「とんでもないメロンパンを見つけてしまった」──。そう友人から告げられたのはつい先日のこと。聞けばかの有名な「銀座千疋屋」のメロンパンは「もはやメロンパンではない」という。

メロンパンに愛され、メロンパンを愛した男としてこれは放っておくワケにはいくまい。というわけで噂の『プレミアムメロンパン』を食べてみたところ、確かにメロンパンではなかったのでご報告しよう。

・パンの記念日

4月12日は「パンの記念日」である。これはパン食普及協議会が1983年3月に制定したもので、その由来は1842年の旧暦4月12日、日本で初めてパンが焼かれた日だからだという。

当時、焼かれたパンは軍用携帯食糧を目的とした「乾パン」だったらしいが、それから180年ちょい。日本人にとってもパンは欠かすことのできない生活の一部になっている。


・愛されパン

さて、数あるパンの中でもパン生地とビスケット生地のコンビネーションで、ふわっとカリカリおいしいのがメロンパンだ。メロンパンの “メロン” はあくまで見た目から由来しており、その誕生には諸説あるらしい。

アンパンマンの主役級の1人に「メロンパンナちゃん」が抜擢されていることからもわかるように、メロンパンは国民的愛されパンの1つ。果たして「もはやメロンパンではないメロンパン」とはどんなメロンパンなのだろうか?



・千疋屋へ

というわけで、やって来たのは東京メトロ東銀座駅からほど近い「パティスリー銀座千疋屋」である。同店は銀座千疋屋の「パン & スイーツ業態」のお店で、その名物が『プレミアムメロンパン』だそうだ。

プレミアムメロンパンの価格は1つ432円。泣く子も黙る「銀座千疋屋」であることを考慮しても文句なしのセレブパンであるが、おそらくメロン果汁でも使われているのであろう。

正直、メロン果汁を使用した “リアル系メロンパン” は大して珍しくもないが、パティスリー銀座千疋屋の『プレミアムメロンパン』の正体はというと……。


サイズは一般的なメロンパンよりも小ぶり


カスタードクリームとホイップクリームかな?


さっそく食べてみると……ああ、なるほど。ホイップクリームからメロン果汁の気配がビンビン漂っており、千疋屋によれば「静岡県産マスクメロン果汁」が使用されているようだ。

またその風味は “ほんのり” どころではなく、完全にパンを支配している。メロンパンの名残りは若干のクッキー生地から感じる程度で「もはやメロンパンではなくメロン」と言ってもいいだろう。



・メロンパンではなかった

また圧倒的なクリームのボリュームを考えれば「メロンパンではなくクリームパン」とも言えるのかもしれない。いずれにせよ『プレミアムメロンパン』はメロンパンのカテゴリーには似つかわしくないメロンパンであった。

王道のメロンパンが好きな方にはさほどオススメしないが、純粋にメロンが好きな方なら『プレミアムメロンパン』はかなり刺さるのではないだろうか? 確かに「もはやメロンパンではなかった」にも納得だ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 パティスリー銀座千疋屋 銀座三丁目店
住所 東京都中央区銀座3-13-4
時間 10:30~19:00
定休日 不定休

参照元:今日は何の日
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.