楽天モバイルが2023年7月3日、新たな料金プラン『Rakuten最強プラン(データタイプ)』の提供をスタートした。こちらは音声通話の機能を省いたデータ通信のみのプランだそうで、楽天モバイルユーザーの私(あひるねこ)は一瞬「おっ!」と思ったのだが……。

ネットの反応を見ていると、どうもユーザーたちの様子がおかしいのだ。怒りでも呆れでもない。これは……困惑か? 何があったんだろうと詳細をチェックしてみたところ、驚きの事実が明らかになった。

なんとこのプラン、電話ができないだけで通常プランと料金が変わらないのである。な、なるほど、たしかにこれは……困惑するな。

・楽天モバイルの新プラン

新しい『データタイプ』プランの料金は、3GBまで1078円、8GB~20GBだと2178円、20GB以上は3278円となっている(すべて税込)。これは従来の音声タイプの料金体系とまったく同じだ。



つまり、通話は一切できないのに料金だけは据え置きであると……。何だよそのカオスな状況は。楽天モバイルユーザーからすれば「え、安くならんの!?」ってな話だろう。私も金額によっては検討の余地ありと思っていたが……ハッキリ言って、どう検討したらいいのか分からない。

以下、困惑に包まれる楽天モバイルユーザーたちの声をいくつかご紹介しよう。


「楽天のデータプラン、音声通話付プランと料金変わらないってなんだこりゃ」
「通常プランに比べて得られるメリットが微妙すぎる気がします」
「通話機能をオミットするのに料金同じならデータプランは必要なくね?」
「なんでや。1980円なら覇権やったのに」
「せめて200円くらい安いと良いのになあ」
「音声プランを値上げして差別化する為の前準備かな?」



・何の意味が?

楽天モバイルによると、『データタイプ』プランはSMSの送受信はできるものの、標準電話アプリと Rakuten Link(楽天モバイル専用の通話アプリ)の利用はともに不可だという。これだけ見ると、言葉は悪いが通常プランの完全な下位互換としか言いようがないだろう。



ところが! よくよく調べてみると、実はこの『データタイプ』プランには、通常プランにはない大きな特徴があったのだ。通常プランの場合、手続きには本人書類の提出が必須なのに対し、『データタイプ』はなんと書類が不要。オンライン上で即開通できてしまうのである。



また、契約時の初期費用や解約手数料がないのも強い。楽天カードを持っていることが条件とは言え、新規で申し込む人にはそれなりにメリットがあるプランではないか。

・俺たち向けじゃなかった

そう、つまりこの『Rakuten最強プラン(データタイプ)』は、既存の楽天モバイルユーザー向けというよりは、他社からの乗り換えを考えている人をターゲットにしたお試しプランだったのだ。

面倒な手続きを可能な限り省いて、楽天モバイルの通信品質を1カ月間サクッと試し、よさそうだったら電話も可能な通常プランに切り替えてもらう……と。なるほど、ようやく楽天側の意図が分かったぞ。



今回の件で、中には楽天モバイルの正気を疑ったユーザーもいるかもしれないが、安心してくれ。俺たちの楽天モバイルは今のところは正気のようだ。もし周りに楽天への乗り換えを考えている人がいたら、この『データタイプ』プランを教えてあげてください。

参考リンク:楽天モバイル
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:my 楽天モバイル(iOS)