高速道路のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の駐車場の多くは斜めになっている。駐車スペースの枠が道路に対して斜めに設計されているのだ。言われてみれば確かに斜めかも……と思った方は少なくないだろう。

かくいう私もこれまで気にしたことはなかったのだが、つい先日、知人から「高速道路の駐車スペースが斜めになっている理由」を教えてもらったので早く誰かに言いたいのだ。斜めになっている理由……勉強になりました!

・高速道路の駐車場が斜めになっている理由

最近整備されたSA・PAの駐車スペースはほとんど斜め。駐車場内のルートも斜めに車を停めることを前提に設計されているらしい。もったいぶっても仕方がないので先に答えを言ってしまうと……

逆走を防ぐため(進行方向を間違わないようにするため)らしい。ミスってSAの入口から出てしまったら大変。SA出口の方に頭を向けて車を停めることで、発進する方向を固定しているという。おかげでかなり無理をしない限り、逆走はできない設計になっている。



・他の理由も

また調べたところ、駐車スペースが斜めである理由は「逆走防止」だけではないらしい。安全対策以外に「単純に車の出入りを楽にするため」や「駐車スペースを多く確保するため」に斜めにしているそうだ。

それぞれ簡単に説明すると、駐車スペースが進行方向に沿って斜めを向いているので、駐車スペースに車を入れる角度が緩やかになる。

グインと直角に向きを変えて駐車をするよりハンドルを切り返す必要がなくなるということ。その分、前後の通路幅も短くできる。もちろん一方通行になっていて交互通行を考えなくて良いという点も通路幅に関係しているだろう。

またスムーズに駐車できることは、パーキング内の渋滞防止にも役立っている。

そんでもって、駐車場全体を考えたら「通路の幅が狭くなる」が「駐車台数を多く確保できる」につながるのだ。結果的に限りあるスペースを有効活用している。

出入りの多い高速道路の駐車場だから、とにかくスムーズに駐車・発車ができることが考えられているのだろう。とても効率の良いレイアウトだった。ただ、駐車場の敷地によっては斜めに設計できない場所もあるという。



・大型車用スペース

そんなわけで、高速道路のSA・PAが駐車スペースを1台でも多く確保しようと頑張っているのが分かったハズだ。とくに大型車の駐車スペースが足りていないらしい。

当然だが、大型トラックや観光バスは大型車用スペースにしか駐車できないので、普通車は駐車しないように。小型車が停めてしまうと休憩が取れなくなってしまうので。今回は高速道路の駐車場について勉強しました。それではまた!


執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
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