おいしさで選ばれて売り上げNo. 1『お~いお茶』の販売元であると同時に、鬼ほどお茶にこだわりまくる “お茶バカ集団” として知られる伊藤園──。実は創業者が「伊藤さん」ではなく「本庄さん」であることは、ここだけの話にしておいて欲しい。

それはどうでもイイとして、その伊藤園がまたもや「お茶愛を炸裂させまくったキャンペーン」を開始するようだ。それが『お~いお茶トリップ』である。お~いお茶で……トリップだと? 普通に頭の中がトリップ(!?)している可能性が高いが、どうやら伊藤園は今回も本気らしい……。

・伊藤園企画第3弾

昨年6月から「#茶レンジャー」を合言葉に、お~いお茶の美味しさや楽しさを体験してもらう企画を実施している伊藤園。『お~いお茶トリップ』はその第3弾だというが “トリップ” とはどういうことなのだろうか?

以前知り合った伊藤園の “カツノさん” ことカクノさんに問い合わせると、以下のように教えてくれた。

「実はお~いお茶って毎年リニューアルしてるんですよ。世の中の世相や人の嗜好の変化にあわせて、その時に1番おいしいと思ってもらえるような味にアップデートしてるんですが……。でも残念ながら社内の人間くらいしかそのことは知らないんですよね……」


さすが日本最強のお茶バカ集団、それくらいならやりかねない。ただし3月14日から発売される「2022年品質の新お〜いお茶」は、相当な自信作のようだ。

「発売から33年を迎えるお~いお茶ですが、今回は特別な進化を遂げています。簡単に言えば茶葉をメインにアップデートしたんですが、キャップを開けた瞬間に一番おいしい状態になるような製法を採用しました。ハッキリ言って自信作です。本物のおいしいを茶畑からお届けしているんです!」


お~いお茶は確かにウマい。私(P.K.サンジュン)は「#茶レンジャー」の第1弾でお茶作り体験をさせてもらって以来、それまでの200倍くらいお~いお茶を美味しく感じている。……が、お~いお茶はどこまで行ってもお~いお茶。そこまで味に差があるものなのだろうか?

「違います、本当に違います。それを実際に感じてもらうキャンペーンが『お~いお茶トリップ』なんです! ロケットさんにもお送りしますので、ぜひみなさんで試してみてください!! 本当に違いますから!」


そして数日後……。


なんかキタ。


・箱の中の正体

中にはA・B・C、3つのお茶が入っており、どうやら「1996年」「2002年」「2005年」当時を再現したお~いお茶らしい。これをズバッと当てつつ、お茶の味の違いを感じてもらおうというのが『お~いお茶トリップ』の趣旨のようだ。なるほど。

食べて、当てる。飲んで、当てる。これって「グルメライター格付けチェック」みたいなもんやん……! というワケで、当サイトのグルメライターたちで『お~いお茶トリップ』に挑戦することにした。なお、それぞれのお茶のヒントは以下の通りだ。


1996年版 …… 缶での経験を活かして、初めて誕生したペットボトルのお~いお茶。特許の「ナチュラル・クリアー製法」で製造されている。いわゆるコギャル全盛期。

2002年版 …… 健康ブームもあって “カテキン” が注目を集める。カテキンの渋みが特徴的。

2005年版 …… 王道のお茶を追求し、無香料で極限までお茶の香りを引き出している。


・中澤星児の答え: 1996年「B」 2002年「A」 2005年「C」

「はいはいはい。もうね、完全にAはカテキンですね、つまり2002年。僕はカテキン濃いめのお茶をよく飲むんですけど、完全に同系統の味がしましたね。これは自信ある。ただ問題がBとCなんだよなぁ……。味は違うんだけど、どっちも王道なんですよね……。

でも、あれかな。女子高校生が香りを濃い王道を求めるかってことなんですよ。うーん、なので迷いに迷ってどちらかと言えば王道じゃないBを1996年にしましょう。Aだけは自信ある


・GO羽鳥の答え: 1996年「B」 2002年「A」 2005年「C」

「これね、俺わかるよ。わかっちゃうよ? Aは絶対に2002年、間違いない。明らかに渋いし、カテキン時代の味がする。こういう時代あったもん。俺は好きだね。

2005年は香り。香りが明らかに違う。お茶屋の前を通り過ぎた感じがした。96年は全てにおいて薄いから、まさに “誕生したて” って感じ。迷いないし、それぞれハッキリ違う。これは絶対に合ってるでしょ!」


・砂子間正貫の答え: 1996年「C」 2002年「B」 2005年「A」

「僕はお茶どころで有名な埼玉県狭山市出身ですからね。味は狭山と言われて育ってきました。で、Cはまだ商品として粗削りな感じがしますね。他の2つと比べると特徴が無いというか、よくある普通のお茶って感じがしました。つまりこれは最も古い1996年です。

Bは舌に残りすぎる……どころか、のどまで渋みがガッツリ残る感じですね。ただ全然イヤな感じではないです。Aは香りがすごいですね。狭山のお茶畑がフラッシュバックしました。後味もすっきりしてるので、この中では最も新しい2005年かなと。Aだけが別物でした」


・Yoshioの答え: 1996年「B」 2002年「A」 2005年「C」

「俺はまず、あえて飲まないから。香りだけで当てていくから。はい、これですね。Cです。完全に香りはCです。もはやCはほうじ茶ってくらい香ばしい香りがする。つまり、これが2005年でしょう。

Bはね、あんまり特徴が無いというか、あえてエッジを立たせてない味だね。いわゆるゴクゴクいけちゃう系でしょ。はいはいはい、コギャル時代の味がしますわ。よってこれが1996年。

Aはね、やっぱりカテキンが主張してる……気がする。でもCもカテキン強めなんだよなぁ……。迷うけど、Cは絶対に合ってるから消去法でAを2002年にしましょう。これはもらったでしょ」


・和才雄一郎の答え: 1996年「B」 2002年「A」 2005年「C」

「1996年はクリアー製法でしたよね? だったら見た目からしてBが1996年でしょ。味は飲みやすいけど、この中では1番水に近い感じもした。はい、Bは1996年で間違いない……自信あります。

AとCはかなり悩んだんですけど、Cの方が香りが好きですね。で、どちらかというか渋みが強いのがA。迷うけど、香りのファーストインプレッションを信じてCを2005年にします。これ、飲めば飲むほどわからなくなりますね


・亀沢郁奈の答え: 1996年「B」 2002年「A」 2005年「C」

「私ね、お~いお茶は毎日2リットル飲んでるけど、Bが1番お~いお茶っぽさが薄かった。これは味が薄いというよりは、お~いお茶感が薄いって意味ね。たぶん当時はまだ定まってなかったんじゃないかな~? これが古いね、つまり1996年。

逆にAはお~いお茶感が1番強いし、逆にちょっとやりすぎてる感じがするね。たぶん伊藤園もやりすぎたって思ったんじゃないの? それを抑えて王道に戻したというか、手を加えたのがC。1番新しい洗練された感じがする。これは間違いない」


・原田たかしの答え: 1996年「A」 2002年「C」 2005年「B」

「あ、わかりましたね。カテキンがビンビン来てたのがCですね。一言でいえば濃い。濃いお~いお茶に1番近いのがCなので、これが2002年のお茶なんじゃないかな? これが1番自信がありますね。

Aはね……缶だった時代のお~いお茶を感じるんですよ。つまり、これが1番古いんじゃないかな? 缶の遺伝子と安室ちゃんを感じました。で、Bは確かに香りは薄いんですよ。ただ無香料ってところがポイントですね。ここが引っ掛けなんじゃないかな~? 自信は半々ですね」


・御花畑マリコの答え: 1996年「C」 2002年「B」 2005年「A」

「メッチャ難しいですね……。ただ味で言うとBが1番苦い感じがしましたね。カテキンなのかわからないけど、渋みを1番感じたのはBです。なのでこれが2002年かな?

Cは “はじめてペットボトルにしました!” って感じがしましたね。全般的に味が薄いので、ちょっと黎明期的な雰囲気を感じましたね。そのCに渋みを足したのがBなのかな~、と。C → B → Aの順番に進化の流れを感じました」


・佐藤英典の答え: 1996年「B」 2002年「C」 2005年「A」

「うむ、Bが1番わかりやすいな。おそらくだが、やっぱり古い方が大雑把な味なハズ。新しくなればなるほど洗練されていると思う。そういう意味でBは荒い感じがするな。昔の缶のお茶の雰囲気というか、駅弁についてるお茶というか……懐かしさを感じた。

Cはね、後味が渋い。のど越しが渋いというか、余韻が渋い。これはカテキンを推してる時代の味だ。Aはすっきりマイルド。1番飲みやすいし、香りがイイね。これが1番洗練されている。よってAは2005年。ぶっちゃけ自信はある。普通に合ってるんじゃないか?」


・P.K.サンジュンの答え: 1996年「A」 2002年「B」 2005年「C」

「香りだけで言うとね、とにかくBは無臭って言ってもいいくらい香りがしない。つまり2005年ではないね。でね、そのBは色が1番薄いから “ナチュラル・クリアー製法” っぽく見えるんだけど、これが罠だと思うんだよな。伊藤園がそんなわかりやすいヒントくれると思う? みんな甘いよ。

で、実際に飲むとBは意外とカテキンが主張しちゃってるのよ。つまりBは2002年。で、香りは俄然C。AもするけどCの方が香りは強い。なので消去法でAは1996年となる。このABCって並びも絶対に無さそうじゃん? テストでもこの順番は普通無いでしょ? ただこれこそ伊藤園の仕組んだトラップだと思うんだよな」

総勢10名で参加したため答えは当然のように割れたが「B・A・C」が5人もいた。さあ、答えはどうなんだ?


どれがナチュラル・クリアー製法なんだ?


カテキン時代のお~いお茶はどれだ?


香り重視のお~いお茶は?


正解は……!


俺も知りません!


というのも、今回ご紹介した『 # お~いお茶タイムトリップ』キットは、お~いお茶くん公式Twitterをフォローしてリツイートすれば、3000名の方に当たってしまうからだ! そりゃここで答えは言えませんよ。というか、本当に教えてもらってません。でも俺だけが当たってるんだろうなぁ。

・3000名に『 # お~いお茶タイムトリップ』キットが当たる!

なお、『 # お~いお茶タイムトリップ』のお試しキットがもらえるキャンペーンは、3月14日~3月27日まで実施中! 当サイトに届いたキットと同じものが届くから、みんなもぜひチェレンジして欲しい。伊藤園のお茶愛と、我々の真剣さを感じていただけるハズだ。

さらに朗報である。この飲み比べクイズに正解した人の中から抽選で25組50名に、お〜いお茶の茶葉が育成されている茶畑を訪問する「茶畑トリップ」に招待してくれるらしい。

というわけで、今は正解発表を待つとしよう。それにしても……キャンペーンとはいえ、これほど大掛かりなキットを3000名にプレゼントしてしまうとは……伊藤園、やはりキレキレの “お茶バカ集団” である。

参考リンク:お〜いお茶
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

https://www.youtube.com/watch?v=NdxT4XZnLB4&feature=youtu.be