は私だけで、誰もいなかった。


誰かスタッフが出迎えてくれるのかと思いきや、スタッフたちは厨房の中にいる気配。


誰1人としてウエルカムしてくれるわけでもなく、私はただただホコリを被った椅子に座って待っていた。



すると、何人かのお客さんがレストランに入ってきた。客の1人は大声で話していて、その騒ぎを聞きつけたスタッフが厨房の中から飛び出してきた。


私の方が先に入店して待っていたのに──。


スタッフは、大声で話す客の対応をし始めた。

そしてそのスタッフが大声軍団の接客を終えた時、私にポテトを配膳してきた。

私はまだ何も頼んでいないのに!


この店にはポテト以外のメニューもあるのに!


いったいなぜピンポイントで私にポテトを?


私はモーレツに腹が立った。もしや私、ポテト顔(ポテトを欲しそうな顔)しているから……?



ポテトを食べながら店内を観察していると、かなり接客が “ずさん” であることがわかった。


ポテトを食べ、そのままお金を支払わずに立ち去る客もいた。なにせドアとか無いから、トンズラし放題。


一方、私のように「入店したけど誰も接客してくれないから何も頼めない客(女性2人組)」もいた。


さすがに放置されすぎなので、その女性客2名が店を立ち去ろうとすると、今度は逆にスタッフが「お金を払え」と言い始めた。


「私たちは何もサービスを受けていない!」


女性2人は怒りながら大抗議。そりゃ腹も立つだろう。


しばらく口論が続き、なんだかもう見ていられなくなった私は、仲裁に入ることにした。


「彼女らは何も食べていない。なのでお金を払う必要もない。そもそも、いったいなぜ君たちスタッフは厨房に引きこもっているのか。なぜサービスもせず、お客にこんなことをするのか」と。


するとスタッフは私に平謝り。大変申し訳ないことをしたと詫びてきた。そしてスタッフたちが厨房から出てこない理由を説明し始めた。


なんでも……


この日は、このレストランのシェフが誕生日で、みなで厨房の中でお祝いをしていたとのこと。なので、なかなか接客ができなかったと。


なるほど。


そんな理由で客を放置したり、すざんな接客をするのは店としてどうかと思うが、ポテトは美味しかったので許す! ちなみにポテトの価格は120ケニアシリング(約138円)とビミョーに少し高い設定。


私は、この店が気に入った。接客が多少問題アリでも、ポテトがウマけりゃ問題なし。では、クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼接客さえ良ければ最高の店になれるのに……なんて思った

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