つい先日、生まれて初めて「スペイン」へ行ってきた。ヨーロッパは20歳の頃、母とオーロラを見にノルウェーを訪れて以来およそ26年ぶり。私にとってはなかなか縁が無いエリアなのである。

それゆえ「人生で初めてスペイン」は、様々な驚きの連続であった。この記事ではその中でも特に衝撃的だったことを4つに絞ってお届けしたい。

・その1「とにかく暑い。日差しがヤバい」

友人らに「スペインどうだった?」と聞かれたら、私は「とにかく暑かった」と答えている。私はスペインの首都・マドリードに5日ほど滞在していたのだが、6月半ばとは思えないほどスペインは暑かった。

もちろん日本とは暑さの質が違う。湿度はほとんどなく朝方はむしろ肌寒いくらいであったが、とにかく日差しが強い! 太陽が近い!! 日陰にいれば暑さは凌げるが、太陽の攻撃力は日本の比では無かった。

また現地の友人によれば、マドリードの日差しが最も強くなるのは「16時~18時くらい」で、21時半くらいでようやく夕方くらいの明るさ。なので14時くらいに「あと2時間くらい頑張れば……」と思っていたのも完全に無駄。むしろ日差しは強くなるばかりであった。

スペインは「シエスタ(昼寝)」の文化がある国として知られているが「そりゃこんだけ暑けりゃ外出したくないよね~」と妙に納得してしまうほど、スペインの日差しは猛烈だ。


・その2「余裕でタバコが吸える」

マドリードの中心部には一定間隔でゴミ箱が設置されており、ありがたいことに灰皿一体型。ゆえにゴミ箱があるところでは喫煙OKで、屋外では何不自由なくタバコが吸えた。ゴミ箱は20mおきくらいに設置されていたかな?

一方で、飲食店などの店内では完全NG。かねてから東京は、屋外の喫煙所は極端に少ないのに「吸える店が多い珍現象」が続いているが、シンガポールもアメリカもスペインとほぼ同じスタイルであった。少なくとも東京の喫煙事情は世界基準とは大きくかけ離れている印象だ。


・その3「街中でやたらとキスしている」

“情熱の国” とも称されるスペインだが、おそらくそれはガチ。なぜなら街の至るところでカップルたちがキスしまくっていたからだ。目のやり場に困るというか、場合によっては四方八方でキスしていた。

それは「チュッ」って感じでも無ければ「レロレロレロ!」という感じでもない、まったりとムーディーなキッス。まるで映画のワンシーンのようなキスが、街の至るところで繰り広げられていた。暗くなってからは特に。


・その4「街中でやたらと立ちションしている」

お昼どきは流石に見かけなかったが、まだ暗い朝5時くらいだと街中で立ちションする男性を多く見かけた。なんなら先述したゴミ箱は「立ちションOKなのかな?」と思うほど立ちションスポットとなっているではないか。

日本にいると気付きにくいが、海外ではとにかくトイレが探しにくい! もしかしたら日本と比較すると圧倒的にトイレの数が少ないことも、立ちションしている人が多かった理由なのかもしれない。

なお、立ちション対策なのか、6時くらいになると放水車と洗浄車が街中を走り回って一通りクリーニングを済ませるため「1日中ニオイが立ち込めている」というようなことはなかった。基本、街は普通に清潔です。


念のため記述しておくが、これは私が訪れたマドリードの中心地のみの経験談である。同じマドリードを初めて訪れた人でも違う感想を抱くこともあるハズなので、あくまで “一個人の感想” と捉えていただければ幸いだ。

美しい街並みと「ゲルニカ」に代表される芸術の数々。料理も1ミリも違和感がなく、海外にありがちな「なんだこれ?」ということも皆無。お金的な話はともかく、スペインは訪れやすい国なのではないだろうか? 人生で初めてのスペインでスペインが好きになりました。

執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.