コロナ禍になって急増した餃子の無人販売所であるが、その人気はとどまるところを知らない。なぜなら道を歩けばどこかしらに新しくできており、中には初めて聞く名前もそこそこあるからだ。

例えば今回お伝えする「ぎょうざの古丹」もその1つ。30余年にわたり中華食材一筋でやってきたという株式会社 古丹(埼玉県和光市)が世に送り出した餃子なのだが、もう結論から言おう。コレ……無人販売所のレベルじゃねぇ!

・よくあるタイプの無人販売

「ぎょうざの古丹」は埼玉、東京を中心に無人販売を展開しており、私は東京・練馬にある店舗で購入した。店内には大きな冷凍庫と説明が流れるモニター、そしてお金を入れる「賽銭箱」みたいなものがあって他の無人販売所と似たような感じ。無人経験者なら何も迷うことはないだろう。

餃子はいくつか種類があって、チョイスしたのは1番推されていた三元豚(36個入りで1000円)。現金しか対応していないところも少なくないなか、ココはPayPayでも支払うことができた。スマホ1つでも買えるのはありがたい!


・作ってみる

さて、購入した三元豚餃子は埼玉県の小麦使用、群馬県産の三元豚を100%使用しているそうな。作り方はオーソドックスで……


蒸して焼いて……


ゴマ油をイン


そしてひっくり返せば……!


OKだ! 簡単!!


・実食

味が香ばしくなって引き締まるゴマ油を入れる手順を挟み、一体どんな味に仕上がっているのか。まずは編集長のGO羽鳥から食べてみた。まぁゴマ油が入ってるしウマいのは確約されたようなもの……と思いきや!!

口に入れた瞬間、「んっ……? あれぇ……?」と苦悶の表情を浮かべる羽鳥。……どうした、どうした、大丈夫?


羽鳥「思い出しました」


おぉ……! 一瞬心配したが、これはまさしく元巨人・小笠原道大のホームランばりの「思い出しました」だ。きっと相当な感触(ホームラン)だったに違いない。詳しく! 詳しく聞かせておくれ!!


羽鳥「あのね、この餃子は宇都宮の正嗣(まさし)を彷彿(ほうふつ)とさせるよ。自分で作ってといてなんだけど、焼き方が上手で皮のインパクトがあってウマい。で、それだけじゃなく生姜のパンチが効いていて絶妙だ。

完全に正嗣とまではいかないけど、ファイトスタイルが似ている。どういうことをやりたいのかハッキリしていて、とてもいいんじゃないの? これウマい……かなりウマい餃子だね。流行っていい。アリ!」

──と羽鳥のウマいが止まらない。確かに……確かに羽鳥が餃子を食べると「バリッ! バリッ!」と心地いい音がして実にウマそうな感じはしていた。続いて私も食べてみたところ……コレ、正嗣が見える!!

特に餃子が喉へ入る瞬間が正嗣のソレ。ジェネリック正嗣というと古丹に失礼かもしれないが、これで36個1000円……つまり1個あたり約27円とリーズナブルながら名店の味を思い起こすあたり、かなりのコスパのよさだと言える。

それに加えて皮がとびきりウマい。この裏にはプロの仕事……「ぎょうざの古丹」は古丹 “製麺” がやっているだけあって小麦粉の扱い方に秀でているという背景があるのだろう。このレベルの餃子が無人販売所で買えるのは素晴らしい!!

個人的にはしっかりパンチも効いてて、近所にあったらリピするレベル。常に冷凍庫にストックして酒を飲むときに取り出して……って、あぁ、また食べたくなってきた。生姜系餃子が好きな人はぜひ一度食べてみてほしい。

参考リンク:古丹製麺
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.