福岡で大人気の「資さんうどん」が遂に関東に進出! というニュースを聞いて、複雑な感情を抱いているのは私だけではないだろう。資さんは北九州で食べるから美味しいというか、福岡で食べたいのだ。

同じく福岡で食べたい飲食チェーンといえば、博多発祥の「めんちゃんこ亭」が思い浮かぶ。1980年(昭和55年)生まれで私(砂子間)と同い年。これから寒くなる季節にぜひ食べていただきたいので詳しく紹介したい。

・博多めんちゃんこ亭

めんちゃんこ亭は、53代横綱・琴桜(ことざくら)の稽古場でご馳走になった「ちゃんこ」の味に感動した店主が、この美味しさを世の中に広めたいという思いで誕生させた “鍋焼きラーメン店” である。

「麺」と「ちゃんこのスープ」を特注の鉄鍋で煮込んだから “めんちゃんこ” らしい。

高級魚「鱧(はも)」をベースに10種類以上の天然だしを入れ込んだ秘伝のスープと、煮込みに強くコシのある麺……この麺がモチモチした食感とスープを吸っても伸びにくいのが特徴だ。博多ラーメンや博多うどんとはまた別の麺である。



・箱崎店には奇跡のレジがある

現在、店舗は福岡市に6店舗、長崎県佐世保市に1店舗の計7店舗。かつてはアメリカのニューヨーク(ワールドトレードセンタービル内)やハワイにも展開していたという。

ちなみに私の訪れた箱崎店には、2001年9月10日までワールドトレードセンター店で使用され、ビル崩壊後に発掘された “奇跡のレジ” が展示されていた。



・元祖めんちゃんこ

さて、私が注文したのは大定番の「元祖めんちゃんこ(820円)」。ありそうでない福岡オリジナルの麺料理。もちろん餅入りで注文したぞ。

一言でいえば、食べれば食べるほど、さらに食べたくなるのがめんちゃんこ。上品でクセのない味わいは万人受けするに違いない。

ちゃんこといえば、食材から出るダシによってスープが美味しくなるだろう。シメに麺を入れてスープとともに食べるのが一般的だが、まさにそのクライマックスを堪能できるのが「めんちゃんこ」だと言える。柚子胡椒で味変したり雑炊なんかも楽しめるぞ。

また、1人で気軽に入れるのもポイント。カウンター席もあれば、座敷席やテーブル席もある。仕事後だったら1人用の鍋でビールとともに注文するのもおすすめ。数年前、六本松で働いていた頃は、よく1人で六本松店に通っていたものだ。

食に厳しい博多で長年愛されるめんちゃんこ亭。どの店舗も遅い時間まで営業している(営業時間は店舗ごとに異なります)ので、まだ食べたことのない方は食べてみてほしい。1人でも入りやすいのでぜひ!


参考リンク:博多めんちゃんこ亭
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.