あまり日常的に成城石井を利用しているわけではないが、同店の冬の福箱はほぼ毎年購入している。仮に「成城石井を語る会」のようなものが催された場合、筆者はその会の大半において黙りこくり、プログラムが「福箱のコーナー」に差し掛かった途端に饒舌になることだろう。
そんな珍奇な成城石井ユーザーの心がウキウキと弾む季節が、今年もやってきた。今までは12月末に届く「福袋相当」の福箱を購入していたのだが、このたび趣向を変えて中旬頃に手に入るものを選んでみた。
その名も「成城石井バイヤーセレクト! クリスマスパーティーを華やかに彩る! おうちでお手軽クリスマスセット」である。以降よりレビューしていきたい。
商品名の通り、同福箱はクリスマスパーティにふさわしい惣菜が5点ほど詰め合わされたものである。まずはその中身を羅列しておく。
・成城石井自家製 モッツァレラとパルミジャーノのピッツァマルゲリータ
・成城石井自家製 徳島県産すだち鶏のチキンレッグ(小) 1本
・成城石井自家製 タンアスピック 180g
・TruffleBAKERY 白トリュフバター 80g
・成城石井 スモークサーモンスライス 110g
以上の品々が入って、価格は4600円だった。ちなみに、成城石井のオンラインショップで利用できる5%オフクーポンも付属していた。
各商品の価格をそのオンラインショップで調べたところ、「徳島県産すだち鶏のチキンレッグ」のみ確認できなかったのだが、それ以外の4点の合算価格は3754円となった。おそらくここ最近の傾向と大きく違わず、「ややお得」くらいの福箱なのではないかと推測する。
とはいえ、実際にこの「クリスマスセット」の品々と相対してみると、「お手軽」に消費してしまっては罪悪感を覚えるほどの豪勢な顔ぶれだ。例えば「モッツァレラとパルミジャーノのピッツァマルゲリータ」は、2種のチーズがたっぷり使用されているのが傍目にもわかるし、
「徳島県産すだち鶏のチキンレッグ」は、旨味がぱんぱんに詰まって張り裂けんばかりの出で立ちをしている。これぞクリスマスという商品である。
逆に「タンアスピック」には馴染みがなさすぎて若干うろたえてしまったのだが、どうやら「アスピック」はブイヨンをゼリー状に固めたフランス料理らしく、日本で言う煮こごりに当たるとのことだ。成城石井の福箱を通じて語彙や知識が増えることはままある。
おまけに「白トリュフバター」にいたっては、こんな形状のバターを送られたことが初めてだったので異文化接触にも近い衝撃を受けた。これほどソーセージ然としたバターは見たことがない。今から開封するのが楽しみで仕方ない。
最後に、フィヨルドの海のサーモンを使用しているという「スモークサーモンスライス」だが、実はこちらの商品は去年購入した福箱にも入っていたため、さすがに冷静に向き合うことができた。ただただ上質で美味しかったことを今でも覚えている。
というわけで、「クリスマスパーティーを華やかに彩る」という文言に一切負けないメンツが揃っていることがお分かりいただけたと思うが、当然と言うべきか、本セットの販売期間はすでに終了している。
興味の湧いた方は、ぜひ来年の成城石井の「クリスマスセット」を忘れずチェックしてほしい。もっと言うなら、筆者とともに「語る会」の「福箱のコーナー」を賑やかしてくれれば嬉しい限りである。
参考リンク:成城石井 オンラインショップ
執筆:西本大紀
Photo:RocketNews24.
▼成城石井から届いた段ボールを開ける時、いつも胸がときめく