噂には聞いていた、東京・中野の盆踊りはスゴイと。しかしながら、コロナの影響で過去2年は規模を縮小してオンライン開催等を行っていたのだが、2022年8月6・7日の両日、3年ぶりに人数制限なく開催されたのだ。

最寄駅であるにも関わらず、1度も会場に足を運んだことのない私(佐藤)は、初めて様子を見に行った。率直な感想は「スゴかった!」の一言に尽きる。なかでも盆踊りとロックを融合させた「盆ロック」に感動した。ロックと盆踊り、合う!

・ロックと盆踊り

この催しは、今年で開催10年目を迎える。過去2年はコロナの影響で屋内100人規模に縮小して行われた。3年ぶりに人数制限のない屋外開催とあって、当日は昼間から多くの人が会場の中野セントラルパークに足を運んでいた。

ちなみに会場の敷地内では可能な限りマスクの着用を呼びかけると共に、ソーシャルディスタンスの確保と適宜手指消毒を行っていた。


私が訪ねたのは「盆ロック」をこの目で見たかったからだ。盆ロックとはロックで踊る盆踊りである。2018年に中野盆踊りに出演したDJ CELLYさんが世界的なロックバンド「ボン・ジョヴィ」などをかけたことから話題となり、バンドの名前をもじって「盆ジョヴィ」とも言われている。

その年の会場の様子がTwitterで注目を集め、なんと本家ボン・ジョヴィにも届いてしまったのだ。


余談だが、私はバリバリのボン・ジョヴィ世代で高校生の頃にはコピーバンドをしていた。まさかこんな形で彼らの曲を聞く日が来るとは思ってもいなかった。たしかにボン・ジョヴィの曲は、日本の歌謡曲に通じるものがある。でも、盆踊りでイケるの?


実際に目にしたCELLYさんのDJプレイと盆踊りは……、バッチリ合ってる! 曲を流すだけでなく、盆踊りの振りをつけているので、誰でもその場ですぐに踊ることができるのだ。大人から子どもまで、たとえ曲を知らなくても振りの手本を真似するだけでカンタンに踊れてしまう。これこそ盆踊りの良いところ。ロックはリズムが良いからノレるしね。ノリノリの盆踊りだ!


ちなみにこの日、昼の部で彼女が流していた曲は、ロック好きにはたまらないチョイスだった。


「20th Century Boy」 T.Rex
「My Sharona」 The Knack
「Mickey」 Toni Basil
「GIRLFRIEND」 Avril Lavigne
「It’s My Life」 Bon Jovi
「I Was Made for Lovin’ You」 Kiss
「Thriller」 Michael Jackson
「夏祭り」 Whiteberry
「勝手にシンドバッド」 サザンオールスターズ
「I Was Born To Love You」(EDIT) Queen
「Y.M.C.A.」The Village People
「Living On A Prayer」(EDIT) Bon Jovi


イントロが流れる度に「この曲で踊れる?」とやや不安になるけど、全然問題ない! 全部踊れる! まわりのみんなも踊ってる! 「My Sharona」もイケちゃう!


「I Was Made for Lovin’ You」もイケる! 盆踊りすげえええ!!!!


1番盛り上がったのは、ボン・ジョヴィであることはいうまでもない。なかやまきんに君効果で「It’s My Life」の方がやたら盛り上がっていた気がする。


これはもういっそのこと、フジロックやロッキンオンジャパンのような大きなフェスで、「盆ロックステージ」を作ってもらってもおかしくないと思うんだけどねえ。

いや、やっぱり中野じゃなきゃね。本当は今年盆踊りのギネス記録に挑戦する予定だったのだが、感染拡大の影響を鑑みて来年に挑戦を延期することになったそうだ。

来年こそは、本当に安心して誰もが踊れるようになっていることを願う。今年見逃した人は来年ご参加いただきたい。ロックと盆踊り、マジで合うから!

参考リンク:第10回中野駅前大盆踊り大会日刊スポーツ、Twitter @nakano_bonodori@Celly_cecilia@BonJovi
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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▼DJ CELLYさんのセットリスト。6日昼と夜の内容

▼ボン・ジョヴィの「Living On A Prayer」。18歳の時にコピーしていた曲が盆踊りになるとは。感慨深い……

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