つい先日、台湾の「台南市」に出かけて来ました。台北には何度か行ったことがあるんですが、台南には台南の良さがありましたね。台北もいいけれど、台南も相当いいところでした。

さて、3泊4日のスケジュールの中、私(サンジュン)は幾度も台南の人に助けられました。過去に様々な国や地域に出かけて来ましたが、もしかしたら「台南市」は「No.1 親日都市」なのではないでしょうか?

・親日で有名な台湾

台湾が親日的であることは、今さら申し上げるまでもないでしょう。日本で災害が起きるかなり早い段階で「台湾からの義援金」が話題になりますし、台湾における対日世論調査でも好きな国に60%もの人が「日本」と答えています(2022年度)。

ただし、何度か台北に出かけた際は「本当に親日的なんだな」と感じることはさほどありませんでした。もちろん台北で困っている際に助けてもらったことはあるんですが、それってどこの国でもあるにはあるんです。

経験上、アメリカでも韓国でもシンガポールでも私が困っていると誰かが助けてくれましたし、特にメキシコは親切な人が多い印象が。なので「台湾の人が特別に親切」という印象は持ち合わせていなかったのです。

・ちょっと台南は違った

ところがどっこい、台南は違いました。メチャメチャ親切で、特に「日本人」に親切なんです。私自身は在日韓国人なので正確には日本人ではないことは、いったん置いておきますね。

まず台南の人たちは、たどたどしい英語なりで話しかけると即座に「日本人ですか?」と返って来る確率が異常に高いんです。街中やお店でちょっと戸惑っていると、何度も「日本人ですか?」と問いかけられました。

また片言の日本語を話してくれる人も多く、仮に日本語が話せなくてもスマホの翻訳アプリなどを駆使して、どうにか日本語でコミュニケーションを取ってくれようとします。

さらに言葉にするのは難しんですが “親しみ” というか “距離” がとても近いんですよ。それは馴れ馴れしいという意味ではなく、親身になってくれているのがよく伝わってくるんです。



・駅にて

例えばこんなことがありました。台南駅の北側と南側と行き来したかった私は「駅を通り抜けできる無料のチケット」の存在を知りました。ただ、どこでそのチケットを入手できるかまではわかりません。

そこで改札付近にいた中年の女性(駅員さんではないけど、駅の係の人?)に声をかけると、すぐに「日本人ですか?」と返答が。スマホを駆使して私の意図を汲み取った女性は、持ち場を離れてチケットの場所まで連れて行ってくれました。

しかもそれだけではなく一緒に改札を抜けて、反対側の改札まで誘導してくれるではありませんか。その折「日本語ガ下手デゴメンナサイ」と何度か言われ、大変恐縮してしまいました。いやいや、こちらこそ言葉が出来ずにごめんなさい。

これは一例に過ぎず、台南では飲食店でも「日本人?」とすぐに日本語のメニューが出てくることが多かったです。世界の様々な土地で親切にしてもらってきましたが、台南はそれが際立っていました。



・いいとこ台南

なお、帰国後に台湾が大好きな知人にこの話をしたところ「台北は都会だから人とのかかわり方がクールだけど、台南は古都だから今でも人情深い人が多い」とのこと。なるほど、言われてみればその通りかもしれません。

とにもかくにも、親切な人たちのおかげで「初めての台南」はとてもいい思い出になりました。趣のある街並みも、美味しいご飯も文句なし! 台北もいいけれど、台南も相当いいところでした。

※本記事を執筆後、台湾で最大震度6強の地震が発生しました。1人でも多くの命が助かることを願うとともに、犠牲者の冥福をお祈りいたします。

参考リンク:日本台湾交流協会「台湾における対日世論調査」
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.