「梅丘寿司の美登利」と「行列」は2つでセット。そう思っていた時期が自分にもありました。というか、ちょっと前までそう思っていました。
つまり、「梅丘寿司の美登利」の寿司を味わおうと思ったら行列に並ばなくちゃいけないと。GWの渋滞と同じで、「仕方ない」と思って受け入れていたのだが……だからこそ見落としていたし、それが引き金になって沼にハマってしまった。
おそらく同じような人が結構いると思われるので、以下で紹介しよう。
・マジでコスパ最強の美登利
お店自体を知らない人のために、まずは「梅丘寿司の美登利」について簡単に触れておきたい。読み方は「梅丘寿司の美登利(うめがおかすしのみどり)」といい、都内を中心に店舗展開する寿司チェーンだ。
その特徴は、味と価格のバランスが良い意味でおかしいこと。たとえば、私がよく利用するエチカ池袋店では……
まぐろ、真いか、ボイルエビがそれぞれ1貫88円、しまアジ、タイ、まぐろ切り落とし軍艦がそれぞれ1貫165円、中トロ、ヒラメ、イクラがそれぞれ1貫220円、うに1貫440円……という感じ(2024年6月5日時点)。店舗によって価格は異なるようだが、基本的に安い。
え? 1貫でその価格? だったら「スシロー」とか「くら寿司」の方が安くない? と思う人だっているかもしれない。たしかに価格だけを比較したらそうかもしれないが、味の方は3大回転寿司チェーンより上。はっきり言って、レベルが違う。
だからこそ、「梅丘寿司の美登利」は人気があり、店の前は大体いつも行列。もはや行列が名物の1つと言っていいほどである。
つまるところ、「梅丘寿司の美登利」に行くということはディズニーランドの人気アトラクションに乗るようなもの。行列は避けて通れない……と思い込んでいたことで結果的に “沼” にハマることになった。
詳しく説明しよう。先日美登利の行列に並んでいるときに、ふと「キャンペーンとかやってないのかな?」と気になり、公式サイトをチェックしてみた。すると……
ファーーーーー!
予約できるようになってる〜! 公式サイトおよび公式アプリから予約できるではないか!! つまるところ……
_人人人人人人人人人人人_
> 行列に並ばなくてもよかった! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
──と気付いた数分後に私の整理番号が呼ばれ、お店の中に入った。
・拭いきれない敗北感
やっと順番が来て嬉しい限りのだが……なんだこの複雑な感情は?
イカン。ここは気持ちを切り替えて楽しもう。
美登利の寿司はいつも通り美味かったし、1650円というお会計金額には申し訳なさすら感じた。
でも……「なぜオレはあんなムダな時間を」という感情が大きくて、上手く気持ちを切り替えられないのだ。敗北感が自分の心を抑え込んでしまったと言おうか。
このモヤモヤ……どうすればいいんだ?
と、悩んだ結果、家に帰ってすぐに美登利のアプリをダウンロード。さっき食べたばかりなのに速攻で予約を入れてみることにした。それが沼の入口だとも知らずに……。
・沼
アプリをダウンロードして予約状況を確かめていると、カツカツに埋まっているわけではない。店によっては、当日予約でもいけそうだ。
注意点としては、予約に対応していない店だってあることくらいか。たとえば、さっきまでいたエチカ池袋店では予約不可だが、渋谷店や銀座店などは予約できる。
よし、渋谷店も家から割と近いから次はそっちに予約して……
だがしかし!
結論から言うと、私は予約できなかった。正確に言うと、予約することを諦めた。
というのも、「おひとりさま」で「席のみの予約」だと先に進めなかったから。可能なのかもしれないが、私の条件ではめちゃくちゃ面倒だったのだ。
詳しく言うと、美登利の予約は大まかに分けて「メニュー予約」と「席のみ予約」の2種類がある。
メニュー予約の欄にある寿司は見るからに美味しそうなのだが、美登利のコスパの良さを知っていると「いつもより高くつきそうだな」と感じてしまったのが正直なところ。
その点、「席のみ予約」では入店してから寿司を注文すればいいわけだから、いつもくらいの金額で済みそう。
よし、今回は「席のみ予約」で……と思ったが、日時をいろいろ調整してみても「席のみ予約」が表示されない店が結構ある。仮に出てきても「1名は受け付けておりません」的な表示が出てきたり……
あるいは、「その時間の予約だったら別店舗のこちらでやってますよ〜」という表示が出るので、案内に従って予約しようとすると……
「その時間は1名様の席はありません」的な表示が出たりする。いや、どっちや。
というわけで2時間ほど格闘して心が折れたのだが、冷静になって考えてみると「おひとりさま」で「席のみ予約」がそもそも無茶な注文な気がする。
美登利の立場になってみれば、わざわざ席を押さえたのに1人で来て1000円とか2000円で帰られたら採算が合わない……となっても不思議ではない。というか、むしろそうなるのが自然だ。
よろしい。だったら採算合わせてやるか。
・ウーバー神召喚
というわけで……
うぉおおおおおおおおお!
パーティーじゃああああああああ!!!!
・デリバリーもできた
説明しよう。アプリで予約するのに苦戦しているとき、私は「席の予約」と並んで「デリバリー」の表示があることに気づいた。
調べると、ウーバーイーツで注文できるし、出前館でもmenu でも注文できる……!! ウーバーイーツのアプリを開くと、私の家は配達エリア内。つまるところ……
_人人人人人人人人人人人_
> 席の予約さえしなくてよかった! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
──この時点で、私の中の何かが爆発したのだ。
ちなみに、ウーバーイーツで注文する場合は当然ながらちょっと割高。また、店舗のような自由度で1ネタごとに注文できるわけではない。参考までにメニュー画面を貼っておくとこんな感じ。
まぁラインナップや価格は店舗によって異なるので全てが上の通りではないが、美登利ユーザーなら出前アプリでも注文できることは知っておいたほうがいい。というか、知っておくべきだ。知らないと、爆発しちゃうから。
・7月は席の予約がしやすくなる?
まとめると、結局デリバリーが最強……と言いたいところだが、7月からは席の予約がスムーズになるかもしれない。というのも、アプリ内のお知らせによると「平日11時限定だった席のみ予約が7月より13時・17時・19時も受け付け開始致します」とある。
実際どれほどスムーズに予約できるかはそのときにならないと分からないが、まずは美登利のアプリなどから条件を入力して席を予約できるかどうか試す → 「なんか面倒くさそう!」となったら早めに諦めて店に行く or デリバリー
──というのが現状の最適解な気がする。
美登利の行列のエグさを知っていると、なんとしても席の予約を完了させて……と頑張ってしまうかもしれないが、スムーズにいかなかったらさっと見切りをつけて切り替えるのもマジで大事。
というわけで、今まさに美登利の行列に並んでいるってときに本記事を読んでくれた方も「なぜオレはあんなムダな時間を……!」という気持ちを切り替えて、もうすぐ始まる最高の寿司を楽しんでくれ。では!
参考リンク:梅丘寿司の美登利
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:梅丘寿司の美登利、Uber Eats(iOS)