どうも回転寿司界には四天王がいるもよう。そのまま書けば「回転寿司四天王(かいてんずししてんのう)」とバトル漫画の必殺技みたいな文言になるが、ひとつは言わずもがな「スシロー」である。なにせ店舗数は業界ぶっちぎりの633店舗。あえてプロレス団体に例えるならば、いま最もイケイケな新日本プロレスで異論はなかろう。
もうひとつは、前回の舞台「くら寿司」。こちらは邪道、すなわち大仁田厚ひきいるFMW(エフエムダブリュ)。マッドマックス的な世界がよく似合う。
となると同僚のP.K.サンジュンが小声で推していた「はま寿司」は、どのような位置付けになるのであろうか? ちなみに同店の店舗数は、今現在日本国内で554。そんな中のひとつ、ロードサイドの店舗にリング・イン!
──と、入店直後から衝撃を受けた。出迎えてくれたのは、なんと「非接触」のモニターだった。こちらのハイテクモニターは同僚の佐藤の過去記事でも見たことがあるが、実際に触れてみる(?)と「スゲエ!」となる。
そんなこんなで通された「おひとりさま席」は……
他の席より少しだけ広い、端っこの席! なんならテレワークもできちゃいそうなくらい余裕ある席!! こいつぁ幸先良いスタートだぞぅ……。
んで、
さっきは非接触のモニターだったが、席に置いてあるのは至って普通のタブレット。結局は触らなきゃならんのか〜い! と心の中で少し思いつつも……
「えび」というカテゴリ(タブ)があるのを発見してしまっては、いやが上にも期待は膨らむ。なにせ、このタブの中に3ページもあるのだ。
もちろん基本の「えび(110円)」から流して──
炙り系……
揚げ系……など、ありったけのボイル海老を注文したところ、
前回に引き続き、またも「えび魔法陣」に!
ここにさらに、フライ系が加わったら……
もうなんだか収集がつかないぞ! 意外や意外、はま寿司は海老の遊園地どころか、海老の博覧会、人類が考えつく海老寿司が大集合した海老万博の様相さえ呈している。
とはいえ、もちろん初手は──
「えび(110円)」であり……
シャリの四角さは過去最高レベル。そのカクカク具合は「ワンボックスバン」というより「80年代あたりのアメ車」に近い。所ジョージの世田谷ベースに駐車していそうなアメリカンフォルムだ。
そんなアメ車のシャリの上に乗っている海老をペロリとめくり、
ニュ〜ッ!
もどして〜
醤油……
いただきます!
ぱくっ……
……
_人人人人人人_
> うまいやん! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
正直なところ、けっこうビックリ。明らかに今まで行ってきた2軒(スシロー・くら寿司)よりも「初手えび」のレベルが高いのだ。「うん、しょぼい」なんて感想は一切出てこなかった。なんというか、海老自体がウマいのだ。
続いては……
毎度おなじみ、「えびアボカド」であるが……
これまた……
_人人人人人人_
> うまいやん! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y ̄
非常に完成度高い海老アボカドである。タマネギどっさり、マヨは適量。アボカドしっかり。これまで食べてきた えびアボカドの中ではダントツに完成度が高い。これはひょっとして、ひょっとするかも……
と
期待
して
いた
が
結局
リピしたのは──
最初の2種類、基本とも言える「えび」と「えびアボカド」だった。つまるところ、基本が非常にしっかりとしているのに対し、“邪道” は少し弱めといったところ。真面目なレスラーが不慣れなデスマッチをしているような……。
そういえば、かつて全日本プロレスのビッグボス・ジャイアント馬場はこう言った。
「基本である1、2、3をきちんと練習しないで、いきなり4とか5をやるな」と。
リピした寿司が全ての答え。はま寿司は、思っていた以上に基本がしっかりしている回転寿司だった。サンジュンがこっそりウマイと言うのも頷けるし、「回転寿司いくら決定戦」で勝っていたのも当然のこと。なにせ基本が強いのだから。
ということで、はま寿司は “最強” でもなく “邪道” でもなく、基本に忠実な “王道” だった。プロレスでいうなら、かつて「四天王プロレス」と言われた時代の全日本プロレスだ。となると、残るひとつ「かっぱ寿司」は……!? 次回へ続く。
参考リンク:はま寿司
執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24