現在、東京ドームシティにてイベントを開催中の人気漫画『カイジ』。過去にはアニメや実写映画化もされており、その知名度は絶大である。

私（あひるねこ）のようなアラフォー世代なら、誰でも一度くらいは読んだことがあるはずだ。ではここで質問。あなたは『カイジ』の原作が最終的にどうなったか知っているだろうか？

・ギャンブル漫画の金字塔

1996年、ヤングマガジンにて連載が始まった『カイジ』。その記念すべき第1章で描かれたのは、ギャンブル船・エスポワールで行われた「限定ジャンケン」だった。

そこから「鉄骨渡り」「Eカード」「ティッシュ箱くじ引き」までが第2章。シリーズ屈指の有名エピソードだと思われる「地下チンチロ」「沼」は第3章であるが……。

・鬼門

個人的な感覚では、続く「17歩」「和也編」「ワン・ポーカー編」で相当数の読者が離脱したような気がしている。特に「ワン・ポーカー編」はヤンマガ本誌で5年以上も連載しており、危なく私もギブアップするところだった。

ポーカー決着後、現時点での最新シリーズである「24億脱出編」に繋がるのだが……そう、実は『カイジ』はまだ完結していないのである。カイジ・チャン・マリオが24億円という大金を持って、今なお帝愛グループから逃亡中だ。

・知ってる読者0人説

私は『カイジ』を単行本ではなく連載で最新話まで追っているが、『カイジ』が現在どうなっているか知っている人に、これまで一度もお目にかかったことがない。大体みんな途中で脱落しているのである。

ちょっと待ってくれ。これもう、私以外誰も読んでいないんじゃ……？　そんな疑念に駆られたため、急きょ編集部内でアンケートを実施。以下の質問をぶつけてみた。

質問1：『カイジ』の原作が現在どうなっているか知っていますか？
質問2：知らない人は、どこまで読んだ記憶がありますか？　どのあたりで離脱しましたか？

過去に『カイジ』を読んだことがある7名の回答結果がこちらだ！

・砂子間正貫の回答
質問1：全然知りません。
質問2：麻雀の途中でやめちゃいました。

「17歩」の途中まで読んだという砂子間。たしかに麻雀のルールが分からないと取っつきにくい話かもしれない。

・P.K.サンジュンの回答
質問1：知らない。
質問2：和也とポーカーやってたような？　なんかヘルメットかぶった人が複数人で椅子に座らされてた。

冒頭で紹介したイベント『逆境回顧録 大カイジ展』の取材にも行ったサンジュン、まさかの途中離脱……！　でもまあ、作品の知識的にはそこまで読んでいれば問題ない気もする。

・原田たかしの回答
質問1：どうなっているか知らない。
質問2：「沼」まで読みました。

先述した通り、個人的にもっとも多いと思うのが原田のパターンだ。アニメ版も「沼」で終わっていたことを考えると、これが自然な流れなのかもしれない。

・中澤星児の回答
質問1：まったく知らない。まだやってたんかということに衝撃を受けているレベル。
質問2：「沼」が終わった後のカイジのダメ人間っぷりに「またそうなるんかい」と衝撃を受けた記憶があるので、たぶん「沼」までは見てるけど、麻雀の記憶はないのでその辺で離脱したんじゃないかと。

どうやら中澤は「17歩」の序盤、変則麻雀が始まる前に読むのをやめてしまったようだ。とっくに完結したと思っている人はけっこう多そう。

・和才雄一郎の回答
質問1：まったく知らない。
質問2：カイジが大槻班長のイカサマを見抜いた頃まで。大槻がめっちゃ焦っているところは覚えているので、大体それくらいまでかなと。

えっ、そこ!?　いやいや……そこまで読んだら「沼」まで読めやァァァァアアア!!　まさか「チンチロ」の途中で抜けるとは……「45組」の運命が気にならない男、和才。鬼畜なり。

・GO羽鳥の回答
質問1：けっこう頑張って追ってたけど、ここ2〜3年は知らない。
質問2：カズヤ戦でゲットした大金を持って3人で逃げる話で、カイジのカーチャンの家に行ったあたりで離脱。

『ドラゴンボール』も『スラムダンク』も読んだことがないのに、なぜか『カイジ』だけは「24億脱出編」までガッツリ読んでいる羽鳥。極端すぎて笑ったが、たしかにあの母親らへんはキツイ。

・Yoshioの回答
質問1：分かりません。
質問2：かなり読んでて「面白いなぁ」と思ったけど、どこで離脱したのかも覚えてないです。

さすがYoshio、もはや何も言っていないに等しい。そもそも本当に読んだのだろうか？

──以上、編集部メンバー7名の回答をお送りした。やはり『カイジ』の現在を知っている人間は皆無。この中では唯一、羽鳥が最新シリーズまで読んでいるものの、それでも3年以上前の話である。

ていうか本当に完結するのか……？　多くの人が思ったはずだが、「よろず〜ニュース」に掲載された福本伸行先生のインタビューによると、なんと「24億脱出編」の次の章で『カイジ』は完結する予定だという。な、何ィィィィイイイ!?

・実は完結直前

それが本当なら事件だが……で、それはいつなのか？　実は『カイジ』は昨年から休載を続けており、当の福本先生は現在「モーニング」にて『二階堂地獄ゴルフ』という作品を連載中なのである。

そこは先に『カイジ』描けやァァァァアアアア！　しかし困ったことに、最近の『二階堂地獄ゴルフ』は謎の超展開を見せていて、なかなか面白い。ファンとしては複雑な心境である。

・あなたは知ってる？

編集部の男性メンバーほぼ全員が読んだことがある『カイジ』。しかし、その現在を知っている者は私以外いなかった。が、今からでも遅くない。追いつけ……！　そして来たる（たぶん）最終章に備えるのだ……!!　まだ間に合うぞ……！

ただし、「24億脱出編」のカイジ一行は事あるごとに酒盛りを繰り返すだけで、話の進まなさ加減が超国宝級となっているため覚悟してほしい。詳しくはこちらの記事をチェックしていただければ僥倖（ぎょうこう）っ……！　である。

参考リンク：ヤンマガWeb、よろず〜ニュース
執筆：あひるねこ
Photo：RocketNews24.