「いつでも、どこでも、誰とでも」のキャッチコピーで2017年に発売開始となった「Nintendo Switch」
タブレットにコントローラーが付いており、遊び方は無限大! 自分も家族も楽しく遊んでいる。
でも、「タブレット」という単語を聞けば何を思い出すだろうか? そう、アンドロイドである。
スイッチのタブレットって結構いい大きさしてるよね。これにもし、アンドロイドが入ってたら……なんて……。
・リスクがある
何よりリスクを知っておくことが大事だから、最初に言っておきたい。以下で紹介した内容を実際にやると、保証が無効になったり動かなくなったりと、良くないことが起こる可能性がある。目立つように画像で貼っておくか。
試してみたいよって人はあくまで自己責任で! 本記事はあくまで検証として行ったもので、インストールの手順など細かい部分は紹介しないし、当然ながら推奨しない。
ただの変態が変なことをやってはしゃいでるだけの記事だということを心に留めた上で、読み進めていただきたい。
さて、今回使用するのは「Nintendo Switch」の有機ELバージョン。普通のスイッチと違って、スタンドがデカいってのがいいよね。
有機ELバージョンに限った話ではないが、この形状、この大きさ、この厚さ……本当にアンドロイドタブレットにぴったりな形してる。カメラが無いことと、左右のコントローラー用レールを除けば、どこからどう見てもただのタブレット。
一応スイッチのスペックを記載しておくと……
CPU:Nvidia Tegra X1+
GPU:Nvidia GM20B Maxwell-based
RAM・4 GB LPDDR4/LPDDR4X SDRAM
まぁ、CPUが少々微妙だが、よかろう。
そして今回お世話になるのが「LineageOS」プロジェクト! 古いパソコンにAndroid入れた記事でもお世話になったよね。
入れ方は簡単(嘘)。まずはスイッチ本体と……
アンドロイドタブレットを……
一晩寝かせる! 朝起きれば何とかなってるだろう(嘘)。
なんか無生物に色々負けた気がしてやまないんだが。
朝だ! 例の奴らを見てみよう。インストールできてるはずだ(嘘)。
ウワースゴーイあんどろいどダー(棒)。
糞みたいな茶番でした。すんません。真面目に検証します。
・検証開始
起動するとアンドロイドユーザーなら見慣れた画面が。自分のタブレットと比べれば画面は小さいが、見やすいし何よりタブレット単体としてみればちょうどいい厚さだ。
今回インストールしたのは「Android 14」。前回は古いアンドロイドを使っていたが、今回は最新1つ手前(2024年10月21日時点)のバージョンを使用するぞ。
ちなみに端末情報にはちゃんと「Switch Oled」って書いてある。
付属のアプリはシンプル。ただ1つだけ欠けてるのが、「カメラ」アプリ。
そりゃスイッチ本体にはカメラとかないからね(コントローラーにあるカメラを除けば。あれは写真を撮るためのカメラではないが)。
そしてスイッチ専用設定アプリもある。ここで本体のクロックを設定したりもできる。
タブレットとして ひと通りの機能は使える。Wi-FiだったりBluetoothだったり……。
なんなら付属のコントローラーもそのまま使える。
これは普通にうれしい。
・ゲーム用タブレットとしての性能
一応ゲーム機のタブレットなのでね、まずはゲームをンストールして遊んでみよう。
最初は軽いのから。『ねこあつめ』だ。ねこあつめ専用機としての性能はいかほどか。
案の定縦画面になった。これで斜めに立てられるなら問題ないが……
もう言わなくてもいいだろこれ。斜めには立てられない。つまり、横画面は対応していない。縦画面で垂直で立てられるが、これだと置ける場所が限定される。
ということでねこあつめ専用機としてはダメだった。ってか、これくらいスマホでやれよ。
次はリズムゲーム『Phigros』だ。音ゲーは精度が大事ってことで、画面の反応と音の遅延を見極めてやる。
まぁ、広い画面でやり慣れてる身としてはやはりスイッチの画面は狭すぎる。でもプレイ自体には問題がない。
そろそろコントローラー使ったゲームをしたくなったので『マインクラフト』をやってみることに。
マイクラのBedrock版自体はスイッチにもあるので、コントローラーのサポートは別に驚きではない。スイッチ版のマインクラフトは持ってないので操作性を比べることはできないが、まぁおそらく同じようなものだろう。
スイッチに無いゲームといったら、『Soul Knight』かな。2Dシューターでシンプルな操作性のゲームだが、まぁ遊べる。
コントローラーがサポートされているゲームだったらスイッチのコントローラーを使ってそのまま遊べる。
コントローラーはBluetooth経由で接続できるので、設定すればタブレットから外して使うことができた。
ちなみにJoycon(右)とJoycon(左)として認識されていた。ランプの表示が違うから てっきり2つ1組では使えないかと思ったら、なんと普通に使えた。
逆にそれぞれを1つのコントローラーとしては使えなさそうだ。スイッチの売りであるJoyconを分けて一緒に遊ぶことは無理そう。
次に検証したものは、遠い夢の話。4年前に予告され、まだかまだかと期待されていたが実現はしていない。今では笑う者や悔やむ者がおり、それでも待ち続ける者だっている。
スイッチ(で遊ぶアンドロイド)版原神インパクトだ!!
miHoYoが4年かけても成し遂げれなかった奇跡を、今ここに!
モバイル版原神インパクトにコントローラーのサポートは無く、タッチ操作しかできないが一応遊ぶことができた! 4年前の夢が、今こんな形で実現するとは。
ただ、実際にやってみたことで、なぜ4年もリリースされる気配がなく進捗報告さえないかが分かった。理由はずばりスペック不足だからだ。
画質設定を「最低」に設定しているにもかかわらずしゃっくりしているかのようにラグが発生する。FPSはわからないが30もないだろう。プレイは出来るけど、快適とは程遠い。
4年前はまだゲーム内のコンテンツが少なかったので、快適にスイッチでプレイできる見込みがあったかもしれない。が、時間がたつうちにコンテンツが多くなり、ゲームもだんだん重くなって、快適にプレイできるようにするには色々と最適化しないといけなくなった。
そもそもアンドロイドでオーバークロックしてこれだからね。スイッチの標準OSだと性能が控えめになるから、プレイできたもんじゃない。
というわけで、スイッチ版原神インパクトは公開されることなく幻であり続けるだろう。スイッチ2がリリースされたら話は別だけど。
・普段使いタブレットとしての性能
ゲームはほどほどにして、普段使いのタブレットとしてはどうなのか。
アプリとかを検証する前に、まずめっちゃ称賛したいのがスイッチ付属のスタンド。有機EL版のスイッチのスタンドは広く、どの角度にも固定できるのでめっちゃ便利。クソ便利。
普通のタブレットにも粘着型のスタンドはあるんだが、角度が限られているからね。これほど便利なものはない。あっても高いだろう。
だから動画視聴はもちろん……
作業もノートパソコン感覚でできる。Bluetooth対応キーボードとマウスを接続すれば、なんちゃってMicrosoft Surfaceの出来上がり。
画面はそこそこ広めだけど、一般的なタブレットほど場所を取らない。スタンド付きなのでパソコン作業のお供として超最適。
ドックにも対応しているので、テレビ画面に映してスマートテレビみたいな使い方も可。
厚さも最高なんだよなぁ。薄すぎず厚すぎずちょうど良い。こういう感じのアンドロイドタブレットないかな(もちろんスタンド付きで)。
・まとめ
とまぁ、一応アンドロイドが起動できるし、いろんなアプリやゲームをインストールすることができる。ただ、前回の記事の言葉を借りるのであれば……
_人人人人人人人人人人人人人人人_
> アンドロイドじゃなくても良くね??? <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
スペックは微妙だし、コントローラーを使ってまで遊びたいアンドロイドのゲームは無い。画面が可愛くて動画を見るのにちょうど良いが、スイッチ用YouTubeアプリがすでにある。
そもそも、ゲーム機でわざわざ作業しようだなんて考える人はいないだろう。スイッチにアンドロイドなんてニッチすぎる。普通に自分が愛用しているタブレットで良い。
でもハードがちょうど良いんだよな。ちょうど良い厚さにちょうど良い画面サイズ、スタンド付きだから本当に便利。こんな形で、もっと性能がいいタブレットがあったら買いたいかも。
人に勧める気には全くなれないが、本当に楽しかった。工学部生だからなのか、ガジェットオタクだからなのか、ただの変態だからなのか……。ハード限界の秘められた可能性を探るの本当に楽しすぎる。
ありがとう、任天堂。
というわけで、Sampai Jumpa Lagi!
参考リンク:LineageOS
執筆:アキル
Photo:RocketNews24