鯖が好きだ。たっぷりの脂と濃厚な風味は白米との相性が抜群で、毎日のように食べても飽きることがない。
そんな鯖好きである筆者が、その商品につい目を奪われてしまったのは仕方のないことだと思う。
商品名は「とんでもない鯖」。大変分かりやすい名前で、お値段はなんと半身1枚で430円という高級すぎる鯖の干物だ。
430円って……! スーパーで売られている塩鯖のフィレなら、2~3枚入りのパックが買える値段じゃないか。
名前からも値段からも自信がビシビシと伝わってくるこの鯖、一体普通の鯖とどう違うんだろう……? 気になったので、実際に食べて確かめてみることにした!
・実食!
こちらが注文を入れた翌日、爆速で届いたとんでもない鯖。
で、でっか~~~い!! パックを含まない鯖本体の大きさが、なんとあのSwitchより一回り大きいくらいだ。既にスーパーの塩鯖のフィレとは違うオーラが放たれているような気がする。
表面はまるで今海から上がってきたばかりのようにツヤツヤだ。干された時についた網目がうろこみたい。
原材料、栄養成分表記はこんな感じ。公式サイトの商品ページによると、味付けに使われている塩、昆布、砂糖、鰹節は門外不出の配合なんだとか。
ホームページには他にも「圧倒的にこだわった製造工程」「看板がなくても口コミでお客様が増え続ける干物」などと書かれており、読めば読むほど期待が高まる。
事前知識を十分にインプットしたところで、いよいよ実際に味わってみるとしよう。
大きすぎてさすがに1食では食べきれなさそうだったので、普段食べている塩鯖のフィレと同じくらいの大きさにカットしてグリルで焼いてみた。
まず目が行ったのはそのボリューム! 塩鯖のフィレは焼くとひと回り縮んでしまいちょっと悲しい思いをすることも多いのだが、とんでもない鯖は焼く前と後で大きさがほとんど変わっていないように見える。
断面は人の親指くらいの高さがあり、大変食べ応えがありそうだ。さっそく箸を入れてみると……
ウオオ柔らかっ!? その迫力ある見た目から、てっきりよくしまった固い身をしているんじゃないかと思っていたのだが少し力を加えただけでほろほろと崩れていく。
口に運んでみると、少し噛んだだけで口の中でほどけてしまうような食感と共に鯖の風味がふわっと広がった。
塩鯖ほどの塩味はなく、鯖本来の味をしっかりと感じることができる。秘伝の調味料のおかげなのか青臭さは全くなく、噛めば噛むほど だしの味とほどよい量の脂がしみ出してきた。
せっかくの高級鯖なんだからゆっくり味わおうと思っていたのに、ついつい手をのばしてしまうおいしさだ。
それなりの大きさがあったはずだが、気づくと皿の上はすっかり空になっていた。恐るべし、とんでもない鯖っ……!
・確かにとんでもなかった
うん、確かにこれはとんでもない鯖だ……!
製造者である「矢口商店」がある茨城県神栖市(かみすし)では漁業が盛んで「魚は買うものではなく、もらう物」という認識らしい。しかし、この鯖はそんな町でもわざわざ買いに来る人がいるほどの人気商品なんだそう。
分かる……そんなエピソードにも納得できる、1度食べたら忘れられないおいしさだった。
ちなみに矢口商店では、これ以外にもカレースパイスで味付けした「華麗なるさば」、辛味スパイスを加えた「情熱の鯖」など様々な商品が取り扱われている。気になる方は、是非是非こちらも味わってみてはいかがだろうか!