知らないうちにiPhoneが16まで進んでいた。そう、明日2024年9月20日、iPhone16が発売開始となるのである。iPhoneムーブメントにすっかり置いていかれていた私(中澤)がこのことを知ったのは先日のこと。

「乗るしかない、このビッグウェーブに」の名言で知られるブッチさんがiPhone16発売に向けて行列を開始したというのである。生きとったんかいワレェッ!

失礼、久しぶりすぎたから口が悪くなってしまったが、正直、帰ってきたビッグウェーブは熱すぎる。しかし、ブッチさんって普段どうやって生きてるんだろう?

・おかしい

これはミーム化されたビッグウェーブおじさんを見た人全員が1度は抱く疑問なのではないだろうか。ちなみに、私(中澤)は過去に何度もブッチさんと会っているのだが、その辺の詳細な事情はそこはかとなくスルーしている。知り合いだからこそ聞けないことってあるのだ。

とりあえず、分かっていることは東京に住んでいることと、YouTubeチャンネルをやっていること。しかし、YouTubeに関しては収益で食っていけるほどではないはず。普通に考えたらバイトでもしてないとおかしい。家賃どうやって払ってるねん。

・ソフトバンクとブッチさん

何か割のいいバイトをしているのだろうか? それならそれで気になるところ。ヤバイバイトじゃなければだけど……。考えれば考えるほど闇に引かれる。今回はそんなiPhone行列の闇にメスを入れていこう。

腹をくくってやって来たのはブッチさんが行列しているというソフトバンク表参道店。綺麗な表参道の坂を上っていくと、JR原宿駅に着くちょっと前右手にソフトバンクショップがある。

夜を煌々と照らすソフトバンクショップの光。まばゆい真っ白な明るさには安心感すら覚えた。そんなソフトバンクの向い、道の反対側に目をやると……


ブッチさんが1人で行列していた。


気のせいだろうか? 鮮やかな光と影のコントラストを見た気がする。しかしながら、そのモヒカンは今日も天を突きささんばかりにピンと立っていた。


・インタビュー

話しかけてみたところ、にこやかに応じてくれるブッチさん。こう見えて人当たりが良いのはブッチさんの良いところと言えるだろう。iPhone行列でお店に並ぶのはいつぶりなんですか?


ブッチさん「4年ぶりだね。久しぶりに帰ってきたな。聖地に


──これまで何してたんですか?


ブッチさん「この4年はコロナ禍もあってキャンプ場とか人の迷惑にならないところで並んできた」


──キャンプ場で並ぶってどういうことですか? そこにiPhoneはありませんよね?


ブッチさん「iPhoneはいつだって俺の心の中にある。だから、俺が並べばキャンプ場でだってiPhone行列はできるんだ」


──できないです。


ブッチさん「そうだな。生きるってことはできないことだらけだなあ

・普段何やってんの?

──ブッチさんは普段どうやって生きてるんですか?


ブッチさん「今を必死に生きてる」


──そういうのじゃなくてガチなヤツを教えてもらっていいですか? 例えば、家賃って何で稼いだお金で払ってるんですか?


ブッチさん「タレント業かな」

タレントでしたか。


でも、タレント業って具体的には何してるんだろう? やはりいまいちふんわりしている。そこで、その辺りをガチで掘り下げてみることにした。バイトしてないの?


ブッチさん「バイトはしてないよ。一応タレント業一本で食ってる


──それって具体的にはどういう仕事なんですか?


ブッチさん「具体的に言うと、イベントのMCとか、CM出演とか。つい最近も村祭の中のバイクショーのMCしに福島まで行ってきた」


──そう言えば、パズドラのテレビCMとか優里さんのMVとかも出てましたね。そういうタレント業ってどこから来るんですか?


ブッチさん「登録してるキャスティング会社とか、知り合いの代理店の人からだね」


──タレントの仕事って月で言うと、何日くらいあるんですか?


ブッチさん「それはマチマチ。0の月もあるし、半分くらい仕事が入ってる月もある。余ってる時間でYouTubeの撮影と編集やってる」


──それでやっていけるもんなんですね。


ブッチさん「あとは、アパレルブランドをやってて」


──バイトですか?


ブッチさん「バイトはしてないよ。自分で起ち上げた自分のグッズを売るブランド。ネットで販売しててそれもちょっとだけ足しにはなってるかな。とは言え、部屋の家賃は最安を探したし、切り詰めてギリギリやっていけてる感じ。仕事ください

──とのことであった。普段何をやっているか分からないブッチさんだが、ちゃんと働いていることが判明して安心した。良かった、怪しい方法じゃなくて。



・終わりじゃない

もちろん、ここまでブッチさんが赤裸々に答えてくれたのは普段の関係があってのことだと思う。そこでお礼にキレートレモンを差し入れた。心ばかりですがこれで疲労を軽減してください。

そんなブッチさんの久しぶりのiPhone行列もついに19日が最終日。これが終わったらまたいつもの日常に帰っていく。しかし、その目の光はこう語っているように見えた。「終わりじゃない。これが始まりだ」と。


世界を変えたあの名言から16年。変わらないものがここにある。それは希望。ブッチさんの言葉にそんな力強さを感じつつ、ソフトバンクショップ表参道店を後にした。iPhone行列に幸あれ。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.