2024年7月24日は「丑の日」だった。うなぎを食べた人も多いはず。この日でなければ食べられないというわけではないけど、やっぱり丑の日にうなぎを食いたくなっちゃうよね。とくに今年は暑いから、スタミナをつける意味でも身体が欲してしまうもの。
だが、丑の日には食べることができないメニューが、東京・巣鴨の「うなぎ小鐵」に存在した。それは「うなぎのタレ 玉子かけご飯」である。
玉子かけご飯と侮るなかれ! うなぎのタレがご飯にかかっていて絶品なのである。私(佐藤)はこれに勝るウマさの玉子かけご飯はないと断言してもいい!
・丑の日は食べられない
うなぎ小鐵は、巣鴨と大宮にそれぞれ1軒ずつ出店している。公式ページによると「居酒屋」とのことで、意外にもうなぎ専門店ではないらしい。だが、うなぎのこだわりは大変強く、その日仕入れた新鮮なうなぎを、専門店並みのクオリティでリーズナブルに提供しているという。
うなぎのタレ玉子かけご飯を求めて、お店を2度訪ねることになってしまった。というのは、初回は丑の日に訪ねてしまったのだ。
いうまでもなく丑の日は、書き入れ時である。したがって、うな丼・うなぎ定食に全力を注いでいる。ひっきりなしにお客さんがくるから、メニューを絞って営業するのは当然といえば当然の対応だ。
なのに私は、丑の日のことをすっかり忘れていて、カウンターに座ってメニューを見た段階で、玉子かけご飯がメニューから外されていることに気づいた。丑の日はやっぱりうなぎを食うべきだよね。来る日を間違えました……。
・玉子かけご飯をおかずに白飯を食いたい
ということで後日再訪し、オーダーしたというわけ。これがその玉子かけご飯(税込610円)、味噌汁お新香付きである。
お店は朝10時半から営業しているので、いわばモーニングのような存在かも。朝からうなぎは少し重いので、これくらいのサクっと食べられるメニューがあるのは良いねえ。
ご飯にはほのかに色がついている。まんべんなくタレが回しかけられた証だろう。かすかに芳ばしい香りがして、食欲をそそる。脳裏にはこんがり焼けたうなぎの姿が浮かんでしまう。
玉子を落とすための窪みを作るために、真ん中あたりのご飯を食べてみると……。
うな丼! この味はうな丼だ!! うなぎの美味さの半分は、タレによるものだと私は考えている。つまりタレがなければうなぎの美味さは半減するはず。
その私の理論を裏付けるように、白飯にうなぎの美味さの半分が加わっている。玉子なしでも良いんじゃないか? って思うくらいに美味い! タレだけで丼めし1杯は楽勝だろ。たとえ食の細くなったおっさんでも、丼1杯イケる!
ひと口食っただけでご飯を完食する勢いが出そうだったのを、その衝動を必死に堪えて、玉子を落として海苔を散らした。ここからが玉子かけご飯の本番である。
玉子をかけたら、タレの美味さがいくぶん薄まってしまった。まあ、玉子かけご飯という料理の性質上、調味料の味が薄くなるのは宿命。仕方のないことだ。
とはいえ、玉子の甘さとコクが加わって、かえってタレの味が甘辛感が強調されている。可能なら追加オーダーで「追いタレ」できるとありがたい。
食べ始めてから大事なことに気が付いた。大盛り無料だったようだ。クソ~、こんなのご飯1杯で足るわけないじゃん。大盛りにすりゃよかった。もっといえばおかわりしたいくらい。白飯でいいから追加注文して、玉子かけご飯をおかずに白飯を食いたいくらいだ。
いまだかつて、これほどまでに私を釘付けにする玉子かけご飯があっただろうか。ない! 玉子かけご飯に関心を抱いたことすらないはず。これが丑の日に食えないなんて残念……。違うな、丑の日以外はいつでも食えるってことは、ほぼ1年中食えるじゃないか!
皆さん、丑の日のうなぎもいいけど、それ以外のいつでも食える、うなぎのタレ玉子かけご飯もいいぞ。チャンスがあれば、1度お試しください。できればご飯大盛りで。
・今回訪問した店舗の情報
店名 うなぎ小鐵 巣鴨店
住所 東京都豊島区巣鴨2-4-3
時間 10:30~22:20(状況によって閉店時間変更あり)
定休日 年末年始
参考リンク:うなぎ小鐵
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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