2022年6月16日から全国の はま寿司にてスタートした「大漁!とろ祭り」。公式HPを見ると、「みなみまぐろ 大とろ」が税込み110円という超コスパ。

世は空前の値上げラッシュなのに、これはやべぇな。他にはブリ属御三家の一角、ヒラマサの大切りが提供されるのも気になる。さっそく食べに行ってみることに。

・12皿

今回オーダーした寿司は、店内と公式HPのフェア対象メニューに掲載されているものから、取り扱いがあった12皿。


そのうち5皿はマグロなので、ほぼマグロ祭り。公式HPに載っていた「とろいわし」や「焼きとろサーモン」「とろびんちょうレアステーキ」は、筆者の訪れた店舗では見当たらなかった。普段よりも何故かメチャクチャ混んでいたので、そのせいかもしれない。


・大とろ

まずはどれから行くべきか……まあ、ここは目玉のこいつだろう。「みなみまぐろ 大とろ(110円)」。


説明要ります? 要らなくないですか? 確かにマグロ界の神であるクロマグロ(本鮪)より、値段的には安いのが当たり前(実はクロマグロ以上に絶滅に瀕しているのだが)かもしれない。

それでも大トロが税込み110円なのである。サイズも別にケチってはいない。普通に他の寿司と同じサイズ。大丈夫か はま寿司。ちょっと無理してない? 

まあしかし、フェア期間中ずっと売りづけることはさすがにキビしいのか、筆者の訪れた店のメニュー表では7日間限定で、店内販売限定とされていた。


公式HPでも「なくなり次第終了」と個別に書かれているので、恐らくそう長くはもたない見通しなのだろう。これは最速で食べに行った者勝ち。もはや戦争である。他人への情けは無用だ。これだけで腹いっぱいにしてしまってもいいかもしれない。とろけるぞ!


・ヒラマサ

個人的にはマグロシリーズより気になっていたのが「宇和島戸島産 大切り活〆平政」。


ヒラマサは、ブリ、カンパチによく似た、同じブリ属の仲間。寿司ネタ的な面での違いは、ブリの旬が冬なのに対し、ヒラマサは夏(5月~9月ごろ)。そしてカンパチは年中安定して美味いという感じ。

じゃあカンパチ食ってりゃ良いじゃん……というわけでは無く、冬のブリと夏のヒラマサの美味さは別格だ。そしてヒラマサの旬はまさに今! ちょうど産卵のシーズンなので、よく肥えている

夏は食卓になじみの深い多くの魚が、彼らのライフサイクルゆえに、他のシーズンと比べてその味を落としがち。その中で逆に味を上げてぶっちぎるため、相対的にウマさが際立つ感もある。この時期に寿司屋に行ってヒラマサを食わないなんてナンセンスだろう

では はま寿司のヒラマサはどうなのか? 食べてみると、カーッ! いいヒラマサしてるぜ! 厚みもサイズも気合が入っているぞ! 身もコリッコリしてる。

これだよ、このコリコリ感。たまらねぇな。旬ゆえに今は風味が強くなっている。それでも元が淡白だからか、旬のブリのようにコッテコテにはなっていない。個人的にはブリ属御三家のなかで、旬のヒラマサが一番好きだ。

お値段は税込み319円。高価格帯に属する品だが、とりあえず1皿か2皿は食っておくべき。バージョン違いで「ゆず塩炙り」と「食べ比べ」もあるぞ!


どちらが良いか……まあ、今回は「食べ比べ」がベストかもしれない。どっちも同じくらいウマいからだ。どちらかを選ぶのは難しいところだし、コスパ的にも「食べ比べ」だろう。

おっと、まだ2品しか紹介していないのに、けっこう良い文字数になってしまった。が、まあそういうこともあるだろう。筆者による回転寿司の食レポは、本文で紹介した品の数とフェアのクオリティが反比例の関係にある。

美味いネタには自然と饒舌になるからな。特に110円の「みなみまぐろ 大とろ」は、約束されたウマさと超コスパでいつ無くなってもおかしくない。はま寿司に急げ!

参考リンク:はま寿司
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼本鮪の中とろシリーズも。お値段は1皿1貫で165円。


「みなみまぐろ 中とろ」のコスパに隠れてしまいそうだが、やはりクロマグロは美味い。クロマグロの中トロ vs ミナミマグロの大トロは、思いのほかいい勝負。


芳醇な脂。とろける肉。臭みはゼロだ。


個人的にはワサビが好み。次点で香ばしさマシマシな炙りだが、まあそこは各々の好みで。


▼紅鮭すじこ 165円。ビジュアル勝負ならコイツの勝ちだろう。すじこを見る度にいつも思う。


▼瀬戸内産 釜揚げしらすつつみ 110円。今回の「舌休め」枠。さっぱりした塩気。生姜と海苔の香り。ドライな食感。大トロに中トロ、そして旬の肥えたヒラマサと、主張強めなネタが多い今回。いい感じにリセットしてくれる。


▼神戸牛のそぼろいなり 165円。甘くて美味い。子供は絶対好き。


▼炙り甘鯛 165円。皮の風味が良き。


▼北海道産黒カレイ 165円


▼ぷるもち水餃子 308円。人気のアイツが復活! みたいなノリだったので食べてみた。なるほどね、硬さが絶妙で美味かった。