2023年3月18日、映画『シン・仮面ライダー』が公開された。お気付きのように同作は庵野秀明氏が監督を務める「シン・シリーズ」の作品で、「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」に続き、日本を代表するスーパーヒーロー「仮面ライダー」が登場だ。
……が、誤解を恐れず申し上げると過去2作と比較して『シン・仮面ライダー』はいまいちパッとしないような……? というか、賛否両論が渦巻いているような……? 果たして『シン・仮面ライダー』はどんな作品なのか? 劇場へ足を運んできたのでご報告しよう。
・褒めちぎる声もあるが
仮面ライダー生誕50周年企画作品として世に送り出された『シン・仮面ライダー』。庵野 “監督” としては「シン・ゴジラ」以来7年ぶりの作品で、多くのファンが公開を待ちわびていた……と、K.Masami記者が言っていた。
K.Masamiは「作品は最高で言うことなし。心の中の拍手が鳴りやまない。ありがとう、全ての仮面ライダー」と褒めちぎっていたものの、どうやら世の中的には賛否が分かれているご様子。少なくとも「過去2作品よりも評価が割れている」と申し上げていいだろう。
私(サンジュン)的には「シン・ゴジラは手放しで面白かった」「シン・ウルトラマンは笑えて面白かった」という印象であるが、結論から申し上げると「シン・仮面ライダーは2時間の娯楽作品としては余裕で面白かった」といった感じである。
シン・ゴジラから続く “シンユニバース” がコツコツと広がりを見せている点を確認できたところも良かったし、シン・ウルトラマンと同様に「たどたどしさ全開の演技」も個人的にはウケた。ヒーローらしからぬ暗い世界観で描かれた仮面ライダーも全く悪い印象はない。
・浜辺美波ちゃん、ガン可愛い
また、仮面ライダーのバディ役を演じた浜辺美波ちゃんがメッサ可愛い! 映画を観るまで顔と名前が一致していなかったことは内緒だが「あらま、最近の女優さんも可愛いですねえ。いいですねえ」と、おっさんはハートを鷲掴みにされてしまった次第だ。
なので2時間の映画が全く長いと感じることも無かったし、こういった形で仮面ライダーに敬意を表すること自体が素晴らしいのではなかろうか? 知人に「シン・仮面ライダーどう?」と聞かれたら「絶対に観ろとは言わないけど、余裕で2時間は観てられるよ」と答える。
・ハマらない可能性も
ただし、これは私自身に「仮面ライダーへの思い入れ」が皆無だったことも関係しているかもしれない。多くの仮面ライダーは私の生まれる前の作品で、リアルタイムの記憶は「スカイライダー」が薄っすらある程度。「仮面ライダーブラック」の頃には中学生になっていたため、仮面ライダーへの思い入れがほとんどない。
要するに私は “仮面ライダー空白期” に幼少期を過ごした世代の人間である。仮面ライダーにメチャメチャ思い入れがある方が『シン・仮面ライダー』をご覧になった場合、私と同じような感想になるかは不透明だ。
つまり私が『シン・仮面ライダー』を自信を持ってオススメできるのは「仮面ライダーに思い入れがない人」に限る。あとは浜辺美波ちゃんが好きな人にも1000%オススメだ。
・上映前にキレそう
余談ではあるが、最後に『シン・仮面ライダー』を劇場で鑑賞した際、超絶イライラしたことをご報告させていただきたい。ズバリ、本編までの広告が長すぎる! とんでもなく長い!! どんだけ垂れ流すつもりや!!!!
私も映画の予告編が流れるだけなら何とも思わないが、今回足を運んだ劇場ではゲームや保険会社のCMがウンザリするほど流れて来た。映画の予告編も含めるとおよそ25分のCM地獄──。ノーモア映画泥棒までが果てしなく長く感じられた。
話はズレたが『シン・仮面ライダー』は映画として十分成り立っている作品ではなかろうか? 少なくとも上映中に飽きることは1度も無かった。映画『シン・仮面ライダー』は現在公開中だ。
参考リンク:シン・仮面ライダー
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.