【激安海外】航空券&宿&メシ代など5万円以内で “バリ島1泊2日フルコース” するのは可能なのか試してみた結果(最終ページ)※1ページ目はコチラ
・いざ、ウブドへ
いい朝だ。
パッキングを終えた私は朝8時前に宿をチェックアウトし、バス停「Raya Kuta 3」へと向かった。運賃4400IDR(41円)の路線バス「トランス・メトロ・デワタ」を2本乗り継いでウブドを目指す作戦だ。
──実は当初、クタ〜ウブド間をダイレクトで結ぶ観光客向けの公共シャトルバス「クラクラバス(KURA KURA BUS)」で行こうと計画していた。
しかし料金は往復160000IDR(1500円)。現金残高3356円しかない状態での1500円は厳しすぎるので、急きょ作戦を変更したのであった。
結果的には路線バス「トランス・メトロ・デワタ」にして良かったと思っている。Googleマップが示す路線に乗れば、とりあえず問題ないし、
エアコンが効いていて快適だし、次のバス停は車内先頭の電光掲示板に表示されるし、たとえ誰もいなくてもすべてのバス停に停まってくれるし……
──とかなんだとか考えていたら、私が乗っていた路線「K2B」は、バスターミナル「GORングラライ(Gor Ngurah Rai)」に到着した。
ここでしばらく待機して、路線「K4B」のバスに乗り換えれば、やがてウブド中心部にまで辿り着く。
そして出発してから約2時間半後……
運賃合計8800IDR(4400IDR+4400IDR=82円)でウブドに到着! 当初の予定より1000円以上も浮いたうえ、旅の情緒も感じられた。トランス・メトロ・デワタ最高!
・ウブド到着後すぐに「チョコレート死」
時刻は10時半。とりあえず朝&昼メシがてら、ウブドの有名レストラン『カフェ・ワヤン(Cafe Wayan)』に行ってみることにした。
とりあえず雰囲気よすぎ!
で、まず注文したのは、モリモリと伝統料理が盛り合わさった「チキン・ナシ・チャンプル(75000IDR / 703円)」。ふつうにウマイ。
そして!
この店の名物的なデザート「チョコレート死(DEATH BY CHOCOLATE)」も頼んでみた。価格は35000IDR(328円)。
どんなものが出てくるのかと思いきや……
なんか普通のチョコレートケーキ……
が!
死ぬほど甘い!! 私、かなりの甘党で、過去にはチョコレートパフェの連載をしていたほどのチョコレート好きなのだが、そんな私でも最後まで食べきれなかったほどの激甘っぷり。
これぞまさしくチョコレート死である……。
なお、この店で使ったお金の合計は、サービス料など込みで133100IDR(1250円)。これにて現金残高は2306円に──。
・レンタルバイク
ウブド観光するにはカーチャーターを利用するのが一般的とガイドブックに書いてあったが、そんな金は残っていないのでバイクを借りることにした。
先ほどのレストラン「カフェ・ワヤン」の店員さんにバイクレンタル店について聞いてみると……
なにやら細い裏路地を案内された。え? ど、どうすれば……と路地を行ったり来たりしていたら、どこからともなくお姉さんが現れて、「どうしたの? バイク?」と助け舟。
そして「おばさーん! レンタルバイクだって〜!」とレンタルバイク屋のおばちゃんを呼んでくれて、
無事、スクーピー(Scoopy)なるスクーターを借りられた〜! なお料金は、最初100000IDR(938円)と提示してきたが、交渉の末80000IDR(751円)まで下げることに成功。
ガソリンはほぼ空だったので、
すぐさまガソリンスタンドで、浮いた分の20000IDRぶん(188円)入れてもらう。
するとガソリン残量は半分以上に。これで足りるかな……と少し不安だったが、結果として「20000IDRぶん」で正解だった。逆に10000IDRぶんでは足りなかったかも知れない。
ともあれ、これにて現金残高は1367円に。はたして、どこまで行けるのか?
・まずは観光地「ゴア・ガジャ遺跡」へ
バイクに乗ってまず向かったのは、11世紀に建造された寺院跡「ゴア・ガジャ(Goa Gajah)」。
到着するや否や、物売りのおばちゃんが「入場するにはサロン(腰巻き)が必要だよ!」とサロンを売ろうとしてくるが、
きちんと入場料50000IDR(470円)を払えば、入り口でサロンを無料にて貸してくれる(巻いてくれる)ので問題ない。
これがゴア・ガジャの洞窟入口!
中にも入れる!
沐浴場も必見だ!
・本日のメイン「テガララン・ライステラス」
ウブドに行くなら絶対に見ておきたい場所があった。それこそが「テガララン・ライステラス(Tegalalang Rice Terrace)」である。
ゴア・ガジャから40分ほど走ってようやく到着。入場料は25000IDR(235円)。
見渡す限り、緑の絶景。ここを歩いてみたかったんだよね〜……と奥へ奥へと進んで行くと、
「さらに奥の絶景ポイントに進むなら10000IDR(94円)払ってね」との関所に辿り着いた。ここまで来て引き返すわけにはいかないので、迷うことなく支払ってGO!
すると、そこは、本当の絶景……というか、完全なる棚田のワイルド道。なにせ、グングンと進んでいくと、
こんな細い道(橋?)まで待ち受けているのだ。落ちたら絶対に大怪我をする。クソ重いバックパックを背負いながら来る場所ではないので、どうか気をつけてほしい。
また、鬼のように暑く、滝のように汗が噴き出る。帽子を被っていてもクラクラするほど暑いのだ。
そして次第に熱中症のような状態になり……
敷地内に点在する売店で、我慢できずにアイスを購入。かなり高いとは知っていながら、体が冷たいものを欲していたのだ。
気になる値段は15000IDR(141円)と、一切遠慮のない観光地価格。しかし、死ぬほどウマかったので後悔はない。
返す刀で、缶のスプライト(15000IDR / 141円)と、ペットボトルの水(10000IDR / 94円)も購入。高かったけど、絶景を見ながら飲むスプライトのウマいことウマいこと……! これまた一切の悔いはない。
これにて現金残高は192円。もう同僚たちへのお土産はあきらめた。
・迷子になりつつ「グヌンルバ寺院」でシメ
ウブド最後の目的地は、ウブド経験のある知人からオススメされた場所に行こうと決めていた。
ということで “ウブド発祥の地” とも言われる「グヌンルバ寺院(Pura Gunung Lebah)」へ向かおうとするも……
かなり迷う。はっきり言えば、完全なる迷子になっていた。
というのも、私、海外では楽天モバイルの海外ローミング(無料)を使っているのだが、ウブドの奥地にもなると、ほとんど電波が届かないのである。
どのくらい電波が危ういのかというと、Googleマップを起動して、3分くらいしたら、やっとこさモワ〜ッと「道」が表示されるような感じ。
「ルート案内」なんて絶対にムリ。なにせ「スクロール」すらデータ処理が追いつかず困難なレベルなのだ。
それゆえ、ポラロイド写真のように時間をかけて表示される「道」を暗記しながら、少しずつ、少しずつ……途中、まったく関係ないエリアに迷い込んでしまったりしつつ、ようやくグヌンルバ寺院に到着したのであった。これには焦った。
あいにく寺院は閉まっていたが、
周辺を探索したり、
敷地内のトレッキングコースを進んだりして、思い残す事なくウブドを満喫しまくった。
なお、グヌンルバ寺院への入場料は無料。現金残高192円をキープしたまま、帰りの空港へ向かうことに。
・路線バスを乗り継ぎ空港へ
いよいよこの旅もクロージング。まずやるべきは、おばちゃんにバイクを返しに行くこと。ウブド中心地に戻ると、路上に野生のサルがいた。
そして……
おばちゃーん! 戻ったよ〜!
「おかえり〜! 無事でよかった!」と、おばちゃんもニッコリ。最高のバイクだった! 忘れられないバイク旅になった! ありがとう、レンタルバイク屋のおばちゃん!!
その後は徒歩でテクテクとバス停へ。路線バス「トランスメトロデワタ」に乗る前に、コンビニにて最後の水(4500IDR / 42円)を購入。これにて現金残高は150円に。
で、しばらくバス停で待っていると……
帰るためのバス「K4B」路線がやってきた!
これに乗り込み、同じバスに乗っていた地元のおっちゃんたちの助けもありつつ、
行きの時にも来たバスターミナル「GORングラライ(Gor Ngurah Rai)」へ到着。
残すは空港に行く最後のバス「K2B」に乗り換えるだけだ。
しかし、心配だったのは時間帯。事前に仕入れた情報では、路線バスは18時ごろまでしか運行していないとのことだったが、もうすでに17時30分を回っていたのだ。
はたして、バスはやってくるのか……?
すると約10分後……
キターーーーーーッ! 時刻は17:38。とにかく時間的にもわりとギリめで、空港行きのバスに乗車できた! マジでこの旅、ギリギリすぎ!
そして夜のバリ島を走ること約1時間──
バスは、この旅の出発地でもある国内線ターミナルのバス停に到着。
かかった運賃は行きと同じく、「ウブド → GORングラライ」で4400IDR(41円)、「GORングラライ → 空港」で4400IDR(41円)、合わせて82円。
現金残高は150円だが、マネーカードには28000IDRも残っている状態だったので──
最初にチャージしたコンビニにて、日本の「ランチパック」みたいなサンドイッチを夜食用に3パック購入。
なお本当は1つ6000IDRらしいが、空港価格で1つ9000IDR。それが3つで27000IDR(253円)。これにて……
マネーカードには1000IDR(9円)しか残っていない状態に。
そして、とどめとばかりに、パンに合わせるための紅茶(9000IDR / 84円)を同コンビニにて購入。
これにて現金残高は66円、マネーカード残高の9円と合わせると、残り75円でのフィニッシュと相なった。
帰りも行きと同じくマレーシア経由。
空港のベンチで一晩明かして、翌朝7時に出発 → 約3時間のフライト → 乗継地クアラルンプールで4時間20分待機 → 14時すぎに出発 → 7時間20分のフライト → 夜22時半すぎに羽田着。
──と、インドネシアのングラ・ライ国際空港から日本の羽田空港に到着するまで、ほぼほぼ1日かかるような激安チケットの貧乏旅だったが、一生忘れることができないほど充実した旅行ができたと自負している。
いろいろと大変だったけど……
いい旅だった!!!!!
【完】
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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