なんだか花粉が舞いつつあるなと思っていたら、北陸では春一番が吹いたそう。都内では雪の予報が出たばかりで、まだ冬は続くものだと思っていたが、急速に春がやってきていたようだ。
ということは、春関連の新商品が色々なところから出てくるのでは……とチェックしてみると、無印がとっくに春なムーヴを開始していた。各季節ごとに販売される「季節のお菓子」シリーズに、桜がモチーフの新作が登場しまくっていたのだ。どれも気になるので、全部買ってみることに(2022年2月15日時点)。
・さくらバウム
公式HPに季節限定として載っているお菓子は全部で12種類。定番のバウムクーヘンやまんじゅうなどの固形物から、ラテやグリーンティのような飲み物まで幅広い。
それでは順番に見ていこう。まずは「不揃い さくらバウム(税込み150円)」。無印のお菓子と言えば、バウムクーヘンはマストだ。注目度もきっと高いだろう。
製造は株式会社香月堂。
食べてみると、甘さは控えめなことが発覚。食べた瞬間はそこまで桜っぽいフレーバーは無い……と思っていたが、後から桜餅みたいな桜っぽい匂いが香り立つ感じ。鮮やかなピンク色になんとなくテンションが上がる。
・パンデロー
続いては「桜のパンデロー(税込み490円)」。パンデローなるものを食べること自体が初めてだ。どんな感じなのだろう。
製造は太陽食品株式会社。
開けてみると、紙に包まれた丸いパンが。この紙は食べられないので剥がす必要がある。カステラみたいだな。
生地はしっとりしており、ふわっふわだ。バウムクーヘンよりも桜の香りが強い気がする。食べてみると、バウムを低密度にし、甘さを増したような感じ。香りに反して味から伝わってくる桜感はちょっと薄くなってるが、甘くておいしい。
・ロールケーキ
「桜のロールケーキ(税込み390円)」は、なんとなくどんな感じか想像がつきやすい気がする。
パンデロー同様に、製造は太陽食品株式会社。
食べてみると、生地はパンデローをさらに低密度にしたというか、普通によくあるロールケーキのそれだ。でも桜フレーバーは強めな気がする。クリームもフワフワだ。
・大福
パン系はこれにて終了。ここからはお菓子感が加速するぞ。まずは「桜のひとくち大福(税込み250円)」だ。
製造は伊藤製菓有限会社。よくスーパーに売られている、400円とか500円くらいの和菓子詰め合わせパックを作っている会社だ。
食べてみると、ビジュアル的になんとなく想像できる通りの味。そこまでモチな感じは無く、甘くて美味い。サイズのわりに桜フレーバーはそこそこある。
・ざらめせんべい
この中では貴重な塩気を感じさせてくれるのが「桜のざらめせんべい(税込み190円)」。
製造は、ひざつき製菓株式会社。
食べてみると、桜感は正直そこまでではない。乾燥桜葉が入ってるということだが、ほのかに香る程度。ほぼ普通に甘じょっぱい小型の煎餅を食べている感じだ。桜フレーバーが控えめでも、この手のものはデフォルトで食べ始めたら止まらない。
・マシュマロ
なんとなく味の予想が付く「桜マシュマロ(税込み250円)」。まあ、桜フレーバーのマシュマロはカルディなんかでも売られてるしな。
製造は株式会社エイワ。
食べてみると……まあ、やっぱりマシュマロはマシュマロだ。安定して甘く、そこはかとない桜フレーバーが感じられる。
他と差別化できるポイントをあげるとすれば、中に こしあん が入っている点だろう。マシュマロだが、こしあんで和菓子感がする。なお、何か温かい飲み物に溶かして食べようとすると、こしあんだけが沈殿して微妙なことになるから気を付けて欲しい。
・クッキー
個人的に一番クオリティが高いと思ったのはこれだ。「桜のクリームサンドクッキー(税込み120円)」。
製造は栄光堂製菓株式会社。
トップには桜の花の塩漬けが。そして、クッキーにサンドされているクリーム部分には、桜の葉の塩漬けが入っている。食べると、クッキーとクリームの甘さの中から、塩味と桜フレーバーがしっかりと主張してくる。凄く美味い。紅茶と合いそう。
・かりんとう
かりんとうと聞くと、どうしても松崎しげるさんを連想してしまう筆者。色的に。しかし「桜かりんとう(税込み190円)」は黒くも茶色くも無い。ピンクだ。
製造は金崎製菓株式会社。
一本一本が細くて短いタイプ。色は着色料によるものだが、桜フレーバーは桜の葉の塩漬けの粉末によってもたらされているもよう。そこそこ桜フレーバーが感じられて美味い。これも食べだすと止まらない。
・まんじゅう
クッキーと同じくらい気に入ったのが「桜まんじゅう(税込み390円)」。
製造は、丸京製菓株式会社。
薄いピンクの中に、ところどころ葉由来と思しき緑色のものが見える。お馴染み、桜の葉の塩漬けだ。なんとなくわかってきた。こいつが入っていると、桜フレーバーはある程度保証されるようだ。また、こしあん と塩気の相性もグッド!
・どらやき
「桜もち入りミニトラ焼き(税込み190円)」は、凝った造りが印象的だった。
製造は、丸京製菓株式会社。
まず、生地には桜の葉の塩漬けが練り込まれている。
そして商品名の通り、中には餅が。粒あんも入っており、まさに桜餅みたいだ。満足度は高いと思う。
・グリーンティー
残るは飲み物2種。まずは「桜グリーンティー(税込み390円)」から。
製造はシーク株式会社。中にはティーバッグが10袋入っている。
お湯をかけたらこんな感じ。飲んでみると、桜の葉の匂いが微かに香る。少し甘いような気がしなくもない。全体的に味は薄めだ。これは好みが分かれそう。個人的には、もっと渋みのある方がよかった。
・ラテ
最後は「素材を生かしたインスタント 桜ラテ(税込み390円)」。
加工は株式会社DNP包装。桜の葉の粉末が入っているようだ。
中身はこんな感じ。何とも言えない灰色っぽい色の粉が入っている。
これが、お湯を入れるとたちまちピンク色に。色の濃さや味は、粉とお湯の比率次第で変化するが、個人的にちょうど良いと感じる濃度においては、割としっかりしたピンクだ。味はそこまで甘くなく、落ち着いた風味。これは万人受けしやすいと思う。好感度高め。
ということで12種類全てレビューしてみたが、気になるものはあっただろうか? 量が量だけに駆け足気味になってしまったのはご容赦を。それにしても、無印ってマジで色んなところに製造を委託してるんだなぁ。
参考リンク:無印良品
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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