冷しカレー、冷しおでん、冷し茶漬けなど、この時期になると多くの「冷やしグルメ」が登場する。そろそろ冷やしグルメも出尽くした感が否めないが、今年の大本命は『冷やしスンドゥブ』かもしれない。

韓国料理の「スンドゥブチゲ」を、まさか冷しグルメ化してしまうとは。これには韓国人の記者もビックリである。というわけで未知の冷やしグルメ『冷しスンドゥブ』を食べてみることにした。

・中山豆腐店の夏メニュー

『冷やしスンドゥブ』の看板を発見したのは秋葉原の「スンドゥブ 中山豆腐店」でのこと。都内に3店舗を展開する「スンドゥブ 中山豆腐店」はかつやの姉妹店で「ビビンバ」「冷麺」「スンドゥブチゲ」などが食べられるお店である。

女性客が多いものの、ボリューミーなメニューが多い「スンドゥブ 中山豆腐店」は “アキバの使える店” の1つ。秋葉原店では毎回100円割引き券がもらえるのも嬉しいポイントだ。


・まさかの冷やし

その「スンドゥブ 中山豆腐店」では毎年この時期になると「冷麺」が始まるが、なんと今年は冷麺と共に『冷やしスンドゥブ』を発売するという。というか、スンドゥブって冷せるもんなの?

そもそも「スンドゥブ チゲ」のチゲとは、韓国語で “鍋料理” を意味する言葉。つまり熱々であることが大前提のメニューであり、韓国人のほとんどが「スンドゥブ = 熱々」とイメージしているに違いない。

また最近の韓国グルメ事情にはさほど詳しくないが、少なくとも私が留学していた25年前に『冷やしスンドゥブ』は韓国にも存在しなかった。もしかしたら『冷やしスンドゥブ』は世界初の冷やしグルメではないだろうか?



・食べてみた

というわけで「スンドゥブ 中山豆腐店」で『冷やしスンドゥブ』をオーダー。価格は1人前1089円でライスが付いてくる。また辛さは7段階のうち、無料でMAXの3辛とした(4辛以上はプラス50円)。

待つこと5分ちょいでやって来た『冷やしスンドゥブ』は、キュウリや茹でキャベツなどの野菜、タコやエビなどの海鮮、そして豆腐などの具が入っている。その上に赤い汁と氷がのった料理である。

さっそく食べてみると……ほほう、なるほど。赤い汁自体にも旨味があり、キリリとした辛さにも負けていない。ただただ辛いソースではなく、しっかりと旨味があることが最大の特徴だ。

また野菜や海鮮などの具が、それぞれ違う歯応えであることも楽しい。言うまでもなく白米との相性が良くモリモリとライスが減っていった。ちなみに3辛でもビシッと辛いため、初見の場合は1~2辛程度をオススメする。

決してナメていたワケではないが、初登場の割にかなり完成度の高いメニューという印象だ。ズバリ、普通にウマいしリピートもあり得る。



・リピートもあり得る

ついでに言うと、通常のスンドゥブとは違い冷ます必要が無いため、サッサと食べられる点も個人的には良かった。到着まで5分ちょいで、食べ終わるまでも5分ちょい。『冷やしスンドゥブ』はスピードグルメである点もポイントが高い。

語彙力が乏しくて申し訳ないが『冷やしスンドゥブ』は「冷やしスンドゥブ」としか言いようが無い冷やしグルメである。今のところ唯一無二のメニューであると思われるので、気になる人は1度試してみてはいかがだろうか。

参考リンク:スンドゥブ 中山豆腐店
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.