2022年2月4日から全国のコメダにて、新作シロノワールの販売が始まった。この時期の恒例と化したゴディバ監修のシロノワール。毎年めっちゃ人気なんだよなぁ。

さっそくレビューするべくコメダに向かったのだが……出てきたものは、あまりにもコメダ感のない一品だった。えっ、お前コメダ? 本当にコメダなの?

・コメダ感

従来のゴディバコラボもクオリティは高かったが、しかしどれも間違いなくコメダのDNAを感じさせる仕上がりだった。例えば2020年のはこうだ。この通り、どう見てもコメダな仕上がり。


そして2021年はこう。シロノワールではなく、クロネージュにゴディバのエッセンスを加えたものだった。しかし、コメダのクロネージュがベースであることは明白。


・きゅんハート

では今年はどんな感じだったのか? こうである。


コメダのシロノワールには、独特の荒々しさや脳筋的な雰囲気を感じていた筆者。それが今年はどうだ。かつてないほど小綺麗にまとまっている


どんなフレーバーだろうが最後はドチャッと上から結構な量のソフトクリームをブチかまして締める伝統芸も、今年は封印されている。コメダのソフトクリームがこんなに低姿勢なのは見たことが無い


しかもサイズまで常識的である。コメダのDNAの存在があまりに稀薄! 完全にゴディバのDNAが優勢な個体とみていいだろう。メニューできゅんきゅん言ってた時点でちょっと様子がおかしいとは思っていたが、まさかここまでとは。こうなってくると、こちらも扱いに困ってしまう。


この感覚……小学校の頃によくつるんでいた、男子みたいな服装がデフォの悪ガキ仲間な女子が、中学にあがって顔を合わせたら制服でスカートになったせいで圧倒的に女子感が増していて、どう接したらいいのかわからなくなった時みたいだ。


・カット済み

まあ、どれだけきゅんきゅんしていようがシロノワールには違いない。とりあえず食ってみるか……おや? 


今になって気づいたが、最初から4つにカット済みだったもよう。きゅんきゅん感が失われて、一気に心臓っぽくなったのは気のせいだろうか。フォークを刺されたのが左心房。


断面はこんな感じ。今回、デニッシュ内には特に何も入っていないもよう。


食べてみると、ルビーチョコの特徴的な甘みと香り、そしてどことなくベリーのような酸味がウマい。そして、表面にかかっている鮮やかな赤色をしたフランボワーズソースの強めの酸味と瑞々しい甘みが味を引き締めてくれる。

チョコレートなのに、チョコレート感がそんなに強くなくて面白い。この辺にもゴディバ的なテクニカル感が強めに出ている気がする。なんだか、例年とは違う客層へのアピール力が強そう。

方向性がこれまでと違いすぎて少し戸惑ったが、クオリティに関して言えば、間違いなく過去イチ。是非とも近くのコメダで食べてみてほしい。お値段は税込み650円~670円で、売り切れ次第販売終了だ! 

執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.