人気漫画『東京卍リベンジャーズ』が昨日2022年11月16日発売の「週刊少年マガジン」51号で完結した。原作はもちろんアニメ、実写映画も大ヒットを記録。社会現象を巻き起こした『東リベ』約5年半の歴史に、ついにピリオドが打たれたのだ。

ぶっちゃけ終盤の展開には読者から賛否の声が上がっていたものの、一ファンとして、私(あひるねこ)も襟を正す思いで最終回のページをめくった……の・だ・が。う~む、何だろう。最終回云々の前に、やたら引っ掛かるセリフが一つあるぞ。

・ネタバレ注意

以下の内容には最終回のネタバレが含まれるため、未読の方はどうかご注意いただきたい。少し待ちます。











・東リベ最終回

さて、それでは始めよう。先述した気になるセリフが出てくるのは、本編が始まってすぐの2ページ目である。とある会場に遅れて入ってきた松野千冬(まつの ちふゆ)。汗を拭っていると、誰かが「遅ぇぞ 千冬!」と声を掛けてきた。マイキーとドラケンだ。

嬉しそうな表情を浮かべる千冬に、マイキーは「よっ」と笑顔を見せる。そんなマイキーを指差しながら、千冬に向かってドラケンが一言。


「聞けよ マイキー こいつさ」


その後、ドラケンはマイキーに向かって「大事なレースで調子に乗ってトチりやがってよー」と続けるのだが……ん? ちょっと待て、改めて読み返してみると……なんかおかしくないか? ドラケンの最初のセリフだけ、ちょっと違和感があるような……。

・セリフに注目

このコマでは、マイキーもドラケンも千冬の方を見て言葉を発しており、話の流れ的にも、上記のセリフは千冬に向けられていると考えるのが自然である。だとするなら、ドラケンのセリフは「聞けよ マイキー こいつさ」ではなく、「聞けよ 千冬 こいつさ」の方がしっくりこないだろうか。

思いっきり千冬を見ながら「聞けよ マイキー こいつさ」と言うので、一瞬 “千冬がマイキーとして生きる新たな世界線” が爆誕したのかと焦ったぞ。いくら予測不可能な物語とは言え、最終回でそれをやるのはさすがに伝説すぎる。やはりここは「聞けよ 千冬 こいつさ」が正解ではないか?


ただ、「聞けよ マイキー」で合っている可能性もあるにはある。このセリフは「聞けよマイキー、こいつさ」と捉えるか、「聞けよ、マイキーこいつさ」と捉えるかで、微妙にニュアンスが変わってくるのだ。

前者は完全にマイキーに対して語りかけているため、千冬の方を見ながら言うのはおかしな感じがするが、後者の場合だと、「聞けよ(千冬)、マイキーこいつさぁ……」と、マイキーのことを千冬に愚痴るニュアンスが生まれるので、文脈上は別におかしくはない。

でもまあ、ふきだしの文字は「聞けよ マイキー / こいつさ」と改行されているし、マイキーを一瞥(いちべつ)もせずに言うセリフとしてはやはり不自然である。個人的には「聞けよ 千冬 こいつさ」以外ありえない気がするのだが……。

・どう思う?

多くのファンが余韻に浸ったり、キャラに思いをはせたり、結末に納得がいかなかったり、残された伏線に頭を悩ませたりしている中で、こんな小~さな部分に引っ掛かってしまうのは我ながら心が狭いのだけど、昨日からどうしても気になって仕方ないのですよ。最終回を読んだみなさんはこの件、どう思っただろうか?

執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.