2024年10月28日、日清食品が『どん兵衛 特盛 中華あんかけきつねうどん』の発売を開始する。サイズは特盛のみで、メーカー希望小売価格は税抜き285円。全国のスーパーやコンビニで発売予定だ。

へぇ~、どん兵衛の新作は中華あんかけか~。……って、ちょっと待て。サラサラッと聞き流していたが、どん兵衛に中華あんかけって普通に無謀じゃない? ちょっとどういう味なのか予測がつかないんですけど……!

・無茶じゃないか?

より一層寒くなる時期を見越してか、どん兵衛の新作はまさかの「中華あんかけ」である。確かに体が温まりそうな予感はするが、ちょっと落ち着いて欲しい。冷静に考えて「うどん + 中華あんかけ」って無茶じゃないか?

どん兵衛に限らず、うどんに中華あんかけは聞いたことが無い。それなりにパンチが効いたメニューを展開する丸亀製麵でも、これまで「中華あんかけうどん」は発売していないハズだ(してたらごめんなさい)。

・黒歴史入りか

日清もそれについては把握しているようで、発表によると「斬新な組み合わせをお楽しみいただける商品」とのこと。一方で「オイスターソースやホタテのエキスなどの海鮮のコクをきかせた」などと、意に介さない様子も見て取れる。

うーむ、どん兵衛及びに日清食品には絶大な信頼を置いているものの、これはサラリと暴挙なのでは? 長い目で見れば「黒歴史商品」にエントリーする可能性も決して低くはあるまい。

これは逆に気になる……マジでいったいどんな味なんだ? というわけで、日清に連絡し、発売前の『どん兵衛 特盛 中華あんかけきつねうどん』を送ってもらうことにした。



・そういうことか

さて、作り方は通常のどん兵衛とほぼ変わらず、お湯を入れて5分で完成。粉末スープが後入れであることだけが、いつものどん兵衛と違う。スープに記載されている通り、よく混ぜたら『中華あんかけきつねうどん』の完成だ。

で、一口食べてすぐわかった……「これはどん兵衛ではない」と。私はてっきり「いつものどん兵衛」に「中華あん」がプラスされていると思っていたが、少なくともスープにオリジナルどん兵衛の要素は無かった。

つまり『どん兵衛 中華あんかけきつねうどん』は、完全体の中華あんかけ味。そういう意味では普通に美味しいし「さすが日清」というクオリティである。オイスターソースやホタテのエキスも活きているのだろう。

・孤立

一方でどん兵衛のスター「おあげ」の “ココジャナイ感” がエゲツなかったことは記載しておく。スープは中華あんかけ味でも、おあげはいつものおあげ。ジュワッと甘い平常運転を貫いていた。

ゆえに「スープと合っている」とは言い難く、平たく言えば「浮いていた」と申し上げていいだろう。何よりおあげ自身がそのことを自覚しているかの如く、非常に居心地が悪そうにしていたのは気のせいだろうか?



私が『どん兵衛 特盛 中華あんかけきつねうどん』を食べて言えることは「いつものどん兵衛の要素はほぼない」ということ。そして「おあげが切なそうにしていた」というものだ。味的に問題は一切ないが、通常どん兵衛とは別物だ。

というわけで、2024年10月28日から発売となる『どん兵衛 特盛 中華あんかけきつねうどん』についてお知らせした。この上なく おあげが居心地悪そうなどん兵衛なので、おあげ大好きっ子たちはぜひ救済してあげて欲しい。

参照元:日清食品
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.