一時期、苔テラリウムにハマり、苔の世界に生き物がいたら素敵だなぁとカエルをお迎えした。指にちょこんと乗ったこのカエルは「イエアメガエル」という。

メス個体は繁殖期でもゲロゲロ鳴かないし、食事の面でも比較的お世話が簡単だと聞いていたのだが、どの飼育サイトにも書いてある注意書きがずっと気がかりだった。


このカエル、めっちゃデカくなるよ。


・イエアメガエル

イエアメガエルはアマガエル科の一種である。でも、土色の田畑によくいるリアルなカエルとは違い、黄緑の身体に愛くるしい黒目など、イラストで思い浮かべるような見た目をしている。

カエルはちょっと……という苦手な人でも、まだ「かわいい」と思える方のタイプだと思う。ただ、この種族は初期サイズからのギャップ、そして成長速度が凄まじい。


・半年の成長記録

毎日お世話をしているとなかなか成長に気づかないものだが、イエアメに関しては気づかない方が難しいほどデカくなる。まず、我が家に来た初日の写真を見てほしい。

第一関節分くらいのサイズ感で、ちょこんと小さく可愛らしかった。


それが、わずか3ヶ月後には指2本分まで成長。

1年ぶりに会う親戚の子供だってここまで成長しないだろ。別人じゃないか。



そして半年経った現在、緑の彼女はついに指が見えない程のサイズ感になってしまった。

しかし、これでもまだ成長過程だというから驚き。ペットショップの店員さんからは1年ほどで手のひらサイズになると言われているのだ。当時はオーバーだと思っていたが、すぐにマジな話かもしれないと悟ることになった。

このぐらいのサイズになると身体が重たいのかピョンピョン跳ね回ることも少ない。基本的にはジーッとしているだけで、ご飯を食べてお風呂に入る以外はのんびりと過ごしている。

最初は苔などの生えた凝った住居にしていたが、排泄物などの汚れで皮膚病を起こす危険性があり、清潔な環境を突き詰めた結果、お風呂のみが置かれたミニマリスト仕様なお部屋に落ち着いた。

もともと苔テラリウムを活かす住人として呼んだはずが、住人のために苔ブームが終了する運びとなったのだ。



食事は基本的にコオロギやレッドローチという虫をお召し上がりになるのだが、人工餌でも問題ないので虫嫌いな人でも飼育できる。実際に飼ってみると、とにかくお世話が楽で、想像以上に癒やされる。ペットを検討している方には是非カエルも視野に入れていただきたい。

この先、もし君が手のひらサイズになっても愛し続けると誓うよ。


執筆:こいずみゆか
Photo:RocketNews24.