一般的に「くさい」とはネガティブな表現であるが、例えば「にんにく」や「ニラ」などに限って言えばむしろ誉め言葉であろう。にんにくビタビタのラーメンなんて最高でしかないよな!

そういう意味で『BUTAKIN 御茶ノ水店』の「ニラまぜそば」は「激クサ」であり、そして「激ウマ」だ。なんなら歯ブラシを持って行った方がイイ! それほどズバ抜けた男麺である。

・増加中?

この界隈はさほど詳しくないが、どうやら「ニラまぜそば」はちょっと流行っているらしい。秋葉原にある百年本舗の「令和のニラそば」を筆頭に、ちょいちょい「ニラまぜそば」を見かける機会が増えた。

そのまんまでもハードパンチャーのまぜそばに、生のニラをドーーーン! 熱々の脂をジュジューーー!! これがニラそばの基本スタイル。当然のようにニンニクも入っているため、ニオイがとんでもなくなるのはある意味で必然だ。

・御茶ノ水へ

さて、今回ご紹介する「ニラまぜそば」は『BUTAKIN 御茶ノ水店』で提供されているメニュー。当初は10月限定だったそうだが、好評につき現在でも継続して販売しているらしい。

価格は1人前1300円となかなか強気な気がしなくもないが、ニラもにんにくも大好き! むしろニラ臭くなりたい!! にんにく臭上等ォォオオ! というわけで「ニラまぜそば」をオーダーした。

ちなみにBUTAKINは二郎インスパイア系のお店なので、仕上がり前にカスタムを聞かれる。ニラまぜそも野菜以外はカスタム可能とのことなので「にんにくとあぶら」をお願いした。

・隠し切れてない

で、目の前に現れた「ニラまぜそば」は、鮮やかなニラのグリーンが脂で一層テラテラしちゃってる! ギンギラギン!! 生卵の黄身のイエローも映え映え! ……が、それより早くもニオイがすげェェェエエ!!

ただでさえ強烈なニオイが隠し切れないのに、混ぜるとニラまぜそば刺激臭MAX! 仮に目隠ししていても「にんにくとニラでしょ?」とわかるほど、その拡散力は圧倒的だ。

で、気になるお味はと言うと……濃ィィィイイ! 旨味も濃ければ塩分も濃い!! ニラとにんにくの香りもビシバシに濃い “逃げ場がないまぜそば” とでも言おうか? 水が超フレッシュに感じられる卓越した濃さだ。

・逃げ場なし

また特徴的なのは、全体的に感じられる香ばしさ。ただただヘビーになりそうなニラまぜそを、独特の香ばしさが上手くナビしている。また1300円なだけありホロホロのチャーシューもたっぷり入っていた。うむ、ウマい。

ちなみに麺を食べてもBUTAKINの「ニラまぜそば」は終わらない。なんとまぜそばにしては珍しく「スープ割り」が可能なのである。しかも割るのはトンコツスープ! ニオイを最後まで閉じ込めていただける、やはり “逃げ場がないまぜそば” なのだ。

こうして「ニラまぜそば」を平らげた私は、自宅までなるべく人と距離を取って歩き続けた。ニラくさい、ニンニクくさいってレベルじゃない。もはや俺自身がニラでありニンニクであろう。気になる人は真面目に歯ブラシ持参推奨だ。

とにもかくにも、BUTAKIN 御茶ノ水店の「ニラまぜそば」は、勇気あるものだけに許されしゴリゴリの男麺である。香ばしさもかなり印象的なので、興味がある方は勇気を持って足を向けていただきたい。

・今回訪問した店舗の情報

店名 BUTAKIN 御茶ノ水店
住所 東京都千代田区神田小川町3-22
時間 11:00〜21:30
定休日 不定休

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.