ダビスタの知識のみでリアル競馬を予想する「ダビスタ予想」。2022年6月5日は『第72回 農林水産省賞典 安田記念』が開催される。

上半期のマイル王決定戦と言われる安田記念。私(中澤)がハマりまくったダービースタリオンⅢ、ダービースタリオン96でもマイル馬なら1度は挑戦したいGⅠであった。ゆえに、今回も群雄割拠となっている。まずは、ダビスタ的に判断した脚質を表にまとめると……

・脚質まとめ

こうなっている。ザッと見たところの印象としては、前に行く馬が少ない。ダビスタ的に先行っぽい位置取りをしていた馬は3頭しかいないし、先頭を奪いそうな馬なんてレシステンシアくらいである。なんとなく「スローペースになるのかな?」と思わせる顔ぶれだ。

・東京競馬場

もし、スローペースになれば前に行く馬が有利。だが、問題は東京競馬場という点だ。東京競馬場は直線が525.9メートルと長く、ゴール前が平坦なので、差し馬や追い込み馬などの直線で勝負する馬が実力を発揮しやすいのである。有利なのは前か後ろか? そこでさらに細かくレース中の位置取りを予想してみるとこうなる。


で、このレース展開の中で人気馬はどこにいるのかと言うと……

ここだ。


・組み合わせの相性

人気馬4頭はいずれも差し馬だが、中団の中でも前と後ろで2手に分かれている。前述の通り、スローペースと仮定するなら、いくら東京競馬場でも後ろすぎると届かない可能性は高い

すなわち、メンツの組み合わせの相性から7番ファインルージュと13番ソングラインに勝機が感じられた。なおかつ、ファインルージュは今のところ2000メートル以下で3着以内を外したことがない馬であることは以前の記事でもお伝えした通り。ヴィクトリアマイルを勝たせてくれたのもこの馬なので、験を担いでファインルージュを軸にして買いたい

・ガチ勢に聞いてみた

と、ダビスタ脳ではこうなったわけだが、リアル競馬を知る勝負師たちは今回の安田記念をどう見るだろうか? 競馬新聞を見ながら仕事していることもある御花畑マリコ記者と原田たかし記者に予想を聞いてみた。

原田たかし「今週も予想が難しいレースですね。本命はイルーシヴパンサーでいこうと思います。府中4連勝という相性のよさを見せつけて、スンナリ勝つシーンを期待したいです。

相手としてはマイル実績のあるシュネルマイスター、府中の1600mで結果を残しているカラテ、レーン騎手がエスコートするサリオス、あとはソウルラッシュにファインルージュ……ってこのままだと人気どころになりそうなので、ソングラインは思い切って買わないでおこうかなと」


御花畑マリコ安田記念にはね……魔物がいるんですよ! あのGⅠ9勝のアーモンドアイですら2回挑戦してなぜか2回とも勝てなかったのが安田記念ですから。鍵はローテーションと斤量かなと思います。

本命は⑮セリフォスで。4才で斤量が54kgと有利。1600mの成績は安定していますし、NHKマイルカップでは1番人気だったので、ここで人気落とすなら買いな気がします。

ヴィクトリアマイルはレベルの高いレースだったのと、なおかつ牝馬は斤量56kgと有利なので、ヴィクトリアマイルから参戦の⑦ファインルージュ、⑬ソングライン、⑯レシステンシアは買います。あとはずっと応援している⑰サリオス。成績的には買いづらいんですけど、レーン騎手騎乗でなんとか頑張ってほしいです。

逆にドバイ帰りの②ヴァンドギャルド、⑨シュネルマイスターの2頭は実力は上位ですが、輸送疲れを考慮して思い切って切ります」


──というわけで、本命は全員バラバラ。日本ダービーに続きまたも群雄割拠と言えそうだが、その状況の中でも7番ファインルージュが全員カブっているのはなかなか興味深い。

はたして、上半期のマイル王者に輝くのはどの馬か。結果は本日6月5日15時40分に見届けよう。当たれーッ!!

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.