2021年12月上旬、コロナが落ち着いている合間を狙い、久しぶりにディズニーへと赴いた。最後に訪れたのは一昨年の2月なので、約2年振りのインパ(入園)となる。

コロナ禍でディズニーが空いているという話を聞きながらも、県境をまたげず歯痒い思いをさせられた2021年。我慢していた分思いっきり遊んでやるぞーー! と意気揚々と舞浜駅へ降り立ったのだが、あれ? なんだか思ってたパークと違うんだけどーー!?

ということで、コロナ以前とのギャップに戸惑いあわてふためいた様子を「2年ぶりのディズニーで驚いたこと5選」としてまとめたので、パーク参戦を考えている人は是非読んでみてほしい。ある程度ディズニー経験がある人でもろくに調べないで行くと普通に詰むことになるからな……?


① まるで空港!? 2日間で1番並んだのはまさかの入場エントランス

今回は日曜日にディズニーシー、月曜日にディズニーランドへ入園。クリスマスシーズンではあるものの入園も制限されているし、なによりオミクロン株により海外からの入国が禁止されている最中(さなか)。だから正直余裕だと思っていたんですよ。


この列を目の当たりにするまでは。


開園30分前に入園ゲートに着いたのだが、あまりの行列に出鼻をくじかれた感がハンパない。ディスタンスどこいったよ?

なんでこんなに混んでいるかと思いながら列を進むと、目の前に現れたのは空港で見るような金属探知ゲート。隣には荷物を検査するX線検査機のようなものもある。

3年ほど前からセキュリティ強化のため一部ゲートに導入されていたようだが、ここ数年で全ゲートに広がったのだろう。一人一人に検査して、検温もしてたら、そりゃ時間かかるにきまっている。安心してパークを楽しむためには必要なことなんだけどね。

ちなみに、その日は入園できるまで1時間ほどかかった。もちろん日によって違いはあるとは思うが、なるべく早くパークに入りたい人は、早朝から並ぶかアーリーエントリーチケットを購入すると良いだろう。


② ファストパスが消えた!? 代わりに始まった「スタンバイパス」の導入

パークに入ったらまずやることはなんだろう。人によって違いはあれど、人気アトラクションのスタンバイ(待機列)に並びながら、ファストパスを発行する……という人が多かったのではないだろうか。

でも、今のディズニーには「ファストパス」は存在しません。それどころかスタンバイに並ぶことさえできない場合も……!? というのも、2020年9月よりディズニーでは新制度「スタンバイパス」が導入されているからだ。

スタンバイパスとは、指定された時間に対象アトラクションに並んで乗れる権利のようなもの。こうやって聞くとファストパスと同じ制度に見えるが、大きく異なる点が一つ。

それは、スタンバイパスを持っている人と持っていない人が同時にアトラクションを利用することは出来ないということ。つまり、スタンバイパスが発行されている時間帯は、そのアトラクションにどれだけ乗りたくてもパスが無ければ並ぶ権利が無いということになる。

スタンバイパス対象アトラクションは、『美女と野獣 “魔法のものがたり”』や『トイ・ストーリー・マニア!』など、両パークで人気のアトラクションばかり。

パスは発行数に限りがあるため、美女と野獣のアトラクションに乗りたくてランドに入園したのに、スタンバイパスが取れず結局乗れなかった……という絶望的な状況も普通に起こり得るのである。

パークの混雑状況によっては、スタンバイパスが無くても列に並べる時間が設けられる可能性もあるが、そればっかりは当日にならないとわからない。入園日にどのアトラクションがスタンバイパスの対象かを調べ、その中で乗りたいものの優先順位をハッキリさせておくことが大事だろう。


③ 実際は無慈悲な抽選!? もうひとつの新制度「エントリー受付」とは

アトラクションを楽しむのもいいけど、せっかくディズニーに来たんだからキャラクターに会いたい! そんな時に必要になってくる制度が「エントリー受付」だ。

「エントリー」だなんてやんわりした言い方になっているが、実際はただの「抽選」である。名前ややこしいんだよなぁ。

今まではショーの抽選に外れても自由席枠に長時間並んで観る……という救済措置があったが、今現在(2021年12月)屋内ショーは全席抽選。当たる確率は激渋なのに、ハズレたらもうどうしようもないので、今の時期地方民はショー目的でパークなんて来るもんじゃない(私は全部ハズレました)。

逆に、キャラクターグリーティングは、ふれあい時間が短くなった分、回転が早くなって当たりやすい印象を受けた。距離をあけた写真を1枚撮って即バイバイだが、キャラクターとの時間はファンにとってかけがえのないものであると再確認することができたな。


④ パークにおけるスマホの重要性が爆上がりしていた!

上述した「スタンバイパス」や「エントリー受付」はどうやってやるのかというと、全てディズニーの公式アプリ上での操作が必要となる。

公式アプリからチケットの購入やホテル・レストラン予約をすることはディズニーファンにはすでに当たり前のこととなっているが、あまり馴染みの無い方にとっては戸惑う部分も多いことだろう。もうスマホ無しじゃパークを自由に動き回れないようになってしまったからな。

その他にも、レストランのメニューが全てQRコードでの読み取り式になっていたのには今回びっくりしてしまった。接触のリスクを省くための措置なのかもしれないが、席に座っているのにスマホでメニューを見るのはなんだかなぁという気持ちにさせられたよ。

これだけパークでスマホを使う機会が増えると心配になるのはバッテリー残量。万一バッテリーが無くなってしまった場合でも、パーク内外に設置されたレンタルボックスから借りることが可能になっていた。マイバッテリーを持ち歩くのがベストだが、急なバッテリー低下に困った時はレンタルを頼るのも手だな。


⑤ お土産が買えない!? 深刻なお菓子不足に陥っているディズニーリゾート

パーク内のショップは混んでるから、帰り道でお土産を買っていこう! そう考えた私は、閉園時間までたっぷり遊んで舞浜駅近くの「ボン・ヴォヤージュ(パークグッズ売り場)」に寄ることに。

だがしかし、予想外の光景に頭を抱えることになってしまった。なんとお菓子が1つも売っていないのである。ディズニー土産といったら定番はお菓子なのに、一体全体どうなっているんだ?

困り果ててキャストのお姉さんに聞いたところ、今ディズニーリゾートは深刻な「お菓子不足」に陥っているとのことだった。確かにボン・ヴォヤージュだけでなくホテルのショップにも全然お菓子が無かったな。

私が行ったときはまだ、パーク内の一部店舗でお菓子や食品の購入が可能だったが、2021年12月14日からは、全てのお菓子と食品類の販売はアプリでの購入のみ(1人あたり1商品につき1個まで)に当面の間限定されるとのこと。

13日夕方に更新されていた公式HPから引っ張ってきた情報だが、ディズニー史上稀に見る危機じゃないかコレ?

不足した原因については明記されていないが、日に日に制限が厳しくなっていくのを見ると相当やばいんだろうなということは感じ取れる。

お土産買うのが1番の楽しみという人も多いだろうからな。実際に手に取って納得して購入できる、そんな日常がはやく戻ってきて欲しいものだ。


・なんだかんだで久しぶりのディズニーは楽しかった

この2日間を振りかえると「入園制限しているわりには結構混んでるな」という印象。アトラクションの待ち時間自体は少ないが、入園ゲート前やお土産売り場なんかは想像以上に大行列でドッと疲れてしまったよ。

まあでもそれ以外の場所はしっかりディスタンスが保たれていたし、アトラクションごとに消毒液も設置されていた。レストランはアクリル板で席が仕切られていたし、園内ではマスク必須。感染症対策にかなり力を入れていることは見て取れた。

パークでの制度やお土産販売状況等は、これからも随時変わっていくことだろう。長年我慢してきたファンにとっては、コロナが収まっている今が絶好のチャンスではあるが、下調べだけはしっかりしていくことをオススメしたい。個人的には、次のディズニーは日常を取り戻してからでいいかなぁ。


参考リンク:東京ディズニーリゾート
執筆:まろ
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼一番感動したのは、ランドの新エリアで上演されている「ミッキーのマジカルミュージックワールド」。高いお金を払って観たかいがありました(バケーションパッケージ)。

▼逆にショックだったのはシーの「ビッグバンドビート~ア・スペシャルトリート~」。生演奏も生歌も無くなってしまい、観た後は虚無でした……。コロナ禍で上演してくれるだけ感謝という声もわかるが、以前のショーが大好きだったからこそダメージがでかかったな。

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]