ギリシャといえばオリンピック、聖闘士星矢、そしてギリシャヨーグルト。日本で初めてギリシャヨーグルト『パルテノ』を食べたあの日から、私が普通のヨーグルトを食べられなくなったことはウチの家族内で有名な話。

ギリシャヨーグルトは日本の一般的なヨーグルトに比べ「水分が少なくて硬い」のが特徴だ。ってことは、やはり本場ギリシャのヨーグルトは「ビックリするほどカッチカチ」なのだろうな? 個人的にヨーグルトは硬ければ硬いほどウマイと思っている。さぁ……ギリシャの本気を見せてくれ!

・ヨーグルト大国

ギリシャの首都・アテネ市内のスーパーへいくと、1ブロックを丸々ヨーグルトが占めていた。


これは相当期待できるッ!


甘いやつ、トッピングが乗ったやつ、子供向け、大人向けなど様々なヨーグルトが並べられているぞ。

中でもメインは1キロ入りの ”バケツヨーグルト” だ。これ、メーカーにもよるが大体ひとつ2ユーロ(約265円)前後ほど。そしてよく見ると……

容器に必ず「◯%」という表示が記載されている様子。いくつかのスーパーを巡ったところ、見つけたのは0%、2%、4%、6%、8%、10%の計6種類。特にどれが売れ筋ということはなく、どれもたくさん売られているようだ。


・カッチカチ度のことだろうか?

日本はもちろんのこと、ヨーロッパの主たる国々の状況と照らし合わせても、私はヨーグルトをこれほど細かいパーセント表示で売る国を見たことがない。

ひょっとして、これは「カッチカチ度」の表示なのではないだろうか? 私はさっそく度数の高い『8%』のバケツヨーグルトを購入し、Google翻訳のカメラ機能にかざしてみる。

が……ちょっと意味がよく分からなかった。ただ「排水」と表示されている点から察するに、水分少なめタイプである可能性は高い。


それでは緊張の一瞬……いざスプーンですくってみると……おおっ!? かなり固めだ!



…………でも味はなんか苦手!!!


・ヨーグルトバーで聞いてみた

なんだろう……このネットリと歯グキの隅々まで広がるベタベタ感。そして圧倒的な牛臭さ。激しい酸味。「ニベア食べてるみたい」と言っては言葉が過ぎるが、ヨーグルトと言うよりは甘くないホイップクリームみたいだ。

このことは一体何を意味しているのか? ヨーグルト専門店で聞いてみることにした。アクロポリスからほど近くにある『FRESKO』は、日本だと馴染みのない「ヨーグルトバー」である。

この店でも数種類のヨーグルトがパーセンテージで表示されている。「これは何の割合?」とお店の方に尋ねたところ、答えは「FAT」。つまりギリシャヨーグルトのパーセント表示は “脂肪分” の割合を表していたのであった。なるほど……それでは一番低い「2%」をください。

この店は好みでヨーグルトに様々なトッピングができるスタイル。

よく分からないので「おすすめで」とお願いしたところ、ヌテラとくるみをタップリ乗せてくれた。ヨーグルトにチョコレートを組み合わせるのは初だが、メッチャウマイ。これで3.4ユーロ(約451円)。日本でも普通に流行りそう!


・結論として……

と、いうわけでギリシャ生活における私の朝食は「2%」or「4%」のヨーグルトに決定した。

さすがはヨーグルト大国だけあり、フレークやジャム類の品揃えが豊富。3日に1キロのペースで消費してゆく。

なお、気になる「カッチカチ度」についてだが、確かに日本で売られているギリシャヨーグルトよりは若干硬め……な気がした。しかしビックリするほどカッチカチというほどではなく、逆を言えば日本のギリシャヨーグルトって、かなり「チャンとしている」と言える。

また「脂肪分と硬さの関係性」に関しては、脂肪分が高くなるほど若干硬さが増す……ような気もした。しかし取り立てて言うほどの違いがあるわけではなさそうなので、単純に好みで選ぶといいだろう。

ただし「脂肪分0%」のヨーグルトに関してのみ、ズバ抜けてユルユルだったことをお伝えしておく。やはりヨーグルトの硬さにはある程度、脂肪分が関係しているのだろう。

個人的な好みとしては、脂肪分が6%を越えてくると重すぎて食べづらいと感じた。しかしクリームチーズのようなものと考えればスイーツ感覚で楽しめるかもしれないし……とにかくコレは好みによる。色々試してみるしかない。

今回の結論として本場のギリシャヨーグルトは思ったほどカッチカチではなかった……が、ギリシャは紛れもないヨーグルト大国であった。ヨーグルト好きなら人生で一度は訪れておくべし。

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.