たかが回転寿司、されど回転寿司。特に激安で知られるスシロー、はま寿司、くら寿司、かっぱ寿司の “4大回転寿司” は、知らない人からすれば「そんなに差なんてあるのか?」と感じることだろう。だがこれだけは言える……「ネギトロは全然違う」と──。
シリーズ『4大回転寿司ガチ食べ比べ』の第8回目は「ネギトロ編」をお届けするのだが、率直に申し上げて過去最高レベルに「こんなに違うのか」と感じた次第だ。果たしてウマいネギトロを出す回転寿司とは一体……。
・大人気ネタ、ネギトロ
数ある軍艦のジャンルの中でも「いくら」と並び2トップの人気ネタだと思われるネギトロ。スーパーで購入してきた激安寿司でもとりあえずウマいネタ、それが「ネギトロ」である。そういう意味で食べ比べる前は「いまいちなネギトロ」など存在しないと思っていた。
ところがどっこい、冒頭でもお伝えした通り「4大回転寿司のネギトロ」は、これまでに無いほど違いが際立っているではないか。これからご覧いただくレビューの中には厳しい表現も含まれているが、私(P.K.サンジュン)個人の率直な感想と捉えていただければ幸いだ。
・1日で食べ比べ
さて、調査方法はいつもと同じで1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴした。なるべく短時間のうちに食べ比べをすることで、より正確なジャッジをするためである。なお、訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。
まぐろは「スシロー」がズバ抜けていたが、まぐろをアレンジしたネギトロはどうなのか? 実はスシローと同等のウマさだったネギトロも存在した。
・かっぱ寿司の「ねぎとろ軍艦(110円)」
率直に言って “まぐろ感” が無い。原材料は当然まぐろなのだろうが、食べた感じは「油っぽいペースト」という印象だ。よく言えば「なめらかで脂ものっている」と言えるかもしれないが、個人的には「業務用のチューブのやつ」というイメージしか残らなかった。
・くら寿司の「ねぎまぐろ(110円)」
大変心苦しいが、くら寿司のネギトロも かっぱ寿司と大した差はない。確かに脂は感じるが、逆に不自然なほど濃厚である。食べ盛りの青少年ならばともかく、一般的な成人男性ならば「2皿はキツいだろうな」と感じた。こちらもペースト感が強い。
・はま寿司の「まぐろたたき軍艦(110円)」
上述の2店舗とは違って、はま寿司のネギトロには まぐろを感じた。脂だけではなく まぐろ自体の旨味もあったことは好印象だ。海苔の香ばしさも良かったが、向こう側にまぐろ本体の気配がしたことは素晴らしかった。ウマい。
・スシローの「軍艦ねぎまぐろ(110円)」
はま寿司と同じく、こちらも「まぐろを叩いて作ってるんだな」と感じられた。まぐろの旨味と脂の旨みが絶妙に交じり合い、稀に感じるコロッとしたまぐろの食感も楽しい。「まぐろでは絶対に負けない」というスシローのプライドが炸裂しているネギトロである。
ご覧のようにネギトロに関しては「はま・スシロー」と「かっぱ・くら」でかなり大きな差があった。これはネギトロを「まぐろ」として扱っているか、それとも「ペースト状のそういう食べ物」として扱っているかの差なのかもしれない。もちろん俄然ウマかったのは「はま・スシロー」の方である。
ちなみにはま寿司とスシローのネギトロを比較すると、頭1つスシローがウマかった。ただし、はま寿司も全然悪くない。むしろウマい。ネギトロに関しては「スシローかはま寿司が美味しいよ」と自信を持ってオススメだ。
というわけで、ネギトロに関しては「スシロー or はま寿司」と結論付けたい。ペーストっぽいネギトロも、それはそれで悪くないんだが……短時間で食べ比べてしまうと、やはり違いが際立ってしまった。
参考リンク:スシロー 、 はま寿司 、 くら寿司 、 かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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