ロケットニュース24

ケニアのタクシー運転手の「メンタルを維持する方法」が前向きで良い / カンバ通信:第265回

2023年3月24日

ジャンボ! ケニアでタクシー運転手をやってるチャオスだよ。今回もリクエストボックスから! 全文コピペしちゃおうかな〜。


「人生が辛いです。チャオスさんは人生が辛いと思う時どういう風に乗り切っていますか? またこれまでの人生でいちばん辛かったことを教えてください」


よし、答えよう。

・辛い時は、ずっとだ

まず質問後半の “これまでの人生でいちばん辛かったこと” は、コロナで仕事が無くなり食えなくなったことも辛かったし、今も辛いなか、こうしてカンバ通信で食いつなげている状態だから、コロナ以降ずっとだな。

コロナ禍で収入ほぼゼロ → カンバ通信スタートで生き延びる → ありがたいことに、けっこう安定してくる → ほぼ全ての物価が2倍の地獄が今。だから今かもね。


恥ずかしながら、オレは多くの問題に直面している。たとえば、家賃を払うお金がない時。また、子供達に食べ物を買うお金がない時。

または、誰かからお金を借りた場合。返済日が来たのに、オレに返すだけのお金がない時。相手は「お金を返せ」とオレにジャンジャンと電話をしてくる。そんな時、オレの心が破裂するのを感じるよ。

でも、オレは、かろうじてメンタルを保っている。メンタルを保っていないと、タクシーを運転することもできないし、こうしてカンバ通信の記事を日本のゴー(羽鳥)に送ることもできなくなるから。



・チャオス流メンタル維持テクニックその1

では、どのようにしてメンタルを保っているのか?


答えは、酒と音楽さ。


メンタルが最悪な時、オレはクラブに行ってガンガン鳴り響く音楽を聴く。また、ビールも買って、それを飲む。

家の中でも同じさ。小さなラジオから流れる音楽を聴きながら、買ってきたばかりのビールを飲む。そしたら、そのうち、ストレスがなくなる。

お金がないのにクラブに行ったりビールを飲んだりするのは矛盾しているかもしれないが、メンタルを保たないと稼ぐことすらできなくなるから。


・ケニアで泥棒になったら、いずれ死ぬ

ちなみに、いくらお金がなくても、オレが絶対にやらないことがある。それは、「盗み」と「自殺」だ。

ケニアでは、何か問題を抱え始めた時、自殺をしたり、盗みを始めたりする者も多い。この2つ、どっちみち、死ぬんだ。

なぜならば、誰かの品や金を盗んでいるのが見つかった時、見つけた彼らは泥棒のことを殴り殺すことができるからだ。

いつかは見つかる。なので、いつかは殺される。よって、自殺しようと、盗みを働こうと、どのみち死ぬことになるんだ。

日本ではどうだかわからないが、やってはだめだ。絶対に。



・チャオス流メンタル維持テクニックその2

なお、メンタル的に非常に良い状態の時、オレはプールに泳ぎに行ったりもする。5時間以上泳ぐこともある。そしたら気分は最高さ。

また、サッカーの試合を観戦しに行くこともある。映画館に行って、6時間以上も滞在し、さまざまな映画を見たりもする。そしたらストレスなんてどこ吹く風さ。


マサイのルカも言っていたけど、とにかくストレスをためないこと。思い詰めないこと。いくら金がなくても、メンタルを保つために多少のお金は使うこと。そしたらきっと、前向きに生きられるようになるとオレは思ってる。クワヘリ!


執筆:チャオス(カンバ族)
超訳:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

リクエストボックスに質問などを送ってもらえるとチャオスが喜びます。よろしくお願いします!

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