普通の白酢ではなく、赤酢をベースに使ったしゃりである赤しゃり。2023年4月5日から16日までの期間限定でスシローが赤しゃりになっている。「製造に時間がかかるため年に数回しかご提供できない代物」と店内のポスターにも書かれているが、個人的にも赤しゃりは高級寿司店のイメージがある。
だが、考えてみると、同じ店でしゃりが白になったり赤になったりというのは珍しい。はたして、赤しゃりは普段とどう違うのか? 検証のため、スシローのしゃりマニアにお越しいただいた。
・スシローのしゃりが好きすぎて
スシローのしゃりの味が大好きすぎるがゆえに、いつしかブラインドで他の寿司店と食べ比べてもスシローのしゃりを当てられるようになったスシローしゃりマニア。まさに、スシローのしゃりの味が舌に染みついている人物と言える。そんなスシローしゃりマニアの名は中澤星児。そう、私である。
スシローのしゃりってマジで酸味と甘みのバランスが良い。なおかつ、握りも口の中でホロッとほどけるのに握りが甘いわけではない加減が絶妙だと思う。以前の記事で、新宿三丁目店の厨房を取材させてもらった際には、全て機械化されているということに衝撃を受けずにはいられなかった。
・回転寿司みさきのしゃりとは違うのか?
ちなみに、同じFOOD&LIFE COMPANIESグループで言うと回転寿司みさきが赤しゃりになっている。私も変更直後に食べてみたのだが酸味が強くスシローとは全然違う味。これは赤酢による効果なのか、調合が違うのか……?
スシローに行き注文してみたところ、確かにしゃりはほんのり色づいている。みさきのように酸味が全面に出ている味になっているとしたら私は完全に白しゃり派だが、はたして? 食べてみたところ……こ、これは……
超スシローだ。特に酸味が強くなっているわけでもなく、まろやかな甘みと酸味のバランスがスシロー以外の何者でもない。
もの凄く細かい話をするとコクがアップしている……気もする。若干しゃりの味に存在感があるように感じるというか。ただ、ブラインドで食べたとして、どちらが赤しゃりか当てられない気がした。
変わらないスシローのしゃりの味にホッとした一方、超正直に言うと「赤しゃりってこれくらいの差しかないんだ」とも思った。これは同じ店だからこそ分かったことと言えなくもないだろう。
・スシローらしさ
なお、スシローでは同期間で「旨いもんづくし!北海道九州祭」も開催されている。せっかくなので全部食べてみたのだがこちらも非常にスシローらしさを感じた。
昨年までは「祭」という名のキャンペーンを頻繁に開催していたスシロー。ここのところはキャンペーン自体も減り、キャンペーン商品も少なくなっていたが、本キャンペーンでは北海道と九州の名物ネタが13皿も登場している。
2つの意味でスシローがスシローらしさを発揮している現在。思い返せば、ここまで勢いがあるキャンペーンは本当に久しぶり。まさしく、スシローの帰還と言えるだろう。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼以下『旨いもんづくし!北海道九州祭』のネタ。「にしんのなめろう軍艦」がオススメ
▼北海道なまら3貫(蒸しほたて・上いくら、さめがれい、つぶ貝)
▼九州うまかもん3貫(馬刺し軍艦、剣先いか明太子のせ、さわら)
▼長崎県産天然桜鯛の天ぷら
▼北海道産数の子
▼さばのりゅうきゅう軍艦
▼さんま焦がし醤油
▼創作まぐたく蒸しほたて入り
▼北海道産炙りタラコと博多明太子食べ比べ
▼九州産うなぎ
▼さんま
▼剣先いか
▼羽がつおたたき