春の嵐再び……! 「天皇賞(春)」を見ていて私(中澤)はそう感じずにはいられなかった。結果だけ見ると2強のワンツーフィニッシュだったが、落馬したシルヴァーソニックが激走して2着に入った後、倒れるなど、その不穏さは波乱じみていたと言える。

本日2022年5月8日の「NHKマイルカップ」も荒れるのかい? それとも、荒れないのかい? どっちなんだい? ダビスタ脳でレース展開を予想した結果……荒ーーーーーーーれるッ!!

・脚質

まずは、「NHKマイルカップ」の出走馬は以下の通り。なお、脚質についてはダビスタと同じく、前走で見せた位置取りから判断している。

・競馬場の特徴

前走を見たところ、スタートから先頭を奪っていくタイプはジャングロだけであった。逃げ馬が1頭な上に人気馬というところが「天皇賞(春)」のタイトルホルダーを彷彿とさせるが、「NHKマイルカップ」は直線が長い東京競馬場なので、逃げきるのは結構ハードルが高いような気がする。まあ、武豊だからうまくやるかもしれんけど。

・ダビスタ脳で予想できる展開

問題は、ジャングロがダーッといくのを見る感じでついていきそうな馬が6頭いること。なんか前が詰まりそうだ。そんな感じで前走の位置取りを参考に予想していったらレース展開は以下の図のような感じになる。


で、この図のうち人気馬はどこにいるかと言うと……

ここ。


前述の通り、先行馬が多いだけに、現状だと上位人気の4番セリフォスは位置取り次第で馬群に沈みそう。スタート後にジャングロの後に続く位置を確保できれば良いが、そもそもレースが去年12月の「朝日杯FS」以来な上に、騎手も乗り替わっている中でのこの先行馬の多さは不穏な気配が漂っている。あくまでダビスタ脳で考えればだけど。

東京競馬場であることを加味すると、良い位置にいるのは18番ダノンスコーピオンだが、大外な上、外側の馬番に差し馬が集中しているのがな……。常に大回りしなければいけないのは明らかに不利である。

・有利な馬

競馬場と脚質と馬番を加味すると、上記2頭が飛ぶって全然ありえることのように思えてきた。では、上記の図の中で有利な条件にいるのはどの馬なのか? それはズバリ16番プルパレイだ

前走ファルコンSで見せた差し脚は東京競馬場の直線だとより輝きそう。馬番が16番だが、同じ差し馬のダノンスコーピオンよりはマシ。ワンチャンあるならコイツしかいねェェェエエエ! というわけで、私の本命はプルパレイとなった。

・ガチ勢に聞いてみた

まあ、セリフォスの位置取り次第なのだが、これは賭けと割り切ろう。さて、それでは最後に、歴戦の競馬ガチ勢である原田たかし記者と御花畑マリコ記者に予想を聞いてみた。

原田たかし「いやぁ、難しい難しい……。大混戦という言葉がしっくりくるくらい、どの馬が勝っても不思議じゃないですね。

僕の本命は王道のNZTローデから本番に臨むマテンロウオリオンで、4戦すべて連対している安定感を重視しました。あと人気となるだろうジャングロはしっかり抑えておきたいところです。

そして短期免許で来日中のダミアン・レーン騎手がエスコートするインダストリアは注意したい1頭。セリフォスは朝日杯以来と休養明けですが、近年は休み関係なくなっているのでこちらも予想に加えます。

最後はシンザン記念でマテンロウオリオンとほとんど差のない2着に入ったソリタリオ。スプリングSの大敗で人気を落とすなら狙いどころ……日曜はこの5頭を組み合わせた馬券で勝負します」

御花畑マリコ「NHKマイルカップ、毎年微妙に荒れる傾向あるんですよね。2、3着にとんでもない穴馬が入ったりとか……。正直、どの馬が勝ってもおかしくないので予想が難しい!

逃げ馬の⑬ジャングロはペース配分が正確な武豊騎手。極端なハイペースにはならなさそうなので、ぬるっと逃げて粘る可能性はありそうな気が。前が潰れるようなら⑱ダノンスコーピオンも希望はありそう。

①マテンロウオリオンは安定感もあって強い馬。真面目に乗れば堅いとは思うんですが、気まぐれな横山典弘騎手ですから軸にするのはちょっと怖いという(笑)。穴でいったら、⑨ダンテスヴュー。取り立てるような戦績ではないんですが、皐月賞から中2週、距離を縮めてわざわざ参戦してくるっていうのが、な~んかすごく引っかかるんですよね……」

──とのことであった。「天皇賞(春)」では、ディープボンドが上がってくるけど届かず2着というのは当たっていたダビスタ予想。不穏な空気の漂う結果となったが、春の嵐は続くのか? その結果は本日5月8日15時40分に見届けよう。当たれーッ!!

執筆・イラスト:中澤星児
Photo:Rocketnews24.