昼食でも買おうかと思ってローソンに立ち寄ったところ、『チキンカツサンド』が目に入ってきた。見るからにチキンカツがボリューミー……なのだが、それ以上に私が目を奪われたのは「キャベツ入り」の部分である。
なんだか文字が小さい。フォントも相まって、ものすごく控えめに主張しているように見える。でもだからこそ、気になったのだ。
そのとき、近くには他にも心ひかれるサンドイッチが並んでいたのだが、「キャベツ入り」の部分を眺めていると『チキンカツサンド』しか目に入らなくなってきた。
ちなみに、『チキンカツサンド』は2つ入りで387円。コンビニのサンドイッチの中では比較的お高めな部類かと思うが、チキンカツがモリモリしていることを考えると妥当な価格か。
そしておそらく、商品担当者からすると「チキンカツだけに注目しないで!」って感じだったのではないだろうか。キャベツも入っているし、そこを忘れないでと。
一方で、「キャベツの部分はそんなに派手に主張しなくていいかな」という判断もあったのかもしれない。
「ま、一応キャベツも入ってるんですが、そんなに大層な量でもございません。ただ、まぁ忘れないでもらえたら嬉しいなというところでして」……という感じかな? などと想像していると中身が気になって仕方がなくなったので、1つ購入した。ちなみに、新発売の商品らしい。
さて、さっそくだが結果を発表しよう。ローソンの新商品『チキンカツサンド』のキャベツの量は……
たしかに少ない(笑)
ただでさえキャベツの量が少ない上にソースに染まっているので、写真では分かりにくいかもしれない。数えたところ、ちりめんじゃこサイズのキャベツが十本ほど入っていた。
控えめにもほどがあるだろ……と思うと同時に、「キャベツ入り」の文字の小ささを考えると、ローソンの売り方が誠実にも思えてくる。
──ってことを考えながら食べたっていうのもあるだろうが、『チキンカツサンド』は文句なしに美味かった。そして意外だったのが、キャベツがしっかりと主張していること。
パンを剥ぎ取ってキャベツの量だけに注目すると「少なっ!」となってしまったものの、実際に食べてみるとシャキシャキ感がいいアクセントになっている。
そのシャキシャキ感は決して強くない。ただ、チキンカツの一人演舞を邪魔しないという点では理想的な力加減。無になるわけでもなく、主張しまくるわけでもなく。
そう考えると、キャベツの役回りは実に渋い。なんだか応援したいような気持ちになる。かといって、「キャベツ入ってまっせ!」と派手に訴えるのは何か違う。
ローソンの担当者も私と同じような気持ちだったから、「キャベツ入り」の部分を小さくパッケージに表記した……かどうかは定かではないが、『チキンカツサンド』は普通に美味い。お近くで見かけたら是非!
参考リンク:ローソン『チキンカツサンド』
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]