つい先日、歌舞伎町で「ひたすら褒めます」と書かれた紙を持って立っている男性を見かけた。詳しくは以前の記事をご確認いただくとして、今回は彼に今までガチギレしたことを聞いてみたのでお伝えしよう。なんというか、現代社会の闇を見る結果になったぞ。
・褒めるプロ
最初に基本的な情報を紹介しておくと、歌舞伎町で「ひたすら褒めます」と書かれた紙を持って立っていた人は茶道プレイスさん(@homeru2525)という。
茶道にまつわる活動をしながら人を褒める活動もやっている方で、人だけでなく東京タワーといった建造物まで褒めている。いわば褒めるプロである。
私も褒めてもらったのだが、たった数分でメチャクチャ気持ちよくなった。実際にどう褒められたのかは以下のYouTube動画でご確認いただきたい。
動画を見れば分かる通り、茶道プレイスさんは笑顔で元気よく褒めてくれた。ネガティブな要素は皆無。なんなら、茶道プレイスさんはポジティブなマインドを放射するスプリンクラーのようだと感じた。
ただ、人を褒めるプロである茶道プレイスさんといえども人間。怒るときだってあるのではないか? 気になったので、聞いてみることに。
──茶道プレイスさんが人を褒める活動をされている中で、ガチギレしたことってないのですか?
「ありますよ」
──え? どんなときですか?
「上から『全然違う』と言ってくる人が来たときですかね。たとえば、こちらが『◯◯が素晴らしいですね』と言うと、「はいはい全然違う」といった感じで」
──あ〜そういうタイプですか。ひやかしなのか何なのか……悪意がチラチラ見えるパターンですね。
「はい。こっちはガッツリお金を取ってるわけじゃなくて、投げ銭でやっているのに……。洒落が通じないというか何というか」
──それ系の対応をするのって、自分だったらめっちゃ気が滅入ります。茶道プレイスさんは洒落が通じないタイプの人が来たらどうなるんですか?
「正直、感情が表情に出てしまいそうなときもありますが、なんとか顔には出さないようにしてやり過ごしています。ただ、そういう人が来ると気持ちを持っていかれてしまうんですよね。なので流されないように、引きずられないように頑張っている感じです」
──ちなみに、面倒な人ってどれくらいの頻度で来るんですか?
「1週間立っていたら2〜3人は来ますよ」
――ひえええ!
・覚悟を感じる
というわけで、人を褒める活動の過酷な一面を垣間見たが、逆に言うと茶道プレイスさんの覚悟を感じるエピソードといえるかもしれない。
面倒な人が来てイヤな思いをすることがあっても、ポジティブな気持ちを広めたいというマインドの方が勝ってるってことなのだから。
つまるところ、茶道プレイスさんは自分がイヤな気持ちになるリスクを犯して見知らぬ人を褒めている。
街中のどこかで茶道プレイスさんを見かけて「私も褒めてもらおう」と思った人は、そのあたりにも思いを馳せて楽しんでくれ。
参考リンク:Instagram @homeru2525
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.