プロレスラーの『ターザン後藤』がこの世を去った。58歳だった。かつては “鬼神” と恐れられたプロレスラーの早すぎる死に、プロレス界及びにプロレスファンは悲しみに包まれている。
そのターザン後藤を語るうえで欠かせないのが、1995年の「FMW離脱」ではないだろうか? 生前、ターザン後藤は「墓まで持っていく」とし頑として口を割らなかったが、実は行動を共にしたミスター雁之助(がんのすけ)が、自身のYouTubeチャンネルでFMW離脱の真相を語っているのだ。
・鬼神、ターザン後藤
いわゆる活字プロレス全盛期の1990年代──。全日本プロレスと新日本プロレスの2大メジャー団体と渡り合っていたのが、大仁田厚率いる「FMW」である。テレビ放送こそ無かったものの、FMWは信者と呼ばれるほどの熱狂的なファンを生み出していた。
そのFMWのNo.2として君臨していたのが『ターザン後藤』で、レスラーとしてはもちろんのこと、FMWでは新人を鍛え上げるコーチの役割を担っており、メジャー団体のファンがFMWの中で唯一 一目置いていた存在ではなかっただろうか?
大仁田との死闘、ダン・スバーンとのNWA世界ヘビー級王座……などなど、リングでも強烈なインパクトを残したターザン後藤であるが、やはり避けて通れないのが1995年の「FMW離脱」であろう。
・プロレス界、最大の謎の1つ
1995年、大仁田の引退試合の対戦相手に決まっていたターザン後藤が、大会1週間前にFMWを突如退団。その理由を本人が語ることは、ついに無かった。プロレス界にはこの手の謎が多いものの、「墓まで持っていく」の宣言を守り切ったのはターザンくらいしか思い浮かばない。
だがしかし、実は2021年8月に「FMW離脱」の真相が明らかになっていたことをご存じだろうか? 理由を明かしたのは、ターザン後藤と共にFMWを離脱したミスター雁之助。雁之助は自身のYouTubeで赤裸々に離脱の真相を語っているのだ。
・退団の真相は……
当時は「大仁田がターザンに麻原彰晃ギミックを強要したから」「ターザンが周囲の選手らと上手くいってなかったから」「ハヤブサをエースにする方針が気に食わなかったから」などなど、様々な憶測が飛び交っていたが、この件に関して雁之助以上の証言者はいないだろう。
果たしてターザン後藤・ミスター雁之助・フライングキッド市原の3名が、突然FMWを離脱した理由はなんだったのか? 詳細はミスター雁之助のYouTubeチャンネルをご確認いただきたい。
新日本プロレスファンだった記者自身は当時から大仁田が嫌いで、少なからずFMWを見下す気持ちがあったものだが、ターザン後藤だけは「強い……!」という気配を感じ取っていた。鬼神・ターザン後藤に合掌──。
参考リンク:ミスター雁之助チャンネル
執筆:P.K.サンジュン
▼「墓場まで持っていく」と言われたあの謎の真相が明かされている。