聞くところによると、本日7月5日は「ビキニの日」なんだとか。1946年のこの日、フランスのルイ・レアールが、世界で最も小さい水着としてビキニスタイルの水着を発表したことが由来だという。

男性である私はビキニと縁が無い……と思っていたのだが、そういえば思い出した。あれはおよそ4カ月前のこと。街で声をかけられた私は「ビキニ」にまつわる体験(?)をしていたのだ。

・秋葉原にて

あれはまだ長袖が必須だった時期の夜、私は秋葉原にいた。何をしていたかは覚えていないが、とりあえず喫煙所を目指して歩いていたと記憶している。アキバにはいくつか公共の喫煙所があるのだ。

そんな時である。地下鉄の階段から上がってきた男性とバチッと目が合った。人と目が合うことなどよくある話だが、今でも鮮明にそのシーンを覚えている理由は「男性が明らかに驚いた顔をしたから」だ。

声をつけるなら「うわ!」とか「おお!」みたいなオーバーな表情をする男性。とはいえ私は即座に目をそらし、そのまま喫煙所へと向かった。そんなことで私の喫煙欲は止まらないのである。



・誰だ?

喫煙所まではおよそ50メートル。信号を渡れば間もなくゴールだ。……が、何やら後ろから気配を感じるような……? ちらりと目をやると、私の数メートル後ろには先ほどの男性が挙動不審気味に立っていた。

こうなってくると男性が私のことを知っている可能性が極めて高い。十中八九はロケットニュース24の読者の方だろうが、私に恨みを持つ人物である可能性もゼロではない。頭の中は「???」といった具合であった。

やがて喫煙所に到着しタバコに火をつけると、男性もシレッと一服し始めたではないか。読者の人? 昔の知り合い? それとも俺のこと大嫌いな人? うーん、どれだ? ……と考えていると……


「サンジュンさんですよね! 着いてきちゃってすみません!! いつもロケットニュース読んでます!」


なるほど。ありがたいことに男性はロケットニュース24の読者の方で、いつもはネット越しに見かける顔に相当驚いたようだ。いつ何時どんな理由であれ、お声がけいただくことは率直に嬉しい。



・驚きの一言

……が、そこから会話を続けるのがなかなか難しい。なぜなら「どれくらい読んでくれてますか?」「どんな記事が好きですか?」なんて聞くのはエラそうではないか。佐藤パイセンのように「一緒に写真でも撮りましょうか?」と言えるほど、私のハートは強くない。

最初の会話を交わしたきり、沈黙が続く喫煙所。「やべえ、何を話していいかわからない……」と戸惑っていると、男性がちょっとビックリするくらいのトーンでこう言ったのだ。


「さ、最近、サン子が出なくて寂しいです!」



え……それ?


そうか、男性が私に伝えたかったのは「サン子」だったのか。いや他に言うべきことあるだろ! サン子のインパクトが強すぎたあまりその後のことはうろ覚えだが、とにかく男性はサン子の記憶を呼び起こし、そして去って行った。



・わざわざサン子

調べてみると、かつてちょいちょう登場していたビキニの美少女・サン子も3年半ロケットニュース24に呼ばれていない。きっと今でも草津のご当地アイドルとして頑張っているハズだが、果たして彼女は生きているのだろうか?

ぶっちゃけた話、私自身は特にサン子に思い入れは無いのだが、サン子のことをどうしても伝えたいほど熱烈な読書がいることもわかった。コンプライアンスが厳しくなっている昨今、サン子が再び登場するかは神のみが知っている──。

参照元:今日は何の日
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.