有楽町にある『ザ・博多有楽町店』(福岡県のアンテナショップ)を通りかかったところ、『めんべいポテト』なる商品が店頭に山積みされていた。私はこう思った……「まためんべいが迷走してるな」と。

「『めんべい』は博多を代表するみやげ」というのは表向きの話で、実は九州7県・果ては沖縄に至るまで、その全てで “ご当地めんべい” が販売されていることをご存知だろうか。しかもめんべいはウチの近所のスーパーに常設で売られている。

でも……めんべいのそういう節操ないとこ、意外と嫌いじゃないよ? ってことで『めんべいポテト』について調査してみた!

・めんべいシャカリキすぎ問題

一応ご説明しておくと『めんべい』は福岡・博多のメーカー「山口油屋福太郎」が2001年に発売した明太子風味の油菓子。そのおいしさとポップでキャッチーなビジュアルから瞬く間に人気を博し、博多を代表するみやげと呼ばれるまでになった。

冒頭ではめんべいをディスるような発言をしてしまったが、私はめんべいが好きだ。愛していると言ってもいい。なぜならめんべいはとてもウマいから。近所のスーパーで買える現状、実際のところマジ感謝しています!



さて。お店の方いわくザ・博多有楽町店にめんべいポテトが初入荷されたのは7月22日と、ごく最近のことだそう。現在のところ福岡県内でも取り扱い店舗はわずかで、結構レアな品であることは間違いないらしい。「めんべいが迷走してる」などと暴言を吐いたことが少し悔やまれた。


こちらが今回ゲットしためんべいポテト。パッケージが謎に3パターンあるが中身は同じ。1つ291円(税込)とポテチにしてはけっこうお高めだ。

これで1袋全量。めんべい(プレーン)と比べると、サイズ感はこんな感じである。

レシートを確認して気づいたのだが、このゴルチエのシャツみたいなボーダー柄のパッケージは「夏めんべい」というバージョンらしい。ちなみに中身は普通のめんべい。何やねん「夏めんべい」って。めんべいって本当にアグレッシブだよな。



・味はイイ!

『めんべいポテト』は最近流行りの厚切りポテトチップス。個人的な好みでいうとコレ、めちゃくちゃおいしかった。バリッ! と硬揚げされた厚切りポテトが非常にジャガジャガしく、かなり濃いめの味付けはお酒のつまみにも最適。

明太子と魚介ダシを合わせたような深みのある和風味……たしかに若干値は張るが、それだけの価値を感じさせる高級感があった。ウマい。

だがしかし「めんべいと何の関係が?」と問われると、ちょっと説明に困る感じではある。ネーミングが『めんたいポテト』なら納得するのだが……だってコレ、せんべいじゃなくてポテチだもんなぁ??



・めんべいなのだろうか?

私は商品名を知った状態でめんべいポテトを食べたため、ここは何も知らない当編集部の皆さんに「これは何ポテトでしょう?」とクイズ形式で試食してもらうことにした。


佐藤「魚介の味がすごくする。『サバポテト』じゃないか?」



中澤「ソバの魚介ダシみたいでウマイ。『カツオポテト』かな?」



古沢「ジャガイモがホクホクしておいしいです。『えびせんポテト』ですかね?」


……といった具合に、全員が「魚介の風味」を指摘したものの、「めんべい」はおろか「明太子」にすら辿り着けないという結果になった。ポテトチップスに対して「ホクホク」という感想もいかがなものかと思うが、まぁ、それくらいイモ感が強いということだろう。

『めんべいチップス(のり塩コンソメ)』(税込198円)なるものも大売り出し中だったので、ついでに購入してみたら……

こちらはめんべいの面影が色濃く出ていた。ってか、むしろ「めんべいを砕いたもの」にしか見えないのだが、これで「チップス」とはどういう了見なのだろう? そもそも「めんべい」とは何をもって「めんべい」なのか? 迷走していると見せかけて、実はなかなか奥深いめんべい界隈なのであった。

今回ご紹介した『めんべいポテト』はザ・博多有楽町店のほか、福太郎オンラインストアでも購入可能。めんべいファンは早めにゲットしてみてほしい。めんべいかどうかはともかくとして、味はイケる!

参考リンク:福太郎オンラインストア
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.