あなたが奄美大島に行くなら、ガチにおススメしたいホテルがある。それが「奄美山羊島ホテル」。奄美大島で最も人口の集中する名瀬エリアに建っている。先日、島を訪れた際に1泊したのだが、ここでの宿泊体験は心底最高だった! 

外から奄美大島に観光しに来た者にとって、現地のホテルに求めるであろう全ての願望が叶うと言っても過言ではない。奄美大島では、とりあえずここに泊まっておけば間違いないぞ!

・山羊島

私が奄美大島に来たのは奄美群島広域事務組合によるプレスツアー。目的は奄美群島の大自然のPRということで、奄美大島についてはマングローブやアマミノクロウサギなどを紹介済み。

リアルな話、宿泊場所についてはPRを求められていない。夜遅くまでの取材&翌朝の出発時間が早いというスケジュールで、私としてもホテルはせいぜいが荷物置き場みたいな認識だった。

しかし「奄美山羊島ホテル」は、スルーするにはクオリティが高すぎたため、勝手に紹介することに。まずはホテル外観から。入口側はこんな感じで普通。


海に面した庭のある方はこう。こっち側からのビジュアルがメインなのだろう。


私が泊った部屋は「スタンダードツイン」。いかにもそれっぽい雰囲気を感じさせる青いベッドスロー。部屋のサイズや間取りは、よくある感じだ。


部屋にはベランダがついており、そこからの眺めはこう。飛びぬけてスペシャルというわけではないが、しかし間違いのない満足感を与えてくれる部屋だと思う。


最初に盛り上がったポイントは、お着き菓子の一環的な感じで、オリジナルの瓶に入った黒糖焼酎が置かれていた点。非常に些細なことではあるが、こういうサービスによる満足度の加点はデカいと思う。


オリジナルの瓶というのが特にテンション上がる。「このホテルだったからこそ」という感想に繋がると思うのだ。


・庭

部屋を見せたところで、このホテルの真の推しポイントを紹介していこう。まずは庭だ。ベランダからも微妙に見えていたが、ホテルの海側にそれなりの広さの庭がある。


ホテルのレストランからもよく見えるようになっている。


その庭の端には、驚くべきことに池と滝がある。どちらも人工のもの。なぜ池と滝を作るに至ったのかはよくわからないが、テンションがあがる。


ちゃんと魚もいる。その辺でとってきて放したのだそう。けっこうカラフルな魚がいて、やはりテンションがあがる。


・ヤギ

極めつけはヤギだ。奄美山羊島ホテルという名前の通り、このホテルは山羊島という島に建っている。ホテルのHPによると、元はヤギが住んでいた島らしい。

その関連なのかなんなのか、ホテルの駐車場の片隅の小屋でヤギが飼われているのだ!


いつから飼われているのかを入口に居たホテルの方に聞いたが、とにかく昔からいて時々違うヤギに変わるという。


細かいことはよくわからなかったが、この際もうどうでもいいだろう。ここにはヤギがいる


ということで「奄美山羊島ホテル」。一つ一つの要素はそんなにトガっていない。しかし、ほど良い感じの部屋、オリジナル瓶のウェルカム黒糖焼酎、やたら力の入った庭の池と滝、そしてヤギ

最上階にある大浴場は広く、眺めの良い露天風呂も完備。朝食と夕食はどちらもただウマいだけでない。島特有の料理をしっかりと出してくれていた!

それぞれの要素は些細だが、それらが蓄積して最終的に強い好印象に繋がった感じ。観光客が奄美大島のホテルに望みうる全ての基本的な要素を備えつつ、記憶に残るクセの強さもあるなど、素晴らしいホテルだと思う。奄美大島で宿泊するならここだ!

参考リンク:奄美山羊島ホテル
執筆&写真:江川資具

▼部屋とベランダ。


▼風呂もしっかりしている。島のホテル内では満足度が高いことで有名らしい。無理を言って早朝の準備時間中に撮影させて頂いた。これは女風呂の方。


オーシャンビューな露天風呂。日の出前の早朝なので暗いが、夜なら港の灯りがもっと灯っているだろう。


髪を乾かすエリア。女風呂なので、男風呂よりこの辺が少し豪華らしい。


▼飯も良い。島に来た感じがする。この日の晩飯の献立はこんな感じ。


まずは先付、造り、焼物。


最も気になるのは、先付のトビンニャだろう。マガキガイのことで、これの塩ゆでは奄美大島でよく食べられているらしい。


造りのホタもよくわからないが、たぶんアオダイだと思う。


奄美大島ではどこに行っても出てくるのが豚骨。ここでも登場。ちゃんと島らしい料理が続くのが嬉しいポイント。


ご飯とかお吸い物とか。


黒糖焼酎もある。


▼バイキング方式の朝食もめちゃくちゃ良かった。


いつもあるのかは知らないが、一番テンションがあがったのは島料理の「かしゃ餅」。やはり旅行先のホテルでは、こういう現地特有のモノが出てくると嬉しいと思う。単に豪華でウマい料理は東京でいくらでも食べられるが、地方特有のものはそうではないので。


月桃の葉で包んだ、ヨモギベースの餅。島内にはよく月桃が植えられており、何かと使われている。


▼飲み屋街のあるエリアまでは徒歩30分。イオンまでは20分。島の人には「遠くてとても歩かん」と言われたが、都民なら徒歩30分は歩いたうちに入らないと思う。新宿とか渋谷基準なら日常だろう。


私も歩いて散策&後で何件か覗いてみたが、ぶっちゃけホテルの料理の方が現地特有の料理である点とウマさの両面で勝っていると思う。この辺のラーメン屋やら飲み屋やらは、地元民とかビジネスマン向けな感じがした。

あとはR指定なお店がちらほらある感じ。本土の都市部からの観光客にとって、名瀬の市街地に見どころになるようなものは見つけづらいと思う。観光客にとっての奄美大島の魅力は市街地ではなく、海と山にある。マングローブとかクロウサギとか。