みなさんは「かすうどん」をご存知だろうか? 数ある大阪グルメのひとつであることは、私(佐藤)も承知している。しかしながら、その実態をよく知らない。次に大阪に行ったときに食べてみたいと思っていたところ、意外にも都内で食べられるお店があると知った。

しかも、その元祖とされる「加寿屋(KASUYA)」が東京・高円寺に出店しているらしい。めっちゃうちの近所じゃないか! 大阪に行かなくても、その味を知ることができるっていうんで、実際に食べに行ってみた!

・元祖大阪のお店が23区入り

お店は東京メトロ新高円寺駅から徒歩約1分のところにあった。大阪府を中心に店舗展開する「KASUYA」は、2016年8月町田市に関東初出店していたらしい。それから8年を経た2024年8月、ここ高円寺に店舗を構えて、23区入りしたのだった。


私が普段ポールダンスの練習に使うスタジオのすぐ近く。全然気づかなかったぞ~、もしかして、私が「大阪に行かねば」と思っていたことを見越して、ここに出店したのでは!? いや、そんなわけない……。


店頭の提灯に「油かす」と記されている。もしかして、「かす」ってコレのことなのか? 私はてっきり「天かす」だと思っていた。よく考えたら、天かすならたぬきうどんになっちゃうもんなあ。


この後、実物を目にして油かすの正体を知ることになる。


メニューを見ると結構種類が多い。うどん単品で16種類もあるな。


“素” のかすうどんは税込930円なのか。割といい値段するなあ。B級グルメと聞いていたから、もう少しリーズナブルだと勝手に思っていたよ。


で、注文は最近多くの店が導入しているスマホでオーダー。クレジットカードを使えば、その場で支払いまで完了できる仕組みだ。


ちなみにランチ時はうどん大盛り無料、うどん注文でライス無料サービスなので、それらを含めると、この値段でもまあまあ妥当なのかも。



さて、私が頼んだのはこちらです。


うどんに浮いている2つの茶色い物体、何かわかるかな? 大阪といえば……

たこ焼き! 「たこ焼きかすうどん」税込1250円です。無料ライス付きで、うどんは普通盛りにしました。


で、茶色はたこ焼きなんだけど、かすってのはどれかな? もしかして、汁に浮いている白い物体? まさに見た目は “かす” といったところだが、これはなんだ?


箸でつまんでみたところ、これはホルモン?


公式サイトの説明によると、油かすとは牛ホルモンを脂が抜けるまでじっくり時間をかけて揚げたものなのだとか。もともとは南河内地方の郷土料理で、KASUYA(株式会社グローバルキッチン)が1995年にお店をオープンしたのが、専門店のはじまりとのこと。


肉の食感はささやかではあるけど、その旨味はしっかりと出汁にしみ込んでいる。この汁だけでご飯食えるぞ。


うどんはコシがなくて柔らかい。歯ざわりはつるっとしていて、モッチリとした食べ応えが特徴だ。このなめらかな舌触りと、旨味の強い出汁がよく合っている。


初めて食べたけど、これは寒い日にずるりとすすりたくなる味だ。ただ、ちょっと値段が気になるかなぁ。素のかすうどんが930円で、かすの大盛りは+230円、特盛が+360円だとトッピングしづらいと感じる人が結構いそう。

おやつ代わりにサクっと食べるなら、もう少し安いと有難いんだけどなあ。個人的には、素のかすうどんにかす大盛りして600~700円くらいだとうれしい。

とはいえ、昨今の値上げ事情を考えると難しいかなあ。いずれにしても、都内でも元祖大阪の味を楽しめるのは助かる。都内でかすうどん未体験の方は、ぜひ1度ご賞味を。かすの旨味に意外とハマる!


・今回訪問した店舗の情報

店名 KASUYA 高円寺店
住所 東京都杉並区高円寺南2-17-2
時間 11:00~24:00(ランチメニュー11:00~17:00)
定休日 なし

参考リンク:KASUYA
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24