記録的な猛暑で全国どこに行っても暑さからは逃れられなさそうな今日この頃。筆者も今月は仕事で東北から近畿までせわしなく移動続きだったが、どこに行こうが暑くてやってられない感が半端なかった。

が、京都の伝統的避暑地だけは別だ。そこで過ごした時間だけは色々な方面で圧倒的な涼しさ。しかも何かとクオリティが高い! これが京のハイクラスな納涼スタイルか……!

・京の涼さがし

それが貴船。京都駅から直線距離で15~20㎞ほど北上したエリアだ。東京に置き換えれば、中野から国分寺くらいの距離である。

JR東海による「そうだ 京都、行こう。」の仕掛ける夏の企画「京の涼さがし」のPRのためのプレスツアーにて、当地を訪れる機会を頂いた筆者。

なんでも、貴船神社にて風をテーマにした飾りつけが行われているらしい。それを見た後、川床料理を体験させてくれるというのだ。


・ひえい

ということでやってきたのは叡山電車の出町柳駅。ここから電車で貴船まで北上するとのこと。


電車とか面倒なんで、クーラーの効いたツアーバスで行きましょうよ……と、まさかのJR東海を相手に電車を全否定するナメたムーブに出た筆者。いやほら、叡山電鉄はJRじゃないし?

と思ったら、「京の涼さがし」では叡山電鉄とコラボ! 観光列車「ひえい」を貸し切りにし、車内で “怪談和尚” として知られる三木大雲氏の怪談を聞くという企画を予定しているという。

公式HPによると、「ひえい」で “夏の終わりに「冷え~」な体験をしませんか?” とのこと。ダジャレかよ! 気温は35度を超えていますが、精神的に冷えてきましたね

さて、電車に乗って外を眺めるのは好きだが、電車そのものにはあまり興味を抱かず生きてきた筆者。「ひえい」と聞くと、戦艦と護衛艦しか思い浮かばないが、どんなやつだろう。やっぱ強いのかな?

駅で待つことしばし、「ひえい」がやってきた。おっ、面構えが違うな


かっけぇぇええええええ!


この時は一般のお客さんも含めて満員だったため正面以外の撮影は控えたが、クールなデザインだ。観光列車というだけのことはある。内部も照明が普通と違っている感じ。

ちなみに先述の怪談ツアーでは、鞍馬線も特別に走行するそう。鉄道ファンと怪談ファンの方は「そうだ 京都、行こう。」よりどうぞ。


・きらら

これで目的地まで行くのかと思いきや、別の電車に乗り換えるという。それが「きらら」。あら、かわいいお名前

JAPANIZING BEAM(日本人があらゆる存在を美少女化することから生まれた海外発のネットミーム。これを食らうとだいたい美少女になる)で真っ先に美少女にされてそう。

と思ってググったが、意外にも出てくるのは「まんがタイムきらら」のキャラばかりだった。そういえば、駅にも関連する掲示物がたくさんある。

「きらら」繋がりで叡電とコラボが盛んなもよう。もしかしたら、JAPANIZING BEAMには美少女コラボによるバリアが有効なのかもしれないな……。


そんなことを考えていたら「きらら」がやってきた。さっきの「ひえい」みたいなのが来ると思ってたが、わりと地味じゃね?


と思ったら、中と側面がやべぇ! 窓デカすぎんだろ!! シートも外側向いてるぅぅぅううううう!! 恐るべきレベルで外を見せることに特化した車両だ。


今の時期は途中で緑のトンネルに突入し、窓の向こうが圧倒的な緑になる様を見ることができる。貴船まで叡電で行く行程は、それそのものが見どころに満ちているようだ。秋は紅葉が凄そう。


・風の涼

貴船口で下車し、やってきたのが貴船神社。SNSとかで見たことある階段だ! ここだったんだな。


貴船神社では7月14日から8月31日までの期間、風車と風鈴を用いた涼しげな飾りつけを見ることができる。


「そよ」とか「ちりん」と文字でダイレクトに表していくストレートさ


京都の中心部よりも間違いなく涼しいが、階段を昇ったりするとさすがに暑い。日陰にて風鈴や風車を見ながら涼むといいだろう。


水に浮かべると結果が浮き出てくる「水占みくじ」も面白い。


今回は正式参拝もさせて頂いた。中は木の香りが凄かった。なかなか無い体験だと思うので、拝観するならおススメ。要予約だ。詳細は神社公式HPをどうぞ。


・攻めてた

こうして貴船神社での諸々を終えて、やってきたのは「ひろや」という老舗料理旅館。貴船神社の目と鼻の先にある。


ここは特に「京の涼さがし」のHPに掲載されているわけではないが、京都の全てを知り尽くすJR東海が選んだのだ。イチオシということなのだろう。

ほう、これが噂に聞く川床ってヤツか。マジで川だな……! 鴨川沿いの納涼床はぶっちゃけ言うほど涼しくない気がしたが、川床はガチだ! 


テーブルから水面までノーガードだからな。気合が違う。筆者は一番端の席についたが、横によろけたら秒で水没するレベルで川が近い。めっちゃ攻めてんな!


ちなみに川はそれなりの速度で流れており、よく見たら魚がいる。気になるお料理はこんな感じ。めちゃくちゃウマかった。天気に左右されるが、貴船まで来たならマストだ!


・経験値が上がる

ということで、JR東海が提案する夏の京都のガチめな納涼スタイルを紹介したが、いかがだっただろう。叡山電鉄で貴船まで行き、貴船神社の参拝と川床料理という一連のコンボ! 思っていた以上に、クオリティの高さと満足度がガチだ!

この諸々は、とりあえず人生で1度は経験しておくべき体験だと思う。色々と経験値が上がるというか、感性が豊かになるというか、そういう気がする。

地元民なら週末にでもフラッと来ることができるのだろうが、観光で行くなら思い切って一度に全部やっておくのがベストだ! さあ思い立ったが吉日。もう予約しちゃおうぜ!

参考リンク:そうだ 京都、行こう。貴船神社ひろや
執筆&撮影:江川資具
提供写真:JR東海
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▼KIRARA


▼川床料理は、その環境の面白さもそうだが、料理も一級品だった。良いお値段します。「ひろや」は宿泊も可能。お値段を見た感じ、個人的には宿泊した方がコスパは良いように感じた。

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