2023年7月17日、日本カレーパン協会が主催する「カレーパングランプリ2023」が発表された。千葉県船橋市の人気パン屋「ピーターパン」が2部門で金賞を受賞したことは、当サイトの耕平が伝えた通りだ。

その結果を見て、私(佐藤)は意外なお店の存在に気づいた。それはすき焼きの老舗「人形町今半」だ。今半がカレーパンを出してるの!? 今半ならきっとカレーパンと言えどもウマいに違いないはず。ってことで、実際に購入してみた!

・店先の売り文句に和んだ

人形町今半は惣菜の販売を行っており、弁当をはじめすき焼コロッケやロースカツ、海老カツなどを取り扱っている。その延長線上にカレーパンに着手したのは、ある意味自然なのかもしれない。今年のカレーパングランプリに参加した結果、スポンサー賞の「SHOWA賞」で金賞を獲得している。


余談だが、今半といえば「浅草今半」がもっとも有名だが、こちらはその暖簾分け。1956年に独立した「人形町今半」である。念のため、お間違いのないように気を付けて頂きたい。


人形町の本店には飲食店のほかに精肉店と惣菜店があり、カレーパンは惣菜店で取り扱っている。


店先にはさりげなく宣伝用の小さなポスターが貼られているのだが……。これが良い意味で今半らしくなかった!


近づいて見てみると……。


「常習性 No.1 こだわりのFilling Feeling Good」



「常習性」「Filling(詰め物)」と「Feeling Good」のダジャレ……。老舗らしくもっと固い売り文句が書かれているのかと思ったら、意外とフランクなのね。楽しげな店の様子が垣間見えて、ちょっと和みました(笑)


・たしかにクセになるかも

こちらが黒毛和牛入りのカレーパンです。1個税込378円


袋はしっかり人形町今半。これに入っているだけで、特別なカレーパンに思えるのは気のせいではないはず。


ジャン! 実物がコレ。見た目はいたって普通、一般的なベーカリーのものとそれほど変わらない様子だが。


カットして中を見ても、やはり取り立てて印象的な要素はない。はたして、その味は!?


食べると、まずはパンの歯ざわりに特長を感じる。購入から持ち帰るまでにおおむね1時間を要したのだが、時間を経ても生地にくたびれている様子はない。使用している油は良いものであることが想像できる。というのも、油臭さがなく、口当たりがとても軽やかだ。


カレーソースは意外にもフルーティーで、思ったより肉感は控え目。しかしながらコクがあって、旨味が強い。ザクっとした噛み心地がクセになる。見た目よりもずっと食べ応えが軽いので、2~3個食えそうな気さえする。


なるほど、これがスポンサー賞金賞の実力。今半の作るカレーパンの味なのか。たしかに老舗を感じさせる凄みがある。ちなみにこの商品、人形町の惣菜店のほかに玉川高島屋店・水天宮駅前店・横浜高島屋店・千葉そごう店でも購入可能である。お近くの方は一度試して頂きたい。その常習性(中毒性)を実感できるかも?


・今回訪問した店舗の情報

店名 人形町今半惣菜本店
住所 東京都中央区日本橋人形町2-10-3
時間 10:00~19:00
定休日 なし

参考リンク:人形町今半カレーパングランプリ2023
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24