コップンカ! 今、バンコクにいま〜す! タイ旅行とGOフェスが完全にかぶってしまった私、覚悟を決めてバンコクでGOフェスを戦うことにしたんです。超ホットなバンコクGOフェス初日、その模様を最速でお伝えしちゃうぞ〜!!

……といった記事を執筆する予定で臨んだGOフェス初日だったが、戦いを終えてホテルへ戻った私は現在、虚無・嫉妬・脱力・疎外感・自己顕示欲大爆発……といった負の感情の連鎖にさいなまれている。一体なぜこんなことになったのか? 順を追ってお伝えしよう。

・私とGOフェス

まず最初に、私が「無類のGOフェス好き」であることをお知らせしておく必要がある。GOフェスの何がいいって “頑張れば頑張っただけ色違いが出る” ところ。かといってコミュディはダメだ。“出る人は出るけど出ない人は出ない”っていう、あの感じがちょうどいいんだ。年に1度のGOフェスを、私は本当に楽しみにしているんだ。

例年は日本最大規模のポケGOスポット『上野公園』や『日比谷公園』でGOフェスを戦っている私だが、果たしてバンコクで東京の連中と互角に勝負できるのだろうか? 要するにポケストップが密集している場所さえあれば、東京だろうが北極だろうが関係ないワケだ。

事前にネットで情報収集した結果、ショッピングモール『サイアムパラゴン』ならびに『サイアムスクエア』周辺エリアがバンコクにおいて「ポケモンGOの聖地」と呼ばれる場所であるらしい。下見をしてみると、少し範囲が狭い……が、いけなくはなさそうだ。

またサイアム駅から徒歩25分ほどの『ルンピニー公園』もポケ活向きの場所であるらしい。が、現在バンコクの最高気温は連日35度前後。マジで行き倒れの危険がある状況だ。よって歩きづらさはあるが、デパートを行き来するサイアムエリアをチョイスするのが賢明だろう。


・GOフェス初日AM10:00

さて6月4日GOフェス初日。バンコクの聖地の様子が……

こちら! かなりポケストが密集しているが、実はわりと範囲が狭く、普通に歩いたのでは15分ほどで1周できてしまう。私の経験上、同じ場所を周回する場合は最低でも30分ほど時間を空けねば新たなポケモンが出現しない場合が多い。よってなるべく遠回りしつつ、じっくりと1時間で2周する計画を立ててみた。

バンコクの伊勢丹ともいうべきサイアムパラゴンをスタートし……

入り組んだデパートを上へ下へ。

さらに歩道橋を渡り……

バンコクの原宿みたいなゾーンへ。これを1日で計16周……けっこうキツイぞ。


・圧倒的! 数の暴力

さて “バンコクの聖地は上野公園と互角に勝負できるのか” 問題。結果を先に申し上げると「全く勝負にならなかった」というのが正直なところだ。この日、上野公園でプレイしたのは当サイトのポケモンGOメンバー2名。1日の捕獲数を比較してみると一目瞭然である。

P.K.サンジュン……総捕獲数1200匹(うち色違い17匹)

原田たかし……総捕獲数1198匹(うち色違い19匹)

亀沢郁奈(私)……総捕獲数1922匹(うち色違い11匹)


……お分かりだろうか? 上野公園でプレイしている2人と比べて、私のほうが圧倒的に捕獲数は多い。にも関わらず色違いは圧倒的に少ない。これはつまり、サンジュン・原田両名が “ポケモンのつまみ食い” をしているという事実を示している。

バンコクの聖地を30分かけて1周すると、ポケモンを全て捕獲しても時間が余った。要するに私が捕獲した1922匹とは、8時間で私の端末に出現した全てのポケモンの数(逃げられたものは除く)なのだ。私はこれらを残さず綺麗に平らげた。

対して上野公園は、全捕獲など到底できない速度でポケモンが湧く。そうなると「目当てのポケモンだけをタップ」「色違いじゃなかったらリリース」といった “つまみ食い” が横行することになるのだ。これまで普通だと思っていたが、あれってすごく贅沢なことだったんだな……。


・孤独との戦い

ポケモン出現数という点では “東京の聖地” に軍配が上がるが、もちろん “バンコクの聖地” にも大きな魅力がある。デパートをハシゴするコースなので、基本的に涼しいことがまずひとつ。

それから冷えたドリンクやスナックが道中にたくさん売られていること、ベンチがたくさんある点も素晴らしい。コスメ・ショップからはフレグランスな香りが漂っているし、地元アイドルのトークショーに出くわす場面も。まさに世界一リッチなGOフェス!

とはいえ……である。「色違い女王」と呼ばれたこともあるこの私が、8時間休みなく歩いて色違い11匹だと? 言っちゃ悪いが原田が19匹なら、私は上野公園で30匹ゲットしたハズだ。過去の実績を考えれば間違いなくそうだ。実際にやってみたら違ったかもしれんが、「もしも」と思ってしまうものは仕方ない。私はもっとやれる。憎い憎い憎い憎い……ゆ、ゆる、ゆるさなーーーーーい!!!!


異国の地でGOフェスに参加する喜びを感じつつも、上野公園との圧倒的な環境の違いをうらめしく思ってしまう私。今ごろ上野公園では、みんな楽しくやっているんだろう。なのに私はひとりぼっち……ヘトヘトに疲れて、一体何のためにデパートを16周しているんだっけ?

……などとプチ鬱状態に陥った私は、ふと生まれ故郷・鳥取県のことを思った。世の中には、ここと比べものにならないほどの過疎地でGOフェスをプレイしている人がいる。そうでなくとも「休みが取れない」「嫁が厳しい」「体力的にキツい」などの理由で、満足にプレイできない人のなんと多いことか。

私は東京に住んでいて、独身で、休みが自由で、わりと元気なタイプ。そして身近にポケモンGOの仲間がいる。当たり前のことだと思っていたが、自分はなんと恵まれた環境でGOフェスをプレイしていたのか。この日のバンコクの夕焼けは、涙で滲んでよく見えなかった……。


・きょうはGOフェス休みます!

ってなワケで、私は本日のGOフェス2日目を思い切って休むことにした。

別に疲労困憊ってほどでもないのだが、また1人でデパート16周することを考えると「気が乗らない」って思っちゃったのだ。ポケモンGOは大切な趣味だが、メンタルを壊してまでやるもんではない。それより残り少ないバンコクを満喫したい。色違いはまたどこかでゲットできるだろう。

なお今回私は「上野公園でやるGOフェス」を想定してしまっていたが、サイアムエリアがかなり上質なポケGOスポットであることは間違いない。バンコクを訪れたトレーナーは必ず足を運ぶべき! 現場からは以上です。みんなは2日目楽しんでね〜!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24. / c2022 Niantic, Inc. c2022 Pokemon. c1995-2022 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
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