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【禁煙】タバコ歴20年でニコチン依存度「高」の中毒者が薬局で買えるニコチネルパッチを使ってみた結果…

2023年7月4日

かれこれタバコとの付き合いは20年近くになる。もうそろそろやめなければ……と思うも、なかなかどうして依存というのは恐ろしい。先日、自力でやめようとしたらたったの4時間しか持たず、無心でコンビニへ走ったときは自分で自分に驚いた。どうしようもねぇヤツだなと。

もうこのままジジイになるまで吸うのかなぁ〜。ぶっちゃけ、ここ数年はそんな気持ちも芽生えていたが、一度くらい禁煙にチャレンジしてみても損はない。せっかくダイエットに成功し、お酒も常習的に飲まなくなったのだ。クリーンな体になるなら今!!

・禁煙をすることにしたキッカケ

てなワケで実際に立ち上がったのだが、禁煙することにしたキッカケの1つにタバコを吸っている自分に嫌気が差したのがある。こないだ久しぶりに友人と会った私は、常に喫煙所を探している自分を客観的に見て情けなく感じた

周囲も元喫煙者が多いから「いいよ、いいよ」と言って待ってくれたものの、みんなから1人離れてタバコを吸っていると何をやっているのだろうと。周りは1人、また1人とやめているのに自分は……と惨めな気持ちになったのだ。

そこで迷いを断ち切って一念発起。生活を変えたら何か見えてくる世界もあるだろうし、タバコの出費がなくなれば財布に優しい上に体にも優しい。こうして禁煙する決意を固めたのだった。


・薬局で購入可能な薬

そして試してみたのが、薬局でも購入できるニコチネルパッチである。いわゆる禁煙補助薬というやつでタバコをやめたい人のための医薬品。ニコチンをゆっくりと摂取するため、禁煙時のイライラ、集中困難などの症状を緩和してくれるが、タバコを嫌いにさせる作用はないらしい。

薬剤師さんから一通り説明を受け、「ニコチネルパッチ20の14枚入り(5940円)」をオススメされたのでそれを購入。詳しくは後述するが、禁煙するには段階を踏んでいく必要があるとのことだった。んで、使い方は簡単でシートから薬剤を取り出し……

左右の上腕部、腹部、腰背部のいずれかに起床時から就寝時まで貼っておけばOKだ。気をつける点としては貼ったまま激しい運動をしないこと、サウナがNGといったところくらいだろうか。

なお、私のニコチン依存度はMAX10段階のうち7つめに該当する「高」。禁煙外来という手もあるなか、近場の薬局で済ませたことがどう出るか。今回は序盤も序盤。最初の1週間の経過をお伝えしたい。


・挑戦1日目

さて、これまで吸っていたタバコを急にやめると体はどんな反応を示すのか。運命の1日目は前日夜にガッツリ飲酒&喫煙の二刀流をやった寝不足の影響で嗚咽が止まらないのが功を奏してか、タバコを吸わなくても苦しさなし。

禁煙の辛さは人によるっていうし、このまま1日過ごせてしまえば意外と楽勝かもしれないな……と思いきや、地獄はここからだった。

1日を通してとにかく「タバコ吸うか」の波が止まらない。要所要所で「タバコでも吸うか」と思って、ハッと我に返る自分……習慣的な依存が何度も何度も襲ってきたのだ。特に食後の「タバコ吸うか」の波が強烈でヤバい。

パッチのおかげか喫煙できないことにイライラはしないのだが、気を抜いたらすぐにタバコのことを考えていたように覚えている。口が寂しくなったらガムを噛み、そして癒しの音楽を聴きながら深呼吸。何度も何度も「タバコ吸うか」という気持ちを乗り越えて1日が終了した。

リアルに100回くらいは「タバコ吸うか → そういえば禁煙してた → 買いに行ったら負け」という思考回路を繰り返しただろうか。それにしても、改めて自分は中毒になっているのだなと実感する日でもあった。


・挑戦2日目

イライラがなかっただけにイケそうな気がして1日目を終えた私だが、2日目は朝起きてからすぐに「タバコ吸いたい欲」が全開となる。コーヒーを飲むと反射的に吸いたくなったので、すぐさまパッチを貼ってガムを噛んだ。

ここで1本でも吸ったら全てが水の泡。そう自分に言い聞かせて別のことを考えつつ深呼吸……するも、朝はとにかくタバコを吸いたくなった。というのも、コーヒー、朝食、トイレとトリガーになるものが多すぎる。その都度、必死に意識を逸らして耐え続けた。

コンビニに入った瞬間「タバコを買わないと……」と無意識のうちに思ったときは恐怖を覚えたが、ピンチはチャンスだと自分に言い聞かせて前を向く。仕事も思ったように集中できないため、場所を変えて気分転換した。

早くも心が折れそうになったなか、大きな力になったのは周囲からの励まし。「がんばれ!」と言われるたびに勇気が出たし、絶対にやめてみせるという気持ちが湧いた。周囲に禁煙を宣言することも禁煙のコツとパッチの説明書に書かれていたが、そのことを実感した1日でもあった。


・挑戦3日目

そしてもっとも辛いと言われる3日目。この日は出社日ということもあって、ずっと不安を拭えずにいた。なにしろ、当編集部はタバコを吸うメンバーが半数いる喫煙職場。しかもしかも……

私の席は喫煙所であるベランダから目と鼻の先なのだから。喫煙者たちから「なんでやめちゃうかな〜」「1本くらい大丈夫だって」という悪魔の囁きを当然のように浴びた……のだが、フタを開けてみたら2日目ほど依存に悩まされていない自分がいた。

ガムさえ噛んでいれば気持ちも落ち着くし、朝の不安は取り越し苦労。最終的には「あれっ、もしかしたらもしかして……そこまで苦労することなく禁煙できちゃう!?」ってのが3日目の正直な感想であった。


・挑戦4日目

タバコを吸うことなく無事に3日目が終了。4日目になるとラクになってくるといった情報がネット上にあったが、私の場合はそこまで変わらなかった。食後をはじめ仕事の合間に休憩しようとすると、タバコ欲はまだまだ残っていたからだ。

そしてこの日、それより何よりヒドかったのは眠気。早寝早起きで睡眠時間は確保しているのに、ただただ眠さとダルさが続いたのを覚えている。正直、ガムを噛んだり外を歩くなどして気分転換を図らないと辛かった。これが血液中のニコチン濃度が低下しているってやつか……。


・挑戦5日目

心がアップダウンしつつも4日耐えたのだから、あとはもう前進あるのみ。お酒もまったく飲んでおらず早寝早起きを心がけているからなのか、随分と寝起きが楽になったように感じる。そして当然、この日も朝からパッチをつけて生活した。

もう使わなくてもいけるかも……と謎の自信が出てきた一方で、食後などタバコの悪魔が顔を出す瞬間はまだあるから1ミリも油断できそうにない。とはいえ、タバコのことを思い出す頻度は減っているから順調に禁煙への道を進んでいると言ってよさそうだ。


・挑戦6日目

6日目になってくると、タバコのことを思い出す回数はさらに減った。あとはパッチを外したらどうなるかが勝負のような気がする。ちなみにこの1週間、味覚の回復を楽しみにしていたが、今のところは劇的に変わったという実感はなし。それならば……

てことで、今年の5月からダイエットで控えていた大好きな油そばを食べてみるも、以前と違うのかなと思ったのはチャーシューと煮卵の味が前より感じた気がしたくらい。まだまだ6日目。そう簡単に戻ってくれるものじゃないらしい。

そうだそうだ、この日はオンライン上でお酒を飲む約束があって缶を3本飲んだ。ベロベロにならないよう気をつけつつだったが、結果としてタバコを欲することはなし。正直、ちょっと安心した。


・挑戦7日目

そして1つの節目となる7日目。この日は日曜日ということに加え、前日お酒を飲んでタバコを欲しなかった自分に気をよくした私は……

真昼間からビールをグビグビ飲んでしまった。それでも、やはりニコチネルパッチの影響なのだろう。タバコを吸いたいという気持ちにならず、1日を通して苦しむことは一切なかった。しかしながら……

禁煙経験者によると、パッチを外すとタバコを吸いたい悪魔が襲ってくるらしいから、ここで油断はしないでおこう。アドバイスとしては「禁煙開始から3ヶ月くらい経つまで絶対に気を抜いちゃいけない」とのことだった。


・パッチはいつまでやればいいのか?

こうして1週間。紙巻きではなく加熱式タバコを吸っていたからなのか、思っていた以上に禁煙生活は順調に続いている。ただ、やはり序盤に味わった習慣的依存の苦しさを考えたら、今回の挑戦でタバコを完全に断ち切りたいところである。

なお、ニコチネルパッチ20については6週間使用後、離脱症状がなく、禁煙を続けられる自信がある人は小さいバージョンのニコチネルパッチ10を使用しなくても構わないとのこと。

6週間……つまりは2週間分が5940円だから6週間だと17820円。続いて使うニコチネルパッチ10が14枚入りで5280円だったから、最後までやると合計23100円とそこそこお高い

そこで私は薬剤師さんに相談しつつ、可能であればあと1週間後にニコチネルパッチ10へ飛び級したいと考えている。目指すは11220円(1ヶ月)での禁煙成功。とはいえ、まずは禁煙できるかどうかが最優先。自分の意思をしっかり持って過ごしていきたい。

参考リンク:ニコチネル
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
Screen Shot:LINE(iOS)

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