「手が出せないほど高いワケじゃないけど、日常の買い物全てを賄うにはチョッピリ収入が足りない」ことで知られる高級系スーパー『成城石井』。そんな成城石井は1927年に成城学園前で誕生したらしい。そっか、だから成城石井だったのか……!

成城学園前エリアに縁がない人生を送ってきた私は、成城石井の本店が成城学園前にあること自体を今回初めて知った。知ったからには行ってみるしかない。本店というからには、何か限定商品とかあるのかな〜?

……と思ったら、ありすぎて逆に困ってしまった。これ、意外と知らない人が多いんじゃないか?

・ありすぎ問題

成城学園前駅を出るとすぐ見えてくる成城石井の『成城店』。

駅ビルとかにある成城石井しか知らない身の上としては、かなりデカい成城石井である。店内をウロついてみた個人的な感想は「ここで日常の買い物をしている層がこんなにいるんだぁ……」ってこと。早くそれになりたい。

で、お惣菜コーナーには「成城店 限定商品」と書かれた商品があった。


それも大量に!


この日、私が目視した成城店限定・惣菜&弁当のランナップは以下のとおり。


・海老入り五目あんかけ焼きそば
・海老チリソース炒め
・自家製五目おこわ
・丹沢の赤卵を使用した手作り出汁巻き玉子
・徳島県産すだち鶏もも肉の昆布出汁塩唐揚げ
・徳島県産すだち鶏チキンカツ
・北海道産帆立のフライ
・黒毛和牛のキャベツメンチカツ
・【バラ肉】国産銘柄豚2日間漬け込んだ自家製焼き豚
・【肩ロース】国産銘柄豚2日間漬け込んだ自家製焼き豚
・国産豚肩ロースの青椒肉絲
・店内で蒸した国産豚の手包み焼売
・海老と帆立と国産豚の手包海鮮焼売
・中華3点盛り合わせ
・海老チリソース炒め
・自家製海老チリと手包み焼売の炒飯弁当
・国産豚の青椒肉絲と手包み焼売の炒飯中華弁当
・黒毛和牛と出汁巻き玉子のすき焼き重
・国産銘柄豚ヒレと淡路島産玉葱のカツ重
・アトランティックサーモン藻塩焼きととり天の海苔弁当


……まず品数が多すぎるし、商品名もごっつ長い。時間帯的な問題で売り切れていた商品もあることが予想され、おそらく実際にはもっと多くの商品が展開されているのだろう。嬉しい悲鳴っちゃ嬉しい悲鳴だが、単なる悲鳴っちゃ単なる悲鳴といえなくない。



・一番高い弁当、安い弁当

収集がつかなくなってきたので、店員さんを捕まえて「惣菜以外にも成城店限定商品はあるのか?」と尋ねてみた。すると、今のところお茶とコーヒーとカステラ程度なのだそうな。ホッ……!

今回は私の独断で成城店限定の商品を一部購入。全部購入するほど経費が潤沢ではないため、そのへんはご容赦いただけると幸いである。

この日見つけた弁当の中で最も高額だった『黒毛和牛と出汁巻き玉子のすき焼き重』(税込1394円)

う、うめぇ……! 甘いけど甘すぎない、濃いけど濃すぎない高級牛すき焼き。1口サイズの肉が約4枚入っている計算で、ご飯少なめ。メチャクチャおいしいが、お腹いっぱい食べようと思ったら3つくらい購入する必要がありそうである。

実はこの日、たまたま上京していたウチの母も同じ弁当を購入したのだが、母いわく「しょうもないカフェランチが2000円もする世の中で、このクオリティが税込1394円なら激安」とのこと。大絶賛である。ご参考までに。

続いて、逆に一番安かった弁当『国産豚の青椒肉絲と手包み焼売の炒飯中華弁当』(税込854円)。チャーハン、青椒肉絲、春巻き、唐揚げ、焼売…… “サラリーマンの夢” みたいなラインナップ。

チャーハンは箸で掴めないほどパラパラ。にも関わらず油っぽさが全くない。焼売は肉しか入っていないのでは? ってくらい肉肉しく、唐揚げも妙な化学調味料が入っていない感じ。この若干健康にも良さそうな雰囲気は「さすが成城石井」といったところだろうか。おいしい。ぜ〜んぶおいしい。

サイドメニュー感覚で購入した『黒毛和牛のキャベツメンチカツ』(税込431円)と『丹沢の赤卵を使用した手作り出汁巻き玉子(ハーフ)』(税込323円)。

メンチは「一体どこにキャベツが?」ってほど牛肉の牛肉らしさが強く、衣サックサク。出汁巻き玉子はパンケーキみたいにフワフワで、シンプルで上品な「卵と出汁」の味である。どちらも、このクオリティなら全然高くないと感じた。成城店の限定惣菜……アツい!



・妹に頼ってみた

お菓子、コーヒー、お茶類に関しても、全購入は不可能だったので個人的直感でチョイスさせていただいた。

『みかど本舗の長崎かすてら』(税込324円)、『MI CAFETOのコーヒー豆』(税込1718円)、『辻利のお茶っ葉』(税込540円)。これらは成城石井の専売商品ではないが「成城石井の中で成城店だけが取り扱っている」というニュアンスらしい。(※ 11月15日時点での情報です)


ン、ンゴロンゴロ……!!!!!!


160グラムで税込1718円という結構お高めなこのコーヒー豆は、タンザニアの修道院に隣接する農園でシスターが育てた豆らしい。つい名前のインパクトからンゴロンゴロをチョイスしてしまったが、別バージョンもあるのでコーヒー好きは要チェックだ。

なお私はブラックコーヒーが飲めない身の上。当然、豆を挽く機器も所持していないため、妹の家でお世話になることにした。

コーヒー好きの妹いわく「いかにも『いいコーヒー』の匂いがするが、それほど濃くはない感じがする」とのこと。なるほど、ありがとう。


「酸味が強めでさわやか系。個人的に普段は酸味が少ないコーヒーを選びがちだけど、これは飲みやすいのに深みがあって好き。『酸味もたまにはいいもんだな〜』と思った」


……とのことである! ありがとう妹! 『みかど本舗』のカステラは弾力とモチモチ感がスゴい。あまり出会ったことのないタイプのカステラで、妹いわく「コーヒーによく合う」らしいぞ。ホンマ持つべきものは妹やな!

と、いった具合に、そのへんの駅ビルにある成城石井とは一味も二味も違った成城石井・成城店。成城学園前そのものも非常にステキな街なので、知らなかった人は一度訪れてみるべき!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼成城石井・成城店はリニューアル1周年のイベントが行われていたもよう